バーチャルでもごはんが食べたい!!
そんな食いしん坊さんたちに朗報です。VRChatでなんでも食べられるようになります。
今回は、ワールドに組み込むだけで、どんなものでも食べることができるアセット「なんでも食べられる化する差し替えテンプレート」を紹介します。
制作者は、美味しそうな食べ物3Dモデルの制作を行うへのごはんさん。
このテンプレートは、食べ物を口に運び、効果音と共に食べるという一連の動作のギミックをテンプレート形式で用意。さらに、好きなモデルに差し替えることでなんでも食べられます。差し替えるモデルは、食べられると信じられるものならなんでもOKです。
値段も無料となっており、説明書もわかりやすいため、ワールド制作初心者の方にもオススメのアセットです。
本記事では、ギミックテンプレートをワールドに追加する手順、さらに食べ物3Dモデルを用意できる3Dスキャンのご紹介を行っていきます。
なんでも食べられるギミックテンプレート設定方法
「なんでも食べられる化する差し替えテンプレート」は、VRChatのワールドに設置するギミックです。あらかじめUnity上でVRChatワールドを制作するプロジェクトのご用意をお願いします。
「なんでも食べられる化する差し替えテンプレート」に同梱されているunitypackageをUnityプロジェクト上にインポートします。
インポートができたら、「HenoGohan」>「HGSSashikaeTemp_7.x.x」に入っている「HGSManager」をHierarchyに配置。
メッシュがない透明なオブジェクトになるので、見えなくても問題ありません。Scene内に配置できていればどこに置いてもOKです。
次に「HGSSashikaeTemplate」をHierarchyに配置します。これが食べ物3Dモデルが入るオブジェクトです。
これだけ置いてもギミックは使える状態になり、同梱されているおにぎり3Dモデルを食べられます。
3Dモデルを差し替えたい場合、「HGSSashikaeTemplate」の中にある「model」の配下に食べたい3Dモデルを配置します。元々入っている「HGSTemplateRiceball_Exp」は不要なので消しましょう。
3Dモデルを配置したら、「HGSCoreScript」のコンポーネントに「Mesh Collider」があるのを確認します。Meshの指定を先ほどの「model」の配下に置いた3Dモデルのmeshに差し替えます。
差し替えると3Dモデルの形と合ったメッシュが表示される状態になります。
ここまで出来たら準備完了です。ワールドをアップロードしてギミックが動くか確認しましょう。
いざ実食
色々な食べ物にこのギミックを仕込んでみました。
食べ物をつかんで、口元へ持っていくと……
食べることができました!
さらにこのギミックテンプレートには、フォーク、スプーン、お箸といった食器も用意されています。これらを使うと、食べるギミックを仕込んだオブジェクトを持って、口元まで運ぶことができます。
食べ物モデルを持っていない人でも
3Dモデリングをしない方や、アセットの購入ができない方でも大丈夫!3Dスキャンで用意するという方法があります。
ポケモンGOでも有名なNIANTIC社から公開されている3Dスキャンアプリ「Scaniverse」は、無料で使用することが可能で、iPhoneとAndroid両方に対応しています。本記事で使用した食べ物3Dモデルもこのアプリで制作しました。
食べ物を3Dスキャンしてバーチャルへ持っていきましょう!
Scaniverseの使い方
アプリを立ち上げたら、画面下の赤いボタンを押し、「メッシュ」を選択します。
次に「小さなオブジェクト」を選択してください。今回は食べ物をスキャンするので「小さなオブジェクト」モードを選択しましたが、スキャン対象が人間サイズの大きさの場合は「ミディアムオブジェクト」、さらに大きなものの場合は「大きなオブジェクト/エリア」を選択してください。
カメラが起動します。被写体を写したら、下の赤いボタンを押して撮影を開始します。
撮影の際は、被写体を一周するように撮影をし、終わったらもう一度赤いボタンを押します。撮影の際に同じ個所を何度も写すと、生成したモデルにズレが生じることがあるため、なるべく一筆書きを意識して撮りましょう。
スキャンした3Dモデルを確認してみましょう。
床や周りに置いてある物など、被写体以外の余計な物が含まれていることがあります。その場合は、トリミングして削除しましょう。
中央に表示された枠からトリミングをし、広さを調整します。画面上部から見る面を上、横など変更させたり、下部にあるメモリから角度を変えたりトリミングする形を変えることも可能。
調節ができたら、右下にあるチェックボタンを押して完了です。
エクスポートした後に3Dモデリングツールで余計な部分を消すこともできますが、簡単に済ませたい場合はこちらの方が楽でしょう。
トリミングが終わったらデータをエクスポートします。
右下にある「共有」ボタンを押し、「モデルのエクスポート」>「FBX」を選択してください。スキャンした食べ物がFBX形式の3Dモデルになって保存されます。
エクスポートする前にデータの名称をわかりやすいものに変更しておくと、後々編集する際に便利でしょう。
保存したFBXデータをUnityプロジェクトにインポートし、上記で説明した手順でギミックを組み込めば、自分のワールドに持ち込めます。思い出の食事など、自分がVRChatに持ち込みたいものに使ってみてください。
●参考リンク
・へのごはん henoGohan(BOOTH)
・へのごはん(X)
・Scaniverse公式サイト