数多くの魅力的なワールドやイベントがあるVRChat。その最初の関門となるのは、「どうすればワールドに入れるのか?」でしょう。
VRChatには、ワールドに関する独自の仕様がいくつもあり、ワールドへの入場方法も複数存在します。本記事では、VRChatのワールドへの入り方を、初心者の方にもわかりやすく解説します!
※以下の説明における表記は、日本語表示に準拠したものとなります。
VRChatワールドの仕様
最初に、VRChatにおけるワールドの仕様を説明します。
VRChatにおいて、「ワールドのデータ」と「実際に入場できる場所」は別々のものです。「実際に入場できる場所」は「インスタンス」と呼ばれ、一つのワールドに対してインスタンスは無数に生成できます。ワールドそのものは「設計図」、インスタンスは「設計図から作られた部屋」のように例えられます。
インスタンスには主に2つの設定が付与されます。ひとつは「インスタンスタイプ」。平たく言えば「どのような人が入場できるか」を設定するものです。本記事執筆時点で存在するインスタンスタイプは以下の通り。
- パブリック:誰でも入場できる。
- フレンド+:インスタンスを作った人のフレンドと、インスタンス内にいる人のフレンドが入場できる。
- フレンド:インスタンスを作った人のフレンドのみが入場できる。
- インバイト+:インスタンスを作った人、またはインスタンス内にいる人から招待されると入場できる。
- インバイト:インスタンスを作った人から招待されると入場できる。
- グループ:グループインスタンス固有のインスタンスタイプ。詳細は後述。
もう一つは「地域」。これはインスタンスが作成されるサーバーの地域を意味します。現在は以下の4つが存在します。
- アメリカ西部(USW)
- アメリカ東部(USE)
- ヨーロッパ(EU)
- 日本(JP)
地域はどれを指定しても問題ありませんが、選択地域とユーザーの回線地域の距離により、他のユーザーとの音声ラグが変動します。基本的には、日本からプレイし、日本にいるユーザーと交流する場合は、音声ラグが最も小さくなる日本を指定するのが無難です。
VRChatの中からワールドへGO!
ワールドページから
VRChatのワールドへ入場する基本的な方法は、ワールドのページを開き、そこから入場することです。
ワールドのページを開くと、「入る」ボタンが見えるはずです。これを押すと、そのままワールドへ入場できます。
このとき入場するのは、あなたが入場できるインスタンスのひとつ。入場インスタンスは右からのリストから選択できます。ちなみに、誰でも入場できるパブリックインスタンスがよく表示されています。
自分でインスタンスを立ち上げたい場合、「インスタンスを作る」を選択しましょう。
インスタンスタイプと地域を選択後、「入る」を選択すれば入場できます。
「ポータルを置く」を選択すると、ワールド内にいる他の人も入場できる、ワールドの入口「ポータル」を設置できます。
複数人でいっしょに移動するときに活用しましょう!
ポータルから
ポータルは、ワールド内に設置されていることもあります。このポータルに触れれば、ワールドへ自動で移動できます。みなさんが最初に訪れるであろうホームワールドにも、VRChat公式のオススメワールドのポータルが数多く設置されています。
「このポータルにつながるワールドへ行きたいものの、パブリックインスタンスなので行きにくい」という方もいるはず。そんなときは、デスクトップモードなら「ユーザーを選択」から発生するビームを、VRモードなら両手のコントローラーから伸びるビームを、ポータルに向けてから選択してみましょう。
すると、ワールドのページが表示されます。あとは上記と同じように、自分の望む設定でインスタンスを作成できます!
ユーザーページから
VRChatは、フレンド関係にあるユーザーのいる場所へ行くこともできます。フレンドのページを開き、左側に「入る」というボタンが表示されているならば、選択すればそのフレンドのもとへ移動できます。
フレンドがいる場所(例:インバイトorインバイト+設定のインスタンス)によっては、「入る」ではなく「招待をリクエスト」が表示されていることがあります。この場合、フレンドからあなたへ向けて「いまいる場所への招待」を送信してもらう必要があります。
「招待をリクエスト」を選択後、フレンドがリクエストを承認してくれれば、招待が届きます。通知欄から招待のチェックマークを押せば、自動的にフレンドの居場所へ移動されます。
補足:ユーザーステータスについて
上記の「ユーザーのいる場所へ行く or 招待リクエストを送る」方法は、対象ユーザーのいるインスタンスのインスタンスタイプに加え、対象ユーザーの「ユーザーステータス」も挙動に関わります。
ユーザーステータスは全部で4種。それぞれに色が与えられています。それぞれのおおまかな挙動は以下の通り。
- 参加歓迎(水色):招待リクエストが自動で承認される。
- オンライン(緑):招待リクエストは手動で承認する必要あり。
- 居場所を隠す(オレンジ):そのユーザーの滞在インスタンスが非公開になる。合流するには招待リクエストが必須。
- 取り込み中(赤):そのユーザーの滞在インスタンスが非公開になる。全ての招待リクエストが自動で拒否され、招待リクエストの通知も届かない。
グループから
VRChatには「グループ」というシステムがあります。コミュニティやイベントなど、特定のまとまりをつくることができます。
このグループ単位でもインスタンスを作ることができます。このインスタンスを「グループインスタンス」と呼びます。グループに所属していれば、このインスタンスにも入場できます(※厳密には、グループ側の設定によって入場制御がかかることもあります)。
グループインスタンスは、「グループ」>「グループのアクティビティ」に一覧で表示されます。また、グループ個別ページの「インスタンス」にも表示されます。
ちなみに、グループインスタンスには独自のインスタンスタイプが存在します。
- グループ:グループに所属する人のみ入場できる。
- グループ+:グループに所属する人と、そのフレンドが入場できる。
- グループパブリック:誰でも入場できる。パブリックとほぼ同じだが、「グループがBANしたユーザーは入場できない」など、独自の仕様も持つ。
VRChatのWebページからワールドへGO!
公開リンクから
ワールドへの入口はリンク情報としても共有可能です。リンクからは、上掲画像のような入場ページへアクセスできます。
VRChatをまだ起動していないなら、このページ上で「Launch World」をクリックするとVRChatが起動し、ワールドへ自動的に移動します。一方で、すでにVRChatが起動されているならば、「Invite Me」をクリックすると招待が届きます。フレンドへの「招待リクエストを送信」のときと同様に、チェックマークを押せば入場できます。
この方法で入場する場合も、VRChat内でワールドへ入場するときと同様にインスタンスタイプの制約を受けます。
Web上からインスタンスを作る
インスタンスはWebページからも作成できます。ワールドのページを開き、 「Launch」をクリックすると、インスタンスタイプとリージョンを選択できます。
選択後、「Create Instance」をクリックすれば、先ほど紹介した入場ページが表示されます。上記と同様に、「Launch World」か「Invite Me」で入場しましょう。
いろんなワールドをめぐってみよう!
ワールドにはさまざまなジャンルがありますが、今回は大きく分けて3種類にして紹介します。
チルワールド
チル(ゆったり)するためのワールドです。VRChatで多くの時間を過ごすユーザーは、ゆったりできるワールドで過ごすことがあります。ミラーの前に立って皆でお話をしたり、動画を見たりして時間が過ぎるなんてこともあります。
種類はさまざまありますが、家のような外見をしていることが多いです。
景観ワールド
景観が美しいワールドです。VRChatはソーシャルVRの中でも表現力の自由度が高いこともあり、さまざまな景観が見られます。
たとえば、現実離れをした景色があるワールド。連続性がなく、目まぐるしく景色が変わっていくといったこともあります。
あるいは、現実と見間違えるようなワールドもあります。リアルとバーチャルの境界が曖昧になるような感覚を呼び起こすかもしれません。
ゲームワールド
ゲームで遊べるワールドもあります。ゲームといってもジャンルは幅広く、人狼系のゲームもあれば音ゲーといったものもあります。
ストーリーや謎解きを楽しむワールドもあれば、ホラーを楽しむこともできます。
ポータルワールドで探してみよう
では、VRChatでワールドを探すにはどのようにすればいいでしょうか。メニューのワールドの項目から探すといったこともできなくはないですが、ポータルワールドやX(Twitter)の活用をするといいでしょう。
ポータルワールドとは、さまざまなワールドを網羅して、アクセスできる案内所のようなワールドです。さまざまなポータルワールドはありますが、代表的なのは「[JP] USiOPORT ウシヲポート」があります。
ワールドに入ると、最近話題になっているワールドを紹介しているエリアからアバターが展示されているワールドを紹介するエリアなどと、ジャンルごとに分かれています。
ワールド奥には、ジャンルごとにワールドを検索できるスペースもあるので活用しましょう。
#VRChat_world紹介で探してみよう
VRChatユーザーはXを情報の発信に使っていることがあります。発信する情報の中には、見てきたワールドや作ってみたワールドも含まれます。ワールドに関する情報をユーザー間では、「#VRChat_world紹介」というハッシュタグを使って発信します。掲載されている写真や動画を見て、行ってみるなんてのもいいでしょう。
ワールドに行く場合は、ポストにあるリンクを使ってブラウザ上でワールドに行けるようにするか、ワールド名をテキストでコピーしてVRChat内の検索機能でペーストできるようにするといいでしょう。ペーストは、検索画面に出てくるキーボードの右下にあるボタンでできます。