現代アーティスト・こうぶんこうぞうがVRChatで個展を開催 インタビューしてみた

現代アーティストのこうぶんこうぞうさんは12月1日、初となるメタバースを活用した個展「ココアートギャラリー」をVRChat上に公開しました。こうぶんこうぞうさんは、1996年から関西を中心に個展を開く現代アーティスト。トランスジェンダーであることを明かし、25歳に個展デビュー。独特な絵のタッチで、主に子供を題材にした作品を多く制作しています。

YouTubeやインスタグラム、TikTokなどさまざまなSNS・メディアでも活動をしており、YouTubeは8万人以上の登録者もいます。

3年前となる2019年までは、毎年のように個展を開いていたこうぶんこうぞうさん。しかし、コロナ禍の影響もあり、ここ数年はギャラリーを開くこともままならなかったとのこと。そこで、新たなるチャレンジの場として選んだのが「VRChat」です。

とはいえ、現代アートの個展をVRChatで開いてユーザーは見に来てくれるのか、縁遠い人が多いのではないか、なぜ「VRChat」を選んだのか様々な疑問が浮かんできました。そこで、たまたま本人とも縁があった筆者が本人に突撃インタビューしてきました!

入った瞬間に様々ないきなり奇抜な建物お出迎えしてくれます。現実では違法建築物間違いなしの建物。ここがアート展ワールドです。

さっそく聞いてみた!こうぶん氏突撃インタビュー

来客を歓迎するこうぞう氏

――なぜ、VRChatで個展を開こうかと思ったのですか?

こうぶんこうぞう 当初は外国で個展を開く予定でしたが、流行り病のせいでそれも中止になり、楽しみにしていた方に大変残念な思いをさせてしまいました。

そこで、たまたま「VRChat」を知ったんです。これなら、家からでも私の個展に来てもらえると思って、今まで私の個展に足を運んでくれた方や今回私を快く受け入れてくれた「VRChat」の方々に恩返しの意味も込めたワールドを公開しました。

――初めてのワールド作りだと思うのですが、大変だったところはありますか?

こうぶんこうぞう ワールドは作品を展示するだけではなく、皆さんがくつろげるワールド作りを目指しました。

そこで、まず「VRChat」の方々はいつもどうやってくつろいでるのかを教えてもらったんです。私自身、「VRChat」を始めてまだ一か月も経っていなかったので、分からないことだらけでした。

しかし、フレンドの方々に「ミラーを出しっぱなしにしてはだめ」とか、「ペンがあった方がいい」とかVRChatを長くやってるからこそわかる快適なワールドを作るためのアドバイスを受けて本ワールドは皆さんに公開することができました。

――今回、公開されたワールドに展示している絵は実際に購入できるものなのでしょうか?

こうぶんこうぞう 今回展示されている作品は、すでに素晴らしい人達の手元にあります。今回はその絵のデジタルバージョンを展示しています。多くの方に私の作品に触れて貰えればうれしいです。

――今後はVRCHATで何か活動予定はありますか?

こうぶんこうぞう 今回は初めてのことが多く、私の作品を全て展示するには至っていません。

今後もこのワールドを更新して展示作品を増やす予定ですが、それ以外にも別ワールドで第二の個展ワールドを開くことを目標に頑張っていきたいと思います。

作者が隣にいる安心感 アート作品をVRで楽しもう!

インタビューと同時に、今回公開されたワールドにもこうぞうさんとともに周って来ました。その詳細はこうぞう氏のYoutubeチャンネルで公開予定です。筆者も最初は「アート」というものが良く分からない状態でした。こうぞうさん曰く「アート」とは、「作品を見て、考えて、感じてもらう」ことだといいます。しかし、答えがないことの連続であるアートを考え続けることは難しいことだと思います。そこで、実際に隣に作者がいるというだけで、分からないところは直接「作者の気持ち」というひとつの答えを聞くことができます。

今回は、取材だから一緒にということではなく、こうぞうさんも不定期ではありますが、Publicインスタンスへ遊びに来ていることもあるそう。その時はチャンスだと思い、本ワールドに来てみてはいかがでしょうか。

●参考リンク
こうぶんこうぞう(Twitter)
こうぶんこうぞう(YouTube)
「ココアートギャラリー」ワールドリンク(VRChat)

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VRCHAT始めた当初から骸骨をアバターを使っている骸骨アバター使い。 様々なイベントの主催やスタッフをしているが、本質的には酒が大好きな骸骨。