放課後ダーツ部×メタスカ×ダーツライブによる大型ダーツ大会開催!ダーツでつながるコミュニティに迫る

11月22日、VRChatでダーツを通して繋がるコミュニティ「放課後ダーツ部」が、ダーツの日を記念したコラボダーツ大会を開催しました。

毎月ダーツ大会を実施している「放課後ダーツ部」ですが、今回は大型コラボ企画として実施。神奈川県横須賀市が運営するメタバースプロジェクト「メタバースヨコスカ」と、ダーツマシンの開発・製造を行う企業「株式会社ダーツライブ」との3つの団体が強力にタッグを組んで開催されました。

今回は大会の模様とダーツで繋がる出会いについて迫っていきます。

ラグジュアリーなバーで白熱のトーナメント

会場に入ると暗く大人な雰囲気が漂うダーツバーが目の前に広がります。青の照明に照らされたこの「SHOOTERS LOUNGE」に集まった参加者たちは、談笑しながらダーツを楽しんでいました。

会場にはダーツ台が立ち並んでいます。「メタバースヨコスカ」など今回のコラボをしている団体のロゴがあしらわれた特別な台です。もちろんゲームの機能も実装されており、3本のダーツをそれぞれ投げ合って、301点の持ち点をちょうど「0」にしたプレイヤーが勝利する「01ゲーム」のルールで遊ぶことができます。大会のルールも同様のものでした。

本大会は、事前応募による参加が可能で定員が64名でした。当日参加枠も設けられていましたが、すべて事前応募者で埋まり、大盛況でした。普段の大会では、30名を超えるくらいの集まりとのことでしたが、今回倍以上の人が参加する大きな大会になりました。参加者の3分の1が初参加で、注目度の高さがうかがえます。

大会はトーナメント方式で、過去の大会の優勝者も参加しており、とても厳しい戦いです。会場内には過去のトロフィーが飾られ、大会の歴史を感じさせます。

大会が進み、ベスト8まで来ると試合はますます白熱します。
過去の優勝者や、現実世界で腕に覚えのあるプレイヤーがハイレベルな試合を繰り広げます。ダーツボードの中心を何度も射抜く人や、狙った箇所を正確に射貫いて着実にポイントを減らしていく人など、ハイレベルな試合運びが見られ、一投ごとにギャラリーから声が上がります。

試合後には、対戦者同士で記念撮影をする場面も見られました。お互いのプレーを称え合いながら行われるその様は、ノーサイドの精神を感じます。

ダーツの試合の後、お互いを称え合い写真を撮る

いよいよ決勝戦。
トップ3を決定する戦いの舞台は、特別なステージ。会場奥に設置された、ダーツボードをモチーフにしたひときわ目を引くステージです。このステージには特別なギミックが施され、ダーツが当たった場所によって演出が変わったり、観客が見やすいようにカメラアングルが切り替わったりするなど、趣向が凝らされています。このステージの演出には筆者も唸りました。

激戦の末、優勝の栄冠を手にしたのは、かちぃおさんでした。
なんとかちぃおさんは放課後ダーツ部に来て、大会初出場で3位になった経験を持つ方。その後、VRChatでダーツバー「secret base」を開設するに至ったそうです。

ハンバーガー型のトロフィーを掲げるかちぃおさん

大会の最後には、特別ゲストとして宇宙人のニックさんが登場。ダーツを使ったプレゼント企画で会場を沸かせました。いつものアイテムを使ったパフォーマンスや、縦横無尽に空間を動き回るパフォーマンスで、会場は大いに盛り上がりました。

特別ゲストの宇宙人ニックさん
的に飛び掛かるニックさん
Bifaldさんに投げ飛ばされて体ごとダーツになるニックさん

企業と行政とVRCコミュニティと

今回のコラボは、メタバースヨコスカ担当者のdropkixさんが発端になった企画とのこと。ダーツ好きが高じて放課後ダーツ部に通っていたことがきっかけで、企画がスタート。ダーツ関連製品を手がける株式会社ダーツライブにも声をかけ、今回の大型ダーツ大会へと発展しました。「放課後ダーツ部」側も今回のコラボを非常に喜んでおり、トロフィー制作など、企画に積極的に協力していました。

今回の企画が目指す意図として、新しいイベントの形とコミュニティの隆盛があるといいます。dropkixさんは、行政がVRChatコミュニティと企業の橋渡し役となり、新しい形のイベントを作り上げた好例だと考えています。
このような取り組みは、VRChatユーザーを活性化し、企業のメタバース参入を促進する一助になるのではないでしょうか。株式会社ダーツライブのタケさんは、dropkixさんに誘われてVRChatの世界に足を踏み入れたとのこと。
今回のようなきっかけで、今までバーチャルを知らなかった企業が体験することは、ユーザーの熱量をより肌で感じることができ、また自身が身一つでゼロからメタバースを知っていくよりも、より早くその魅力を知ることができる良い方法だと思われます。今回のコラボが、三者に良い未来を生むきっかけになるといいです。

ダーツで繋がる人の輪

イベント終了後、放課後ダーツ部主催者のBifaldさんに話を伺いました。
放課後ダーツ部設立のきっかけは、ダーツ大会の企画が持ち上がったことだそうです。
ダーツギミック自体は4年近く前から存在していましたが、競技として大会が行われることはありませんでした。しかし、いざ開催してみると非常に面白く、徐々に人が集まり、コミュニティとして形成されていったとのこと。

放課後ダーツ部は、あくまでもダーツコミュニティです。Bifaldさんは、他のVRCダーツイベントと協力し、VR空間でのダーツ文化を広めていきたいと考えています。VR空間の店舗系イベントや他のトーメント、リーグといったVRCダーツに関する企画と相互送客することで、良いサイクルが生まれると考えているとのこと。今回優勝したかちぃおさんも、放課後ダーツ部でVRダーツに魅了され、VR空間でダーツバーを開くまでになったそうです。今後ますますVRダーツの楽しさに触れる人が増え、コミュニティが発展していくことを期待しています。

参考リンク
Bifald(X)
メタバースヨコスカ公式サイト
メタバースヨコスカ公式X
株式会社ダーツライブ公式サイト