VRChatのイベント運営を抽選で楽にしよう! VRChat Event Union (VEU)導入解説

VRChatのイベントにはつきものなのが、イベントに参加できない問題。

ある程度、規模が大きくなってくると、開催されているインスタンスに入れない問題も出てきます。イベントの参加が先着順であれば時間になったらチャレンジすればいいですが、抽選制だと同時間帯の別イベントに応募できなくなったり、複数回抽選に落ちる可能性もあります。

また、抽選制のようなイベント参加のための施策は、参加者側だけでなく運営側にも負担になります。

そこで今回紹介したいのが、Discord Bot「VRChat Event Union 」(以下、VEU)です。ゲームワールド「Join Wars」を制作しているWingさんが開発しました。

DiscordのBotを活用することで、抽選システムが利用でき、VEUを活用した同時刻のイベントへの多重応募や、過去の参加データから抽選確率の調整などができます。

さらに運営側としてありがたい機能として、VRChat、X(Twitter)、Discordの紐付け設定があります。そのため当選後のやり取りがスムーズに進められたり、複数アカウント対策などができたりします。また、当選者限定のチャンネルも作成できるため、インスタンスのURLを共有して入り直しができるようにする工夫も可能です。

本記事では、導入方法から利用方法までをご紹介します。

導入方法

VEUはDiscord Botです。無料で利用はできますが、サーバー代は発生するため今後有志の支援や広告代などを予定しているとのことです。

導入するには、イベント用のサーバーなどの管理者が導入する必要があります。導入するには、VEUのサーバーに入り、導入したいサーバーにアプリを追加します。

VEUのサーバーでは、質問や要望以外にもDiscordサーバーを持たない人向けにチャンネルを作成してくれます。作成したい場合は、サーバーに入ったうえで連絡をしましょう。

Botを追加する際は、権限を確認しましょう。詳しくは後述しますが、VEUではメッセージの送信、ロール、チャンネル作成などができます。セキュリティと相談しつつ導入してください。

サーバーに導入した後は、導入した人が「/owner」から運営のロールを設定しましょう。運営側のロールを作った後に指定することで、ロールの人がイベント作成の機能にアクセスできます。

イベント作成の仕方

前の項目で設定したロールの人が、Discord Botを「/host」で起動します。Botを操作しているときは、基本的に操作している人のみメッセージが表示されるので、気にせず操作しましょう。

「/host」でイベント主催用メニューにアクセスすると、イベント管理、イベントのシリーズ管理などのボタンが出てきます。

単発ではないイベントを開催する場合は、イベントシリーズを登録してからイベント登録をしましょう。イベントシリーズにすることで、管理者の追加を都度行う必要がなくなり、抽選確率に使うための当選状況を確認できます。

「イベント管理」ではイベント作成、作成したイベントの管理、過去開催したイベントの確認ができます。

イベントを作成してみましょう。作成するときに、多重応募に関するポリシーを選びます。VEUを利用したイベントであれば、イベント時間が被る募集に応募することができます。いずれかのイベントに当選すれば自動的に外れるため、安心して応募できます。

イベントを作成すると、イベント名やイベント詳細、時刻を設定します。また、画像も設定可能です。画像はURLで指定するため、Xの告知に使っている画像もURLを指定すれば使えます。その場合は、画像を右クリックして出る画像のアドレスをコピーしましょう。

募集方法の種類

VEUでは、投票とリアクション、Googleフォームの3つの方法で応募できます。それぞれ使い分けができるため、それぞれ紹介します。

募集の締め切り時間を設定可能(Discordの仕様につき1時間単位のみ)。締め切らなくても抽選可能。

リアクションでは、締め切りの設定不要です。二次抽選などの再抽選ができるのも特徴です。

Googleフォームでは、参加者側がDiscordが不要です。使うためには表示名と識別する項目をGoogleフォームの質問に盛り込んだうえで、スプレッドシートに変換します。スプレッドシートをアプリに読み込んで読み込んで、データを指定すると抽選が行われます。

抽選のやり方

イベント募集をはじめ運営側のメニューでイベントを選択すると、抽選や応募者リストと当選者の確認などの項目が出ます。当選者に向けて、ロールを付与したり、専用チャンネルを作成したりもできます。

抽選時にイベントシリーズであれば、抽選の重みを設定可能です。過去の当選データを参照して、抽選確率を調整できます。

「当選者専用チャンネル」を作成すると、チャンネル内にインスタンスのURLを共有して当選者が自由に入れるなどの工夫ができます。回線落ちなどのトラブル時にも対応しやすくできるためオススメです。

「応募者詳細リスト」では、VEUに紐づけられているDiscord、VRChat、Twitterが確認できます。リンクになっているため、連絡やフレンド申請などもスムーズに行えるでしょう。

「当選者リスト公開」で全体に通知することも可能です。参加者側に共有したい場合は活用しましょう。