3月21日、パソコン用VRヘッドセット「Bigscreen Beyond」の次世代機「Bigscreen Beyond 2」を発売することを発表しました。
「Bigscreen Beyond」の特徴は、コンパクトでかつ軽量であること。前世代の詳細について知りたい人は下記の記事でご確認ください。
本体重量はより軽く、レンズの変更で視野角・スイートポイントが拡大
その最たる特徴である本体重量は、107gとなり、前世代機の126gより軽量になっています。
そして大きな変更点として、新しいパンケーキレンズを採用。変更された結果、視野角が102度から116度に拡張されました。(参考:Meta Quest 3は110度)
明るさとグレアについても改善されており、映像がキレイに見えるスイートポイントの範囲も拡大されているとのこと。

ディスプレイは、前世代機と同じ1インチのマイクロOLEDディスプレイを両眼に採用し、片眼で2560 x 2560ピクセルで表示。
さらに、瞳孔間距離(IPD)の調整が新しく機能として搭載。前世代機ではレンズとディスプレイの位置を調整するのは購入時に選択しなければなりませんでした。今回調整できるようになった結果、ピント調整が合いやすくなりました。
アイトラッキング搭載モデル「Beyond 2e」も発表
フラッグシップモデルの「Beyond 2e」も発表。注目ポイントは、アイトラッキングが搭載されているモデルであることです。重量は1.05グラム重くなった108.5gのため、軽さは維持したまま。

APIの提供や、サードパーティ製のソフトウェアやオープンソースのMODもサポートされることを告知。SteamVR、OpenXRやVRChatのような主要アプリをサポートするBigscreen社製のアイトラッキングソフトウェアのパブリックベータ版は、2025年夏の配布開始を予定されています。
アクセサリが追加。フェイスクッションのための顔スキャンが必須ではなくなる
前世代機の「Bigscreen Beyond」ではカスタムフェイスクッションを採用されていました。iPhoneで顔を3Dスキャン、そのデータを使ってフェイスクッションを作成されていました。今回は、カスタムフェイスクッション以外にマウント「ヘイローマウント」が登場します。

ヘイローマウントでは、ヘッドセットをおでこに固定し、本体の傾きと顔の距離を調整してくれます。ヘイローマウントに同梱する「汎用ライトシーリング」との組み合わせは、誰でも装着できる汎用的なデザインのため、必ずしも顔スキャンをしなくても装着できるようになります。
頭にヘイローマウントを固定するストラップは「ソフトストラップ(同梱)」、「純正オーディオストラップ」、「その他のサードパーティ製ストラップ」が使用可能です。ヘイローストラップは2025年第3四半期の出荷を予定しています。
本体カラーなどその他特徴
「Beyond 2」シリーズは3色展開になります。前世代機と同じ「カーボンブラック」以外に内部が透けている「スケルトン」、「ビビッドなカラー「オレンジ」の2色が追加されます。

その他の特徴は以下の通り。
注文は既にスタート、出荷時期は2025年4月
「Beyond 2」シリーズの価格、出荷スケジュール、製品スペックは以下の通りです。注文受付は既にスタートされており、出荷時期は2025年4月を予定します。
- 価格(税込、送料込み)
「Bigscreen Beyond 2」:169,800円~
「Bigscreen Beyond 2e」:199,800円~
- アップグレードキットの価格(税込、送料込み)
既に前世代機「Bigscreen Beyond」をお持ちの方で、本体のみアップグレード希望の方は以下の価格で購入可能です(期間限定)。
「Bigscreen Beyond 2」:149,800円
「Bigscreen Beyond 2e」:179,800円
※その他のオプションやアクセサリーの価格は、公式ストアをご参考下さい。
※Bigscreen公式ストアで前世代機「Bigscreen Beyond」を購入済み、かつ未発送のステータスのお客様のご注文は、自動的に「Bigscreen Beyond 2」のカーボンブラック色に無償アップグレードされます。
注文受付:本日より
出荷開始:2025年4月
※ヘイローマウントの出荷開始は、2025年第3四半期を予定
- 対角線視野角:116度
- 本体重量:107グラム
- 瞳孔間距離:48mm~75mmで調節可能(物理的には55mm~70mm)
- 解像度:片眼2,560 x 2,560 ピクセル
- リフレッシュレート:90Hz、75Hz
- 6DoFトラッキング方式:SteamVRトラッキング
- トラッキングに必要なもの:BaseStation1.0もしくは2.0(同梱されていません)
- アイトラッキング:「Beyond 2e」にのみ搭載
- フルボディトラッキング:VIVEトラッカーやTundra Trackerに対応(同梱されていません)
- コントローラー:Valve IndexなどのSteamVR対応の各種コントローラーに対応(同梱されていません)
- 音声入力:デュアルマイクアレイ
- 音声出力:純正オーディオストラップでのオンイヤーイヤフォン(同梱されていません)
- アクセサリ用ポート:USB-C 1口
- PCとの接続:5m光ファイバーケーブルと専用リンクボックス
- GPU:NVIDIA RTX2070もしくはAMD RX5700XT以上 (DisplayPort1.4とDSC必須)
- CPU:Quad Core IntelもしくはAMD
- ポート:DP1.4ポート1口、USB3.0ポート2口
- OS:Windows10もしくはWindows11
●参考リンク
・プレスリリース
音響設計技術により、「Beyond 2」シリーズはプロのオーディオ機器に匹敵するスタジオグレードのマイク品質を備えたデュアルマイクアレイを搭載しています。Bigscreen Beyond オーディオストラップは、Koss® スピーカーと改良されたつけ心地により、音声データを忠実に再生します。
「Beyond 2」シリーズはBaseStation1.0と2.0をサポートするSteamVRトラッキングを採用することで、非常に精度の高い6DoFのトラッキングを本体とコントローラーで実現しています。また、Valve IndexコントローラーのようなSteamVR対応製品を同時に使用することができます。
「カスタムフィットクッション」「5m光ファイバーケーブル」「リンクボックス」「ストラップ」などの周辺機器は、「Bigscreen Beyond」と「Bigscreen Beyond 2」の両方で使用することができます。
2024年以前に「Bigscreen Beyond」用に製造された処方レンズは「Bigscreen Beyond 2」にも使用できますが、アイトラッキング搭載の「Bigscreen Beyond 2e」には使用できません。2025年以降に製造された処方レンズは、「Bigscreen Beyond」「Bigscreen Beyond 2」「Bigscreen Beyond 2e」すべてのモデルで使用可能です。