「珍飯亭アバター」を全部持っている人が語る。男性アバターを多く販売して出している「珍飯亭」の魅力とは

男性アバター、ひとえに男性と括っても少年から青年、老年とあり、厳つい顔つきから甘めや耽美といったジャンルの幅があります。

その中でも、筆者である自分が好きでたまらないのがショップ『珍飯亭』より出ているアバターたちです。

1つのショップでここまで、男性アバターの幅が広いのもそうないでしょう。きっと男性アバターに興味ある人なら1人はピンとくる人がいるはず。

『珍飯亭(ちんめしてい)』は、細やかな作り込みかつ独自の世界観を持つキャラクターデザインの男性アバターを中心に、2023年8月より販売が行われているショップです。

手掛けているのは佐藤芋蔵さん。2025年4月現在、マスコット系アバターである『Bird/鳥』を除き、計7体が販売されています。

愛用している自分の視点から各アバターの魅力をご紹介します。

Techie/テッキー

サイバーパンクをテーマにしたデザインが印象的な『テッキー』は、黄色と黒をベースにした衣装や髪型、身体に入ったテック模様、そして瞳を囲む発光リングが特徴的な男性アバターです。

テッキーを語るうえで必要なのは、感情豊かな表情です。喜怒哀楽がはっきりと表れるだけでなく、顔に負傷した際の表情パターンまで用意されており、その表情からは彼の持つ「やんちゃ」な一面が垣間見えます。

大ぶりのジャケットは背中部分が大きく開いたデザインとなっており、ジャケットから垣間見える身体のテック模様は魅力的。

エミッションにより、衣装の一部や体のテック模様、髪、そして瞳が発光します。これにより、暗いワールドにおいてもテッキーは抜群の存在感を放ちます。サイバーパンクのワールドでは、ネオンによる光を輝かせるために暗いことが多いです。アバターの撮影をするうえで、実際にその世界観にいるような溶け込み方をするでしょう。

また、ジャケットと靴の裏地模様はオーディオリンクに対応しており、対応ワールド内であれば音に合わせて輝きます。

ここまでの紹介を受けて、アバターとして魅力的なデザインをしているけども改変の幅を広げるのが大変そうと思う人がいるでしょう。ご安心ください。

髪色を一色に統一できるナチュラルヘアカラーマテリアルと、テック模様が入っていないネイキッドスキンマテリアルが同梱されています。そのため、アバターの改変幅について心配はないでしょう。

ロマド/Romad

大きく裂けた口元の牙、額から生えた複数のツノ、そして尖った爪や耳を持つ『ロマド』は、個性的な亜人系の男性アバターです。

動きやすさを重視したミリタリー系のファッションや、衣服に見られる使用感からは、彼が過酷な環境を歩んできた背景が感じられます。

色素の薄い、どこか儚さを帯びた瞳。そして、純真さを感じさせる表情が多いことから、大きな口やツノといったワイルドな外見とは異なる、内面の繊細さを感じ取ることができます。このギャップも彼の魅力の1つです。

ツノや耳、爪といった、ロマドのチャームポイントとも言える特徴的なパーツは、Expressionメニューから簡単にオンオフを切り替えることができます。

亜人であるロマドの象徴とも言える口元は変更できませんが、それ以外の要素をどのように組み合わせるかは、手に取ってくださったあなた次第。

社畜の連成(つらなり)さん

『社畜の連成(つらなり)さん』という名前が示す通り、彼はワーカーホリックなビジネスパーソンの姿を具現化した男性アバターです。眉間に刻まれたシワや、ビジネススーツからは、日々の業務に追われる現代の「働く人」のリアルな雰囲気が漂います。

にこやかでありながらも怒りを滲ませた表情、ときに見せる精神的に極限状態にあるかのような表情は、彼が日々相当なハードワークをこなしていることを想像させます。

Expressionメニューからは目の下のクマの濃さを「疲労度」として調節することが可能です。つまり「疲労度」を使えば……追い詰められる様を描けるわけです。

また連成には、「スマートフォンギミック」が搭載されています。ライト機能をはじめとした機能などの機能が実際に使えるアバターギミックです。

カメラはアバターの撮影するときの小道具として便利なアイテムの1つ。上司からの無茶振りなオーダーに迫られているなど、仕事とリラックスの境界のない限界っぷりを表すアイテムとして使えるでしょう。

珍飯亭アバターの中で唯一衣装単体での販売がされています。スーツは男性アバターで着せたい衣装の1つ。他のアバターを使用している人でも、気になる人は衣装単体版を購入してみてください。

Lumiere/ルミエール

『ルミエール』は、貴族を思わせるような美麗な衣装と端正な顔立ち、暗闇で輝く宝石のようなアクセサリー、そして夜空の星を映し出したかのような美しい瞳が特徴的な少年アバターです。

外見からは落ち着いた美少年といった印象を受けますが、実際には不機嫌そうな表情を多く見せるという意外なギャップを持っています。このクールな一面も彼の魅力といえるでしょう。

また、珍飯亭が展開する共通素体とは異なり、『+Head』共通素体モデルを使用しています。『+Head』共通素体モデルを使用しているため、他のさまざまなクリエイターが制作・販売している『+Head』対応衣装を容易に着せ替えることができます。他のアバターより一回り幼い、少年に興味ある人はいかが?

Nguyen/グエン

褐色の肌にドレッドヘアー、動きやすさを重視した服装に登山靴を合わせたグエンは、快活でエネルギッシュな印象を与える男性アバターです。四肢の先と腹部に入った特徴的なヘナタトゥーが、彼の個性的なスタイルを際立たせています。

珍飯亭共通素体を使用したアバターの中では比較的童顔で、喜怒哀楽がはっきりと表れる表情からは、彼の純粋さがストレートに伝わってきます。

タトゥー無しのバージョンと、色白の肌マテリアルも同梱されているため、手軽にアバターの雰囲気を変えるための改変も楽しめます。成人男性だと意外とレアな甘めなフェイス、好きな人はぜひ手に取ってもらいたいアバターです。

SarvaDarsa/サルヴァダルシャ

『サルヴァダルシャ』は、腕が4本、目が5つという特徴を持ち、神話の登場人物を彷彿とさせるような神秘的な男性アバターです。上品かつ華やかな衣装、金色のメイク、そして胸元の穴といった要素が、彼の神々しい雰囲気を醸し出しています。

サルヴァダルシャの4本の腕のうち下側の2本はサブアームで、VRでの操作に合わせてユーザーの腕の動きに追従して連動するという、VRならでは体験ができるギミックです。

このサブアームはアタッチメントのように扱うことができるため、珍飯亭の共通素体を持つ別のアバターに付けて楽しむことも可能です。肌周りに関しても、マテリアルがアバター本体と共通なので調整の手間もいりません。

さらに、腰布の先が炎のように揺らめく光を放ったり、移動した場所に草が生えては枯れていったりする、細やかなアニメーションも組み込まれています。ただの人ではない、そんなアバターを求めている人にオススメです。

Zev/ゼヴ

ダウナーな雰囲気を纏った顔立ちに、デフォルトで多数のピアスが特徴的な『ゼヴ』は、アウトローな魅力を放つ男性アバターです。

ピアスは耳だけでなく、額、唇、舌にも施されており、特にリップシンクによる口の動きに合わせて存在感を放ちます。これらのピアスは、Expressionメニューから個別にオフに設定できます。

ゼヴのクールな魅力に、緻密に描かれたタトゥーがあります。頭部や腕といった見える部分だけでなく、左腕や首筋、胸元など、普段は服の下に隠れた箇所にもタトゥーが施されています。

ジャケットの下のニットは腕まくりができるので、ふとした仕草でタトゥーがちらりと見えた時には、ドキッとさせられるクールな演出になります。タトゥーを使った危なげな雰囲気を出してみませんか。

サンプルアバターも用意。実際に手にとって確かめてみて

マスコットアバターである『Bird/鳥』を除く珍飯亭アバターは、+Headの共通素体を使用しているルミエールを除き、すべて珍飯亭オリジナルの共通素体を使用しています。その他にも、とにかく嬉しいポイントだらけなので、列挙していきます。

珍飯亭アバターのここがすごい
  • ボディ、髪型、衣装などで細かく分けられたPrefabが用意されており、さらにModular Avatarにも対応済み。なので、珍飯亭のアバターを複数つかった改変がしやすいこと
  • 基本的にパフォーマンスランクが、PoorかMediumでまとまっていること
  • 基本カラーに加えて全てのアバターに2ndカラーが用意されており、初めから髪や瞳の色違いマテリアルが複数用意されているアバターもいること
    (ルミエールとサルヴァダルシャに関しては3rdカラーまで用意されている)
  • 瞳マテリアルも共有できるので、複数のアバターを所持していれば簡単に瞳の印象を変えられること
  • 表情パターンの数が多く、また表情固定が可能な為、コミュニケーションやこちらも写真撮影の幅が広いこと
  • カスタムエモートが多数入っており、フルトラ環境でなくともポージングの幅が広いこと

機能的な点で魅力を列挙していきましたが、やはり伝えたいのはアバターのビジュアル面の良さです。ですが、やはりVRChat上でご自身の目で確かめてみるのが1番!

VRで入って1番視界に入る手の美しさ、筋肉の凹凸や骨ばった部分、血管を感じられる肉体美や、衣類のシワなどのディテールは、やはり動かしてみるからこそ良さが分かるものです。

そんな珍飯亭のアバターは、珍飯亭試着ワールドや、FUJIYAMAなどに設置されている『Polygon Loading』にて、試着することが可能です。

この記事を通じて珍飯亭アバターにご興味を持たれた方は、ぜひ一度、実際にアバターに触れてみることをオススメします。

ABOUT US
ヒルスミライター
2024年4月よりVRChatを開始。メタバースの可能性に好奇心が尽きない。コンテンツを提供してくれるクリエイターやイベンターを応援したい、様々なユーザーと出会いたい。