イラストレーター・Tonan初の3Dアバター、アメリカンショートヘアと雨がモチーフの「ツユナ」が12月5日に登場。[VRChatアバター紹介]

10月23日、XにてVRChat用3Dアバター『ツユナ』の発売が発表されました。
投稿を目にした瞬間、筆者は思わず息を飲んだことを覚えています。「あのTonanさんが、ついにアバターを正式に出すのか…!」という驚きと高揚が一気に押し寄せてきました。

Tonanさんは、猫をモチーフにした創作作品を多く手がけるイラストレーター。柔らかく、やさしく、どこか湿った空気さえ抱えたような作品たちは、見る者の心にそっと触れる力を持っています。

そんなTonanさんの魅力がぎゅっと詰まったアバター『ツユナ』がいよいよ12月5日に販売を開始。今回は、Tonan作品のファンでもある筆者が丁寧にレビューしていきます。

『雨ざらしのナズナソウ』から生まれたキャラクター「ツユナ」

『ツユナ』は、Tonanさんの創作シリーズ『雨ざらしのナズナソウ』に登場するキャラクター。
アメリカンショートヘアをモチーフにした猫の擬人化キャラクターで、シリーズ内では他のキャラクターたちと賑やかで優しい日常を過ごしています。

アバターとしての『ツユナ』は、ボーイッシュで、ケモノと人の魅力を絶妙に溶かし合わせた姿。大きな猫耳、風に揺れるようなショートヘア、落ち着いたまなざし、そのどれもが『ツユナ』という子の雰囲気を感じさせます。

衣装には、てるてる坊主のワンポイントや長靴など、雨を象徴するアイテムが随所に散りばめられており、雨を愛するキャラクターらしさが自然と浮かび上がります。猫種の特徴も丁寧に再現されていて、しま模様や白い毛先があり、手足の造形にはしっかりと「猫」が息づいています。

表情も豊かで、困ったような眉の角度から、照れた頬、あきらめ顔のような表情まで、感情の揺れを楽しむことができるのも魅力。「この子はどんな性格だろう?」と想像しながら表情を切り替える時間も楽しいです。

また、しっかりとVRChatワールドの世界観に馴染むような影の付き方が設定されているため、どこに居ても沈まずに世界と調和出来る雰囲気なのも特徴的。 かわいいからかっこいいまで、様々な風を感じることが出来るアバターになっています。

なお、『ツユナ』も登場する創作本『雨ざらしのナズナソウ』は、アバター発売にあわせて電子版が無料公開されるとのこと。まだ読んだことがない方は、お迎え前にぜひ読んでみてください!

ボーイッシュx猫の「何にでもなれる」アバター

ここからは、実際にVRChat内で『ツユナ』の姿を見ていきましょう。

撮影ワールド

Steps of Time ⁄ 時間の階段 / Harim_(ワールドURL)

『ツユナ』は“人とケモノの間”を目指したデザイン。カジュアルで親しみやすいケモノ要素を持ちながら、尻尾や足先など細部にはしっかりと猫らしさのこだわりが宿っています。ケモノアバター初心者でも手に取りやすく、同時にケモノ好きのユーザーにも刺さる絶妙なバランスが魅力です。

衣装はボーイッシュでカジュアルな装い。デフォルトでは長靴を履いており、「雨の中で静かに佇む猫」という雰囲気を漂わせています。長靴を外すと一転して、雨の中を元気に駆け回るような印象になり、ひとつの衣装で表情ががらりと変わるのもポイント。ワンポイントとして添えられた黄色い蝶も、Tonanさんらしいセンスが光るアイテムです。

特に目を引くのが徹底した猫らしさの表現。手が肉球のような造形になっていることや、頬の横に生えた毛、歩くたび軽やかに揺れる尻尾、ケモノ独特の温かみのある肌色……どれを取ってもこだわりの積み重ねでできたアバターと言えます。

表情も魅力的で、ほわっとした優しい笑顔から、少しアンニュイな雰囲気の表情まで幅広く対応。笑顔の雰囲気はまさにTonanさんの作品のキャラらしく、ファンにはたまらない仕上がりです。口を開いた際に覗く八重歯もかわいらしさを引き立てます。

さらに、Tonanさんの作風が詰まった独自の表情が多数入っているため、他のアバターでは見られないタイプの“困り顔”を見せてくれます。原作でも何かと困らされがちな子なので、VRChatでもお迎えしたユーザーの友人や、時にはお迎えした本人にまで困らされてしまう……そんなほっこりした未来が見えてきそうです。

そして『ツユナ』は、Tonanさんいわく“かっこよさ・かわいさ・儚さ”など、ユーザーの好みに合わせて改変できる余白をしっかり残したアバター。性別が定義されていないため、「少年」としても「少女」としても自然に扱えるのも大きな魅力です。

『ツユナ』は『TEALRICHOR』から通常価格6000円で販売中。 また、12月5日から10日間は販売記念セールとして5500円で販売されます。