VRChatでできる最大限の映像表現がここに ホテル・カデシュ最新作「掌」特別上映会 イベントレポート

11月30日、「プロジェクトエメス」などの「映画体験」を手掛けてきた創作チーム「ホテル・カデシュ・プロジェクト」最新作「掌」の特別上映会が行われました。

今回の掌では、これまでに扱ってきた洋画系ではなく「邦画」に挑戦。ホテル・カデシュの主要キャラクターである司一(つかさ・はじめ)の過去を掘り下げていく物語です。掌はYoutubeのHOTEL QADESH OFFICIAL CHANNELから視聴できます。

特別上映会ではYoutubeの公開前に一足早く公開、上映後は舞台挨拶と新情報解禁が行われました。本記事ではワールドが満員になるほどの大盛況で終わった特別上映会の様子をお届けします。

主要キャラクターである司一の過去に迫る 「掌」

ホテル・カデシュは「シャークポカリプス 絶滅鮫地獄」ではサメ映画、「プロジェクトエメス」ではサイバーパンクと、作品ごとにジャンルを決めて制作をしてきました

掌では「邦画」に挑戦。ホテル・カデシュは洋画系ロールプレイを主に行っていることもあり、これまでとはかなり作風が異なっています。

ストーリーはカデシュの幹部会「コマンドメンツ」の第一席、司一の回想をメインに繰り広げられ、大切な人を多く失ってなお戦い続ける理由が明らかになる物語です。過去作「豺狼の巓」でも司一について触れられていましたが、今作「掌」ではこれまでに描ききれなかった部分に触れることになります。

筆者が実際に見て、邦画特有の空気感や時代背景を反映したワールドやアバターの描写もあって、これまでのホテル・カデシュ作品の中で1番ではないかと感じました。

撮影の裏話も 特別上映会イベントレポート

特別上映会は映画館のワールドで開催。上映まではVRChatで撮影された映像作品の頂点を決めるVRCムービーアワードに出展した作品の予告編が流れていました。

上映後には監督だめがねさんや主要キャスト陣による舞台挨拶が行われました。作品を作るにあたって思い入れのあるシーンや出演するにあたっての経緯などについて話していきました。

幼少期の司一役や主題歌「掌」を歌ったオズノアさんは、主題歌の練習で撮ったリテイクが300テイクを重ねたことや、子供のやんちゃ感じがする声と曲を歌うために伸び良くするための声を出すために毎日5時間ぐらいカラオケに行ったことを話しました。

司一のおじいちゃんである平清司役を演じた中田らりるれろさんは、だめがねさんがおじいちゃん役を探しているという話を聞き、いくつかのボイスを送りつけてどうにかして参加できた、キャスティングの裏話を話しました。

緑山敏郎役を演じた主任さんは、中田らりるれろさんの作品にチンピラとして出演していたところ、掌にも出演しないかと持ちかけられ出演、掌での役が組長ということもありまさかのランクアップしたと話しました。

Vketに出展&コラボアイテム販売! ホテル・カデシュの新情報

舞台挨拶の最後にはだめがねさんからホテルカデシュの新情報を2つ発表しました。

1つ目はバーチャルマーケット2022 Winterにてホテル・カデシュのコラボレーションブースが出店することを発表しました。夏に行われたVketに引き続きの参加となっており、今回はショッピングモールのワールドにカデシュの映画館が置かれる形での展示とのことです。

2つ目に発表されたのは、Tomcat’s Toy Boxとホテル・カデシュによるコラボ商品の販売。Tomcat’s Toy Boxはミリタリー3Dモデルの販売をしてきましたが、惜しまれながらも販売規模を縮小することになったストアです。ホテルカデシュ支店として新ストア「T.T.B. Hotel Qadesh Branch」を開設、販売することになりました。

コラボ商品は、販売休止となった過去製品をホテルカデシュ各作品の劇中準拠の仕様として特別販売されます。第1弾は掌仕様のロシア製密造拳銃で、作中冒頭に使われていた拳銃のモデルです。

ホテル・カデシュの「邦画」を作ることへの意気込みが「掌」全編を通じて感じました。また上映前に流れたムービーアワード出展作品の予告編も多く、ホテル・カデシュをはじめとした今後のVRChatの映像作品に目が離せません。