Yo men bro, T00です。
去る5月4日、ホテルカデシュの3周年記念イベント「MEET UP」が開催され、そこで以前より制作されていた『ヴードゥー・キングダム 香港ゾンビ紀行』の公開が8月と発表されました。
そこで今回、ヴードゥー・キングダムをより楽しむために、2022年秋に公開されたゲームワールド『ヴードゥー・キングダム エピソード:ゼロ 眠れる王母』において散りばめられたカデシュの伏線、小ネタ等を紹介していこうと思います。
ネタバレ前提で紹介していきますので、事前にワールドのクリアをオススメします。
開幕から始まる濃厚なフレーバー
ワールドに入り言語設定を終えて、まず目に飛び込んでくるのは香港のとある警察所。どうやらカデシュのことを追っていた様子で、室内にはさまざまな捜査資料があります。
こちらは左手にあるコルクボード。いくつかの写真とメモ書きが貼り付けられています。中には我々にもなじみのあるエメスの街並みの画像や、全体図まで。
それぞれのメモ書きを見ていくと「市の中心から同一のマークが」「エメスにも同じものが塗られていた」「将軍澳(地名)にある研究所の消費電力を検査する」「紅龍医薬へ突入する準備する」「レッドドラゴンの事務所?」という内容が書かれています。
レッドドラゴンはエメスの際にも出てきた名前で、エメスにも展開しているマフィアの1つです。エメスの写真にはティフェレトから水無月のエンブレムに矢印が伸びています。ティフェレトは映画『プロジェクト・エメス』や『NINE』、そしてロールプレイイベントでも舞台となった場所ですね。
写真にはおそらく香港市内で撮られたであろう『逆さのミッキー』のマーク、そしてエメスでも見られた同様のマークの写真がピン止めされています。
香港市内で見られるこのマーク。下には「永久こそ真理」の言葉が。カデシュで「永久」に通じるキャラクターといえばVket2022Summerの特別展で初めて言及され、最新のトレーラーでも「死ねない身体なのよ」と言っていたコマンドメンツ第六席「楊・安中」ですね。
最新のトレーラーの中では新たな紋章が登場しています。同じく、丸を幾つも、そして三角形上に配置されたこちらの紋章とどのような関係があるのかも気になるところです。
右上の陰陽思想を描いた図も気になるところ。エメスでもヴァルター・ケンペレンが最終的に科学の道からオカルトの道へ走ることになった様子が描かれています。ゲーム本編でも、科学的な研究所からおどろおどろしい拷問部屋のように変遷していくのが描かれているため、紅龍医薬もどこかのタイミングで「永遠」を求めるためにオカルトに手を出したのでしょう。
右手側にはカデシュの捜査資料があります。拳銃の写真(ベレッタ・モデル92、もしくはそのコピー品と思われます)にKARNAMOの文字のあるロゴ。そして卡迭石の文字。これ、中国語で「カデシュ」らしいです。初めて知ったぜ。
そしてダニエルとヤスナカの写真、その間には謎の人物が。カデシュ・香港支配人に鼻周りや目元は少し似ている気もします……ということで、可能な限りアップで写真を撮ってきました。
解像度の関係でちょっと潰れてしまっていますが、名前が見えますね。香港支配人の名前は「呉朝偉(ウー・チャオウイ)」。真ん中の字の判別は出来ませんが、両端の文字はそれぞれ「呉」「偉」に見えます。これが在りし日の武闘派だったトニー・ウー香港支配人の姿なのでしょう。
地図右下にはスキンヘッドのおじ様と紅龍會とメモ書き。おそらく彼がレッドドラゴンのボスだと思われます。左目には龍を象ったであろう入れ墨が。この入れ墨ですが、もう1人似たような入れ墨をしている人物が登場してます。 先日開催されたVRCムービーアワードにて美術賞、音響音楽賞、審査員特別賞を受賞した『Monotone-僕と君が出会うまで-』の冒頭で射殺されるこの人物。
彼も左目周辺に龍の翼のような入れ墨があります。入れ墨の細かい位置が違うので本人ではないと思いますが、もしかしたらレッドドラゴンの構成員なのかもしれません。いつか答え合わせをする日が来たら嬉しいですね!
捜査資料が机に置かれています。カデシュや三合会といった大御所がいるのは納得ですが、意外だったのが「日本黒幇」の文字。日本の裏社会といえば司一の美登利組や、エメスでどう考えても後ろ暗いことをしている水無月重工などが暗躍しています。確かに地政学的にも近いですし、日本の裏社会も調べるのは納得ですね。
そして驚いたのがこの黒封筒。コレ、ホテルカデシュのオープニングフッテージムービーに登場していた封筒です。カデシュのオープニングは公式Youtubeチャンネルからは閲覧できず、公式Xのポストからリンクに飛ぶことで閲覧できます。
このオープニングフッテージ内では、2人の刑事が土曜日にNYの犯罪率が0になっている、という話をしていました。
そしてその刑事の1人が自らのデスクの上に置かれたカデシュの封蝋がされた黒い封筒を発見し、この犯罪率の低下はカデシュの仕業(土曜日は、会合が行われるため犯罪者が1箇所に集まり、結果犯罪率が下がる)ということを察する、というストーリーが描かれています。
ここから推測するに、この香港の警察署もカデシュを追っていて、その口止めをされていたのではないでしょうか。
小ネタもいっぱい!
知っているとうれしい小ネタの数々も。
例えばこれ、研究所内のPCの画面にバーチャルグラビアアイドルのおぼろいのりさんが登場しています。
いのりさんはフルトラを生かしたポージングでグラビア活動をしている方で、支配人のボディダブルを務めたこともある方です。
Vtuber活動もしていらっしゃるので、是非皆さん眷属になりましょう。
パグマークの中華ボックス。おそらくPANDA EXPRESSが元ネタの容器ですね。パグはみなさんおなじみ、ホテルカデシュ総支配人役で主宰のだめがねさんの大好きな動物であり、自身のアバターのモチーフでもあったりしますね。
かなりコアなカデシュファンに刺さるであろう、ギルバート・グッドマンが載っている『TIME』誌です。
ギルバート・グッドマンは2021年から名前だけ登場していたキャラクターで、『ヴードゥー・キングダム エピソード:ゼロ 眠れる王母』で初顔出しになります。てか顔出して活動してる人なんですね……。名目だけ存在してる架空の人物だと思ってました(?)
タイムリータイムズ紙自体も警察署内に存在しています。この紙面は2022年3月のキャラクターグリーティングデーから登場している紙面ですね。情報の初出から2年も経過してることに気付いてびっくりです。
UIに注目。カデシュシリーズには時折登場する「UM Engineering」のロゴマークがありますね。カデシュ世界では『NINE』『プロジェクト・エメス』のイベント中に登場したINADAなどを製造している会社です。『Monotone』にもパソコン背面のロゴマークとして何度も登場していましたね。
より深い話をすると、クアルト・プルポ・ムニェキータ役、二縁亭ねうさんのBoothストア「UMエンジニアリング」が元となっています。このように、カデシュには演者さんが元ネタとなっているモノもあるので、それを探すのも面白いです。
警察署員のパソコンの画面。こちら、もしかしたら見覚えがあるかもしれません。
『NINE』の監督である中田らりるれろさんが制作しているホラーゲームワールド「P․R․O․超常現象研究機構」シリーズのFILE3で登場予定の早椀湖です。勤務中にUMAについて調べてたんだ。
研究所内に突入!
研究所内にもまだまだ一杯小ネタがあります。
まずはコレ、研究所内のいろんな箇所に置かれており、インタラクトすることで防具としても利用できる『Nature』誌。
紙面には愛咲博士、ヴァルター・ケンペレン博士両名の名前が並び、アイソトープについて「今こそ彼らの偉業を取り戻す時だ」と述べられています。その他にも「THE IMMORTALITY IS NIGH(不死性は近くに)」「ACTIVE ATION OF INTRACELLULARSIGNAL BY CNTING(CNTによる細胞内シグナルの活性化)」「BLEEDING EDGE OF CYBERNETICS(サイバネティクスの最先端)」など、興味深い内容が並びます。
紅龍醫藥内にあるパンフレットスタンド。先ほどの雑誌に加え「将軍澳研究中心」のパンフレットもあります。おそらく、該当する研究所がここなのでしょう。
現実では将軍澳はニュータウンのひとつで、工業団地も存在しています。将軍澳研究中心もそこに軒を連ねる1つというワケですね。
さらにもう1つフライヤーが。こちらは紅龍醫藥のエメス地区への派遣案内のビラのようです。水道光熱費は支払われるとはいえ、あの治安最悪のエメスに派遣されて月収5000人民元(執筆現在で105000円前後)って安くないか……???
研究所内には他にもフライヤーが張り付けられています。
こちらはフォルネウス海洋研究所に関するフライヤー。新規の研究員の受け入れを停止するとのこと。フォルネウス海洋研究所では、生命の創造のためにサメを生み出した結果、サメ映画みたいなコトが起きて崩壊しています。なので、新規の受け入れ停止は当然と言えるでしょう。
こちらはユニセフのフライヤー。子供たちのための人道支援のものになります。
右に配置されているハートマークはカルナヴァの国旗の配色となっており、これはカデシュ2周年イベント『What If』にも登場しています。
カデシュ構成員の1人、ケイ。国連の総会に「もしも」の姿で登場しており、公式ホームページでも「祖国が軍事クーデターに巻き込まれた際に……」とあるため、ケイはカルナヴァにとっても重要人物であると予想できます。ケイが血統(うんめい)と相対する日も、いずれ来るのでしょうか。
また、警察署内にあった調査資料の1つに「KARNAMO」と書かれていたモノがあったところも気になるところ。カルナヴァに関連するなにかしらの組織なのでしょうか。
ゲーム中、数度パスコードの入力を求められる場面があります。この時出てくる2桁の数字はそれぞれ『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』『ワールド・ウォー・Z』の公開年となっております。
『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』は、ゾンビ映画を世に広めた始祖的存在の映画。『ワールド・ウォー・Z』は主宰のだめがねさんが1番好きなゾンビ映画ということでこのパスコードとなっています。映画好きなら分かる、ニクい演出ですね。
以上!これ以外にもまだまだ隠された伏線、ネタ等が散りばめられているかもしれません。
3周年記念イベント、VRCムービーアワード等でカデシュも盛り上がっている今!改めて『ヴードゥー・キングダム エピソード:ゼロ 眠れる王母』をプレイしてみてはいかがでしょうか?
では、良い夜を!
(TEXT BY T00)
●参考リンク
・『ヴードゥー・キングダムエピソード:ゼロ眠れる王母【JP・EN・KR】』
・HOTEL QADESH OFFICIAL CHANNEL
・カデシュ・プロジェクト 公式Xアカウント
・ホテルカデシュ 公式ホームページ
・中田らりるれろ Xアカウント
・きまぐれリンドの夜探し#194 with【だめがね】おかわり!