【#Vket】魔法陣で数学を学ぶ! VRC理系集会特別展示に行ってみた <インタビュー付き>

VRC理系集会は、8月13日から28日まで開催されているバーチャルマーケット2022 Summerにて特別展示を行っています。バーチャルマーケット(以下、Vket)とは、VR法人HIKKYが主催する世界最大級のメタバース展示会イベントです。

VRC理系集会は、VRChat上にて隔週金曜日に行われている理系の人、理系に興味のある人が交流、講演を聴くイベントです。講演では、データサイエンスから地学、量子力学など幅広い分野が取り扱われ、VRC理系集会のYouTubeチャンネルからアーカイブを見れます。

これまでに東京理科大学とのイベントや、国立機関である「国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)」から一部の回で後援をもらっており、注目されています。

今回の特別展示では、出展場所が魔法学園であることにちなんで、魔法陣の書き方の講座を公開しています。魔法陣でファンタジーな写真を撮ったり、魔法陣を使った問題を全部解くと修了認定書を手に入れたりできます。

実際に行ってみた筆者としては、学習とエンタメを上手く織り交ぜることができるのかと驚くほどのクオリティでした。

今回は特別展示の様子や想いを、実際に制作に関わったKuroryさん、のりたまさん、えなじ~さんらに聞きながらお届けしたいと思います。

理系集会特別展への行き方

魔法学園グランヴェール(ファンタジア・ノクターンどちらでも可)の一番奥に理系集会の特別展示が用意されています。一般出展の奥に置かれているのでゆっくり回ってから最後に見に行くといいでしょう。また、拡張メニューからMAPを押してROOM6にワープするとすぐにたどり着くこともできます。

ROOM6の奥へと進み、VRC理系集会の看板を目印にポータルをくぐりましょう。

魔法陣を作ってみよう

魔法陣を作るといっても一体どういうことでしょうか。今回扱う魔法陣は「円周上に等間隔に置かれた点を、同じ間隔で直線で結ぶ」ことを最初の点に戻るまで繰り返して構成されています。

円周上に置かれた「頂点」と線で結ぶ頂点の「間隔」を調整して魔法陣を構築していきます。パラメーターを弄るとリアルタイムで反映されるため、動かすだけで魔法を詠唱しているような感覚になります。

のりたま

ワールドの設定に6属性の魔法があると聞いたので、6属性に対応した色を出せるようにしました。

魔法陣を出したら写真撮影をして#Vket魔法陣でSNSで発信しましょう。杖などのなりきりグッズもあるので誰でも魔法使いになれますよ。

問題を解いて修了認定書をもらおう

問題は魔導書に書かれており、正解になるようにパラメーターを操作していきます。とりあえず動かしてみて、感覚で解ける問題もあるのでチャレンジしてみましょう。

のりたま

VRC理系集会というのもあるので、問題は簡単すぎず頭を少し使えば解けるレベルにするように努力しました。

回答後は解説が出てきます。感覚で解いた人も解説を読んでみると、数式を使って計算、法則があることに気づけるので必読です。法則を使うと試行錯誤して出した答えが、いともたやすく出せてしまうので数学は面白いと感じました。

¥のりたま

問題に関しては数学を専門にやられているえなじーさんにお願いしました。お願いしたところ、その日か次の日に10問作ってもらって驚きました。

全部の問題を解くと修了認定書がもらえますのでチャレンジしてはいかがしょうか。

のりたま

Vket魔法陣のタグを見てみると、魔法陣の写真よりも認定書のほうが多い感じで、みなさん学習していただいたのが分かりました。内容を見ていると、勘で解いた人もいれば、難しかったけどもちゃんと解けたという人とさまざまでした。

メタバースでの学習はどのように活用できるか見せたかった 製作者3人にインタビュー

ーー今回の特別出展や魔法陣といったギミックはどのような経緯で決定しましたか。

Kurory

Vketさんのコミュニティコラボしませんかというオファーがあって、魔法学園グランヴェールという設定と合わせて、メンバー内でアイディアを考えていました。そこで、のりたまさんが魔法陣というのを発案して今に至ります。

のりたま

体験できて学習できるのを大事にしました。ただ展示して知識を学べるよりは実際に触ってできる形がいいかなと思いつきました。魔法陣なのは、見栄えの良さと学習要素の高さ、既存のギミックで作れるのかを考えた結果です。

ーー魔法陣の問題が、段階を踏んで難易度を上げていたので、本職の方がやっていませんかって思いました。問題についてはこだわりはありますか。

えなじ~

Vketには詳しい人からわからないよって人まで色んな人が来るので、誰にとっても気づきや発見があるように心がけています。

最初の問題は定義の確認といったとっつきやすいけども大事なことを抑える内容にして、最後の問題は、図形を観察することで答えに結びつけるようにしました。

ーー1番小さい正多角形は何かって問題で、図形を見て分かる問題でしたね。

えなじ~

最初考えた問題にはなかったのですが、スタッフと遊んでいる時に面白いじゃないかと取り入れました。実際に見て触ることで発見があるようにしたのが上手くできたんじゃないかなと思います。

ーー今回楽しみながら学習をするといった要素が全面に出ているように感じましたが、意図などあれば聞かせてください。

Kuroly

VRC理系集会の目的は研究者同士の交流であって、一般の人達の科学の交流は本筋にはありません。とはいえ、理系集会の中で、中学生や高校生の子が大学院生や研究者との交流を通じて、研究への道を志すのを何度も見てきました。メタバースでの学びについてメタバース関係者や、メディア以外にも一般層に届ける必要があると思いました。

そんな中でVketさんから打診を頂いた時に、魔法という要素が、今世界で熱くなっているSTEAM学習と相性がいいと思ったんですよ。IT技術が重要になっていく社会の中で、どのようにして学びながらコンテンツに触れるかが大事という潮流が世界的に来ているのですね。

ーーSTEAM学習は、サイエンス、テクノロジー、エンジニアリング、アート、マスマティクスの頭文字を取った理系と文系の枠を越えた学習ですね。

Kuroly

メタバースと魔法の世界観、魔法陣を使った数学への学び方ってのが、STEAM学習においてすごく意義があると思ったんですね。魔法陣には3つの良さがあって、直感的に関心を持つこと、自分の作りたいイメージを表現して伝えること、なによりも魔法陣の法則に触れることで論理的な思考力を磨くことができます。

魔法陣はあらゆる観点でSTEAM学習の概念を包括しているコンテンツなわけです。Vketさんに打診した時の説明資料の中でもSTEAM学習を推しています。

Kuroly

メタバースでの学びを考えた時に、今回の出展内容はすごく理想的な学習だと思っているので、教育文脈で宣伝していく価値があるのでは思っています。

VRC理系集会としては、本展示のようなVRを活用したインタラクティブな学習を体験していただきながら、STEAM教育×VRという観点を世間に広めていければと思います。

VRC理系集会は東京理科大学とのイベントなどメタバース上での活用法について模索し、形にしている団体だと思います。今回は学びながら楽しめるコンテンツを作ったことで、より活動の幅が広がったように感じました。

皆さんも魔法学園グランヴェールに来て、魔法陣の使える魔法使いになってみませんか。

●参考リンク
バーチャルマーケット公式サイト
バーチャルマーケット公式Twitter
VRC理系集会公式サイト