洋画系ロールプレイイベント「ホテル・カデシュ」は12月3日から18日まで開催されている「バーチャルマーケット2022 Winter」にて2度目の特別展をしています。
ホテル・カデシュとは、「映画のような時間を、あなたと。」をコンセプトにロールプレイイベント、映像作品、ゲームワールドなどを展開する映画の世界を楽しむ団体です。11月には新作「掌」を公開、これまでの洋画から一転して「邦画」に挑戦した意欲的な作品です。
Vketでの特別展は今回で2回目となり、ショッピングモールを模したワールド「VketPlaza -Express Mode-」にちなんで映画館をイメージした内装となっています。ブースの中にはカデシュの概要やVRでの映画撮影ノウハウなどが紹介されており、ホテル・カデシュを知らない人でも楽しめる内容となっています。
メタカル最前線では、Vketの特別展と掌公開に合わせて前後編にわけて特集していきます。前編の本記事では、Vketの特別展紹介とホテル・カデシュよりだめがねさん、ぬいノミさん、green101さんのインタビューの前半部分を取り扱います。
カデシュを知らない人から知っている人まで楽しめる 特別展
特別展は2階建てになっており、1階ではホテル・カデシュの解説パネルや作中に出てきたアイテムや衣装が展示されています。
パネルで説明されている内容は、ホテルカデシュの世界観からVRChatでの撮影方法まで幅広く扱っていて、何も知らない人からファンまで楽しめます。これまでに制作した作品もパネルでの紹介をしています。
前回の特別展に引き続き、今回も「掌」や「NINE」、「ヴードゥー・キングダム エピソード:ゼロ 眠れる王母」を中心にアイテム、衣装を展示。ここだけの情報が入った解説文で作品をより楽しめるでしょう。
2階ではホテル・カデシュの作品である「プロジェクトエメス」の特別上映とこれまでのホテルカデシュ作品の場面が切り取られたパネルが飾られています。
特別展の反対側にあるお店にはホテル・カデシュに関連したグッズが飾られています。ホテル・カデシュファンならたまらないグッズが立ち並んでいるので要チェックです。ちなみにグッズの中にあるキャラクターたちのラバーストラップは、BOOTHにて展開されているホテル・カデシュ公式ストアにて販売されています。
そろそろ技術を独占する時期は終わった ホテル・カデシュのメンバー3人にインタビュー
今回のインタビューではホテル・カデシュ代表のだめがねさん、司一(つかさ・はじめ)役のgreen101さん、Vketチームディレクターとイクミ役のぬいノミさんを招いて、Vketの特別展と「掌」について聞いていきます。前半ではVketの特別展が中心になります。
ーー今回の特別展ではカデシュはどういうコンテンツなのか、VRChatでの映像制作ってどういったものなのかをパネル形式で詳しく掘り下げたかなと思うのですが、こちらは意識したことはありますか。
だめがね またVketコラボの話をいただいて出展するワールドを見たときに、夏のVketのようにカデシュの世界観を展示に反映させるのはちょっと難しそうだって印象だったんですよね。
だったら今回はカデシュの作品を外から見る形で展示しようと思い、ショッピングモールの映画館をイメージしたブースにしました。カデシュ作品内での設定でブースを作る必要もなく、掌の公開時期も近いのでイベントとしてのホテル・カデシュの紹介を中心にした感じです。
ーーぬいノミさんはVketの展示ではどのようなことをしていましたか。
ぬいノミ デザインはだめがねさんがやってくれたので、それを元にモデリングチームと相談しながらブース全体の制作ディレクションをしました。
だめがね 僕が決めたのもUSJみたいな球体ぐらいです。あとはカデシュのモデリングチームなどを筆頭に、モデリングができる面々がいろいろ考えて作ってくれました。
ーー今回のプロップには中田らりるれろさんが制作していたNINEが入っていましたが、こちらはどういった経緯でしょうか。
だめがね NINEは公式スピンオフとして制作しているからです。NINEの制作には監修も入っていますし、うちのスタッフも関わっています。
ーープロップのチョイスがすごくよかったですね。ただVketの展示なのに正面にあるのが中指を立ててる機械の手って大丈夫なんですかって思いました(笑)
一同(笑)
だめがね お気づきになりましたか。きちんとVket運営チームさんには確認していただいていますよ!(笑)
ーーあとは映像制作についても詳しく説明していて、ここまで手の内を明かしてもいいんだって思いました。
だめがね ちょうどVRCムービーアワードを開催していたので技術を独占する時期ではなくなったのがありますね。まったく同じノウハウをよそが持っても、うちはやれるなって言う確信を持ったタイミングだったので、ノウハウを全部開示して作品作りを活性化したほうがいいなと考えました。
ーー絵コンテとか撮影に使ったVRChatのギミックとかも紹介していて、VRCムービーアワードを意識していたのは感じました。
だめがね タイミング的にはムービーアワードの締切が終わってしまった後に開始だったのですけども、次回以降に活かしていただけたら嬉しいです。
後半では「掌」についてネタバレありで大きく深掘りしていきます。掌に込められただめがねさんの作家性やファンからの質問が盛りだくさんの内容です。後編を読む前にぜひ「掌」を見てください。
●参考リンク
・バーチャルマーケット公式サイト
・バーチャルマーケット公式Twitter