【コラム】アバターにだってダイエットは必要だ! アバター最適化するために行った3つのこと

VRChatは、表現できることが多い一方でパソコンへ処理負荷が掛かる場面が多くあります。そのため、ワールドはもちろん、アバターも最適化することが大切なわけです。

アバターだってダイエットが必要です。

アバターは太らない身体であってもデータは太る一方、そんな状況を打破すべく奮闘してみました。

今回は検証ではなく、あくまでもアバター最適化の振り返りとして読んでもらえれば幸いです。

結論

VeryPoorから脱することができませんでした。

敗因としてはPhysBone周りを最適化する術がなかったためです。ですが、ポリゴン数をはじめとした数値は減っているのがわかります。

アバター改変の前後でアクセサリーなどを差し替えたので純粋な比較にはならないですが、VeryPoorの中でも比較的軽いアバターになったのではないでしょうか。

今回やってきたことが3つあるので、順に紹介していきます。

マテリアル数などを減らす! 「AvatarOptimizer」

「AvatarOptimizer」は、SkinnedMeshRendererとマテリアルを減らしたツールです。今回は2つの用途で使いました。

①空のオブジェクトにコンポーネント「MergeSkinnedMesh」にし、オブジェクトを選択

空のオブジェクトをアバター内に生成し、コンポーネント「MergeSkinnedMesh」を追加します。このコンポーネントは、メッシュ、ボーン、BlendShape、マージ(結合)させることができます。合体させたいオブジェクトを選んで混ぜましょう。

ただし、顔のようなBlendShapeが多い箇所は、BlendShapeが機能しなくなるため、混ぜるのは服と身体のみにしました。同一のマテリアルを使っていると、マージしてくれるので、合わせて行いました。

着脱ギミックを使っているオブジェクトも対象に含めないこと

②コンポーネント「Freeze BlendShape」を使用し、使わないBlendShapeを停止させる

BlendShapeをマージさせるとポリゴン数が増えてしまうので、使わないBlendShapeを停止させるコンポーネントも合わせて使用しました。適用させたいオブジェクトにコンポーネント「Freeze BlendShape」を使用し、選択すると停止させられます。

ポリゴン数を削る! 「Mantis LOD Editor – Professional Edition」

「Mantis LOD Editor – Professional Edition」はUnity内でポリゴン数を減らせるツールです。先日UnityAssetStoreにて、フラッシュセールを行っていたところを購入しました。「Mantis LOD Editor – Professional Edition」を購入したのをきっかけに、アバター最適化に踏み出しました。

インポートを行った後に、ポリゴン数を減らしたいオブジェクトにコンポーネントを追加。スライダーを使って減らしました。

身(ポリゴン数)を削る思いですね

減らした後は、オブジェクトのMeshの項目から減らした後の物に差し替えをします。

筆者は面倒くさがって行いませんでしたが、ペイントツールを使って保護を行うと、効率よく減らせます。行いたい方は、こちらのツイートを参考にしてください。

テクスチャの見直し

最後はテクスチャの見直しを行いました。こちらはツールを使わずに、使用しているテクスチャを1つずつ見て、サイズが2048になっているのか、CompressionがHighQualityになっているかを確認しました。靴などの目に行きづらい部分はテクスチャサイズを1024にしています。

最近のアップデートでテクスチャサイズもアバターランクに影響されるようになりました

ちなみにUse Crunch Compressioは、VRChat公式からあまり推奨されていない様子だったので、使っていません。VRChat公式の説明では、VRChatのアバターやワールドはすでに圧縮されており、大きなCrunch texturesを展開する際にロードが一時停止する可能性があるとのこと。

今回紹介した3つを実行して最適化させたのが、冒頭に紹介した画像2枚になります。ボーン周りは、ModularAvatarですでに最適化させていることもあり、これ以上は削ることになるでしょう。

今回紹介したツールはAvatarOptimizerは無料になります。積極的にアップデートが続いており、アバターの最適化には欠かせないツールですので、ぜひとも使ってみてください。

そして、Mantis LOD Editor – Professional Editionもオススメのアセットです。有料になるもののセール対象になることもあるので、ぜひともセール情報を追ってみてください。また、今回はアバターに使いましたが、ワールドにも使えるので、ワールド制作者は要チェックです。

結果としてはVeryPoorのままですが、最適化を行って少しはパソコンに優しいアバターになったと思います。みなさんもぜひ、ダイエット感覚でアバターを最適化してみてはいかがでしょうか。

●参考リンク
「AvatarOptimizer」
「Mantis LOD Editor – Professional Edition」