VRChatのベータ版にてWrite Defaultsの推奨設定が「オン/オフの統一」に変更。長らく続いた問題に決着か

VRChat社は、3月14日に公開されたオープンベータ「2024.1.2」のリリースノートにてSDK 3.5.2-beta.1からアバターに使われているWrite Defaultsの設定がオン・オフが混同に設定されている場合、警告するように変更したことを発表しました。この変更に伴い、ベータ版のドキュメントにてWrite Defaultsの推奨設定がアバター内でオンもしくはオフの統一をすることになりました。(原文:we recommend keeping your usage of Write Defaults consistent across the entire avatar – in other words, have Write Defaults “Off” for all states, or “On” for all states.)

なおAdditive LayerとDirect Blend Treeを使用する場合は、アバター内にある他のWrite Defaultsがオフにしていてもオンにすることを推奨しています。

Write Defaultsとは、Unityに搭載されている機能の1つ。アニメーションの設定を補助するもので、アバターの表情などに使われています。これまでVRChat公式では、Write Defaultsはオフにすることを推奨してきました。一方で多くのアバターではWrite Defaultsは多く使われており、運営とユーザー間で対立してきた話題でした。

過去には、Avatar Cullingによる距離と人数による表示制限を使ったときにWrite Defaultsを使用すると問題が発生することで話題になったこともありました。(当時のアナウンス

そんな中で、今回のアップデートでVRChat公式はWrite Defaultsの使用を容認することになりました。

ユーザー間で表情の管理に使われているツール「FaceEmo」では、「Write Defaults統一」と「Write Defaultsオフ」があります。

「Write Defaults統一」は、アバター内のWrite DefaultsがONで統一されている場合FaceEmoのWrite DefaultsもON。統一されていない場合は、FaceEmoのWrite Defaultsはオフです。アバターのギミックを優先する場合に選択します。

「Write Defaultsオフ」では、アバター内のWrite Defaults関係なくFaceEmoのWrite Defaultsはオフです。表情の設定を優先する場合選択します。

「FaceEmo」の設定では、「Write Defaults統一」を選択することで、これからの推奨設定に合うことになるでしょう。

今回のWrite Defaultsの推奨設定が変更されることによって、アバター制作者やツールの挙動が変わると考えられます。今後の動向も注目です。

●参考リンク
リリースノート