VRChatには様々なミュージシャンがいますが、ロックバンドもいくつか存在していることを知ってほしい!今回は筆者が長くいるロック畑から、ロックバンド及びロック的な要素を持つユニットを紹介します。
なお、サウンド面についての記載は筆者の私見を多分に含みます。ご了承ください。
目次
Ignotus Flamberge
「Ignotus Flamberge」(イグノータス フランベルジュ)は、csさん(ボーカル/ギター)、Ponchanさん(ギター)、つじゃむさん(ベース)の3名からなる、今年6月から活動を開始したバンド。本記事で紹介する中で最も新しいグループです。
パワー・ポップをベースに、ハードロック要素を混ぜたサウンドが特徴的。なお、ドラマーを募集しているそうです。
高頻度で土曜22時からの「メロディックシアター」というイベントに出演しており、パフォーマンスがほぼ毎週見られることから、初めて参加するVRロックバンドライブにもおすすめです。
Inferno Liberta
「Inferno Liberta」(インフェルノ リベルタ)は、身代亜土夢さん(ボーカル)、福井ゆずはさん(ギター)、しろ・こなーさん(ベース)、tomo3ちゃん(ドラム)の4名からなる、ハードコアパンクバンドです。
日本のパンク・ハードコアに影響を受けた日本語の歌詞、1990年代頃から出現した従来のハードコアに比べスローな楽曲、そしてヘヴィメタルに影響を受けた音作りが特徴です。特にスラッシュメタルやゴアグラインドなど、非常に攻撃的なヘヴィメタルのサブジャンルに影響を感じる音楽性です。
本記事で紹介する中でも、特に激しいサウンドのバンドなので、好きな方にはとことん突き刺さるでしょう。
一方これだけ激しいサウンドでありながら、かなり自由奔放で無軌道なライブMCも特徴で、そのギャップもまた魅力。
Alternoise
「Alternoise」(オルタノイズ)は、のいざんさん(ボーカル・ギター)、うららさん(ベース)、ふたまるさん(ドラム)の3名からなるバンド。
2000年代ジャパニーズ・ロックの香りに、爽やかで切ないテイストを加えたオルタナティヴ・ロックサウンドを展開しています。また一度聞いたら忘れられない特徴的なのいざんさんの歌声にはファンも多く、ライブはいつもフルインスタンスです。筆者個人としては初めてVRChat内で見たライブイベントが彼らでした。
全身フルトラッキングを活かしたリアリティ抜群の動きに、「そこに実在する」と大変驚いた記憶があります。
KAGARIHI
「KAGARIHI」(カガリヒ)は、yuzpi-さん(ボーカル・ギター)、福井ゆずはさん(ギター)、らどりんさん(ベース)、もっちゃんさん(ドラム)の4名で構成されたバンドです。
ロキノン系バンドサウンドを主体とした、ストレートなロックサウンドが持ち味。
一方で意図的にボーカルを楽器隊に埋もれさせるサウンドメイクは、米国系オルタナティヴ・ロックの影響が強いことを伺わせます。
彼らのライブはメンバー同士の個性がぶつかり合う、力強く大変熱いものです。
Sifneos.
「Sifneos.」(シフネス)は、Dizさん(ボーカル)、Meiさん(ボーカル・ピアノ)の2名によるユニット。『感情を呼び覚ます音楽を』をテーマに活動しています。
様々な音楽を吸収し表現する独創的な音楽性と、ドラマティックなライブパフォーマンスが持ち味。
純粋にロックというよりは、ロック要素も加えたドラマティックな音楽性があるユニットです。
楽曲クオリティの高さはもちろんのこと、とにかくライブを見て圧倒的なパフォーマンスに驚いて欲しいユニットです。できればVRヘッドセットを被って。
新平成写実主義
「新平成写実主義」(しんへいせいしゃじつしゅぎ)は、@EMIさん(ボーカル・ギター)、しおんさん(ギター)、たこさん(ベース)、NekoRemiさん(ドラム)の4名。
哀愁漂う気だるいボーカルを、ややシアトル系グランジの影響を感じさせる歪みきった演奏に乗せた相反するサウンドが特徴。
バンド名の通りメンバーは全員平成世代、でも結成は令和。どことなく懐かしさを感じるサウンドはこれも影響しているのかもしれません。
セイ論主義
「セイ論主義」(せいろんしゅぎ)は、CHiHAYAさん(ボーカル)、K͏o͏o͏T͏A͏さん(ギター)の2名によるユニットです。
リアル・メタバース横断系音楽ユニットとして、音楽のみならず3Dモデル製作などの活動もおこなっています。
爽快感のあるポップ・ロックサウンドが魅力。clusterでの活動も積極的におこなっています。
JOHNNY HENRY
「JOHNNY HENRY」(ジョニー ヘンリー)は、YAMADAさん(ボーカル・ブルースハープ)、藍葉じるあさん(ギター)、Moiriさん(ベース)、Yuki Hataさん(ドラム)の4人組。
彼らの音楽の特徴は決してブレることのないブルース・ロックを奏でること。VRChatで結成されたバンドでは活動歴が長く、メンバーが運営するライブハウスワールドでは多くのVR音楽団体がライブを実施しています。現実世界でのライブの回数がとりわけ多く、バーチャル・リアルを問わない熱いライブパフォーマンスに定評があります。
“バンドのみ”ライブイベント『無線衝突』の主催も努めており、第一回は9月22日に開催されます。前述のIgnotus Flambergeと新平成写実主義とあわせて3バンドでのイベントです。
PHANTOM
「PHANTOM」(ファントム)は、ふぁんさん(ボーカル・ギター)、timtamさん(ベース)の2人に、夢二さん(サポートギター)、ジャンクさん(サポートドラム)の2名のサポートを加えて活動しているバンドです。
ストレートかつ爽やかなロックサウンドが特徴で、さらに切なさも加わった複雑な味わいを感じる音作り。
最近は現実世界でのライブや音楽に限らず、10月27日に開催される音系の同人即売イベント「M3」への出展もおこなっており、活動フィールドをどんどん広げています。
不眠症女
「不眠症女」(ふみんしょうじょ)は、フレア・スカーレットさん(ボーカル・ギター)、レヴィアスさん(ギター)、おとうとさん(ベース)、やまみーさん(ドラム)の4名。
「バーチャルインソムニアポストロックバンド」を公称する通り、複雑な構成と難解なリズムで構成された楽曲とダウナーさを感じる歌詞が特徴的。
「M3」では1stアルバムをなんと「カセット+DLカード」という形で頒布予定とのこと。
MESSCORE
「MESSCORE」(メスコア)は、Genba_Monkeyさん(ボーカル)、Metarabiさん(ギター)、tomo3ちゃん(DJ・サンプラー)の3名からなるメタルコアバンドです。
ヘヴィかつ緩急を使い分けるサウンドに「デスボイス」(専門用語だとグロウル)とクリーンを使い分けるボーカルスタイルからなるメタルコア。
現在はライブ出演からは離れていますが、初代ベーシストのshunさんも作曲等の活動に参加しています。
「M3」にもサークル参加を予定しており、今後も目が離せません。
LAUTRIV
「LAUTRIV」(ラトリヴ)は、Cocoさん(ボーカル)、なべあきさん(ベース・スクリーム)、頬白ギンコさん(ドラム)の3名。
スピード感に溢れながらもヘヴィなスクリーモサウンドをベースに、そこに乗るメロディアスなボーカルとハードなスクリームの対比が映えるパワフルな音楽性が特徴です。
とにかくサウンドもライブパフォーマンスも、MCも全てがパワーに満ち溢れており、力強く盛り上がるならこのバンドと言っても良いでしょう。
LUMINOUS
「LUMINOUS」(ルミナス)は、たなか きさめさん(ボーカル)、Wishさん(ギター)、こびとさん(キーボード)、瓦田 鬼座え門さん(ベース)、24COさん(サポートドラム)の5名からなるバンド。
「心に響く音楽を伝えるタイムクリスタルバンド」というコンセプトで活動しており、爽やかできらめきに溢れたポップ・ロックを奏でています。一方でギターにはヘヴィメタルの影響を感じるテクニカルフレーズを違和感なく織り交ぜてあり、単にポップなだけではない音作りのこだわりを感じます。
きっとお気に入りのバンドが見つかる!
総勢13組を今回紹介しました。
ライブ主体に活動しているバンドが多いため、各バンドの公式Xアカウントなどで情報を追いかけたうえで、ぜひライブを観てもらいたいなと思います。
今回紹介した13組以外にもVRで活動するアーティストや音楽イベントはたくさんあります。イベント情報はVRミュージックイベントカレンダー等で入手できます。あなたのお気に入りのバンドを見つけて、より充実したVR音楽ライフを!