皆さんはVRChatを始めたときの頃を覚えているでしょうか。慣れないVRの環境。最低限の操作説明をしたら、後は自由。今でこそワールドの画面から公式がオススメのワールドを出していますが、何を楽しむのかが分からないという不安な気持ちも持っていても不思議ではありません。
でも、だからこそ最初に始めた頃が楽しいと思う人もいるのではないでしょうか。自分の知らないワールドや背景を持った人との出会い。新しい何かに日々触れられるのは楽しかったはずです。
そして、今もVRChatに新しく触れて日々楽しんで、学んでいる人がいます。大丸松坂屋百貨店のメタバース事業で新人として活躍しているDM-Orangeさんです。
これまでに大丸松坂屋百貨店のメタバース事業では、イラストレーターとモデラーが手を組んで大丸・松坂屋アバター販売公式としてアバターを展開。アバターのリリース後も、定期的に新作衣装やすでに販売されているアバターの衣装を対応させるなどのさらなる展開もしてきました。
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アバター以外にもイベントやワールドにもチャレンジ。直近では大丸・松坂屋アバターがランウェイを歩くファッションイベントを実施するなど展開の幅は広がっています。
そんなVRChatに力を入れているメタバース事業に新人として入ってきたDM-Orangeさんが、最初に取り組んでいるのが「100日ぶいちゃ研修」。「VRChatで実施する研修とは?」と思いますが、その中身は1人の初心者がVRChatの良さを知っていく過程を感じ取れる内容になっています。
ぜひ読んでいる人もVRChatを始めたばかりの初心を思い出して、インタビューをご覧ください。
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何も分からないところから「100日ぶいちゃ研修」はスタート
──ぶいちゃ研修はどのような経緯で実施することになったのでしょうか?
DM-Orange(以下、Orange) 2024年の秋頃にメタバース事業に配属され、VRChatについて全く知識がない状態からのスタートでした。もともと自分は中学から大学までチームスポーツをしていたこともあり、先輩ユーザーの方や初心者の方から教えてもらったり、共感してもらったりする方がVRChatへのモチベーションに繋がるなと思い、研修を提案しました。
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──自分から提案した内容なわけですね。
DM-Yellow(以下、Yellow) もちろんメタバース事業チームで話し合って盛り込んだ部分もあります。先輩として、OrangeさんにまずVRChatでアバターや衣装がどのように使われているのか、どんな人がVRChatにいるのかを実体験として知ってもらう必要がありました。
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Yellow 実はもう1つ理由がありまして、大丸・松坂屋アバター販売公式のXアカウントの運用を私達2人で行っているのですが、個人的にVRChatを楽しんでいる様子をあまり見せてこなったのですね。なので、初心者としてOrangeさんが入ったことで100日ぶいちゃ研修の様子を見せつつ、私たちに親近感を持っていただきたいという狙いもあります。
──ユーザーからの声を拾い上げられるようになると、色んな話が聞けるから刺激になりますよね。
Yellow OrangeさんのようなVRChatの初心者が体験していることは、多くのVRChatユーザーが共感できることだと思うので、みなさんが体験を共有してくれることは、Orangeさんの刺激になっていると思います。
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──研修内容としては、まずはVRのデバイスやUnityについての勉強です。
Orange 研修内容としては、まずはVRのデバイスやUnityについて勉強することがあります。それこそメタカル最前線の記事にはお世話になっています。他には、イベントの参加やユーザーとのコミュニケーション、ワールドを巡るといったことをしています。
──研修といっても特別なことをするわけではなく、VRChatユーザーのライフスタイルをいい意味で普通にやっていくわけですね。ちなみになのですが、これまでにデジタルの領域で何か触れるといったことは今までやってきましたか?
Orange まったくなかったです。スポーツばかりしていたので、ゲームをする機会もなくメタバースも縁のない人生でした。なので、デジタル上の空間でパソコンやスマホを使ってみんなで集まってコミュニケーションをとるイメージが湧かず、よく分からないと思っていました。
給食の話でこんなにも盛り上がるとは……
──よくわからないところから始まりましたが、実際研修を通じてどのように印象が変わっていきましたか?
Orange 最初は、ネガティブとポジティブな印象が両方ありました。ガジェットの操作や対面じゃないコミュニケーションが難しそうなイメージがありました。ただ、ポジティブなイメージとしては、メタバースなら幻想的な空間も見られるのかなといった漠然としたイメージを持っていました。
実際にやってみると印象がガラリと変わりましたね。ワールドは幻想的なもの以外にもゲームやホラー、実際の場所を再現したものなどと色んなジャンルに溢れていました。
コミュニケーションについてもすごく変わりました。どのように話すのか分からないところから、年齢や性別があまり関係ないのでリアルよりも気が楽に話せる、素直に話せることに気づきました。
──実際に行ってみたワールドやイベントなどで気に入っているものはありますか?
Orange バーチャル道頓堀ですかね。自分が関西出身なこともあり、VRChatを始めた初期に行ってみたときにノスタルジーを感じました。ワールドの景観を見てすごいなと思いつつ、実際にあるものをもじったりしているのを見つけるのも楽しかったです。
──Unityなどのほうはいかがですか?
Orange アバターのアップロードとかはできました。それでもやり方の確認をしながら、ボタンの位置で覚えるといった雰囲気でやっています。
──コミュニケーションが気軽にできたと話していましたが、実際に盛り上がった印象的なエピソードはありますか?
Orange 大丸・松坂屋アバター集会で集まった後に給食の話で、盛り上がったのが印象的でしたね。イベントが終わった後に、突然話題に出てABCスープを知っているかどうかの話題で大盛り上がりでした。世代によって知っている人が違うのかなと思ったら、同じ世代でも知らない人もいて2時間ぐらい喋っていたかもしれません。
──ABCスープは、アルファベットの形をしたマカロニ的な具材が入っているものですよね?
Orange そうです!出身地も年齢もバラバラだった会話だったのですが、いままでの人生で1番給食の話で盛り上がったのかなって思いました。
──給食で盛り上がるっていいですね……気軽に盛り上がれる場所があるのは素敵です。
Orange また面白いのが、韓国の方もその場所にいたんですよ。その方から韓国には給食があるのか、キムチの話を聞いて盛り上がりましたね。
──日本のコミュニティの中で韓国に住んでいる人を見かけることはありますね。
Orange 普通に日本語を話していてすごかったです……Unityを使ったアバター改変の話だけだとついていくのが大変だなって思うこともあるのですが、給食のようなリアルの話でも大盛りあがりできるのも嬉しいですね。
100日ぶいちゃ研修を終わったら初心者に助けられるようになりたい
──ばっちりVRChatやっているじゃないですか。すごい共感しちゃいます。──これから100日ぶいちゃ研修の終盤に差し掛かっていくことになりますが、これから研修やその後のVRChatでやってみたいなと思うことをお聞かせください。
Orange まだチャレンジできていないホラーワールドなどにフレンドといっしょにチャレンジしていきたいですね。
ただ1番はVRChatを始めたばかりの初心者をサポートできるようになりたいって思いました。VRChatを始めて初心者を助ける文化があるのを知り、素敵な文化だなって思いました。その優しさを忘れずに次の誰かに伝えたいと思っています。
──せっかく100日といった区切りがありますし、何かやりたいと思っていることはありませんか?
Orange 100日目に向けてアバター改変を頑張っているのでなんとかお披露目できればと思っています。
Orange 100日ぶいちゃ研修を始めた当初から頑張ってねと応援している方々に支えられています。その安心感のおかげでしっかりと研修に向き合うことができているので、この場になりますが本当にありがとうございます。
──今回はありがとうございました。100日ぶいちゃ研修最後までがんばってください。
100日ぶいちゃ研修が一体どのようなフィナーレを迎えるのか。果たして、DM-Orangeさんはアバター改変をお披露目することはできるのか。
気になる結果はぜひ、大丸・松坂屋アバター販売公式のXアカウントをフォローして確認してみてください。大丸・松坂屋アバター販売公式のXアカウントでは、100日ぶいちゃ研修以外にも大丸松坂屋百貨店がVRChatで展開するコンテンツの最新情報が集まっています。