9/24、30開催！ ”お約束”と”VRならでは”を組み合わせた悪役結社ヴァリアール「VRヴィランショー4」を先行レポート

みなさん、「悪役結社ヴァリアール」という組織を聞いたことがありますか？

悪役結社ヴァリアールは、その名の通り「悪の組織」をコンセプトにした「VRChat」を拠点とするロールプレイ団体です。「VRChat」では、誰もが好きな姿になることができます。中でも、自身で作り上げたキャラクター設定に合わせてそれを演じる行為はロールプレイ（RP）と呼ばれ、ひとつのプレイスタイルとして定着しています。

そんなRP組織のひとつである悪役結社ヴァリアール。「仮想の世界を人ならぬ異形で満たす」ことを目的に活動しており、異形・怪人・悪役アバターユーザーを主な対象とした集会イベントを毎月開催しているほか、VRアトラクションワールド「ヴァリアライド」の公開や、コトブキヤとコラボをした「シガラキ」アバター販売など、その活動は多岐にわたります。

そんな中でも、2021年から過去3回にわたり開催してきたのが「VRヴィランショー」です。いわゆる「アクションショー」の悪役版と考えればわかりやすいでしょう。かっこいい登場シーンに、外連味のあるアクション、子供たちによる声援などによって特徴づけられるこの「アクションショー」ですが、その主役を悪役に据えてVRメタバースの空間で実現しているんです。

「VRヴィランショー」の最新作「VRヴィランショー4 黄炎たなびく漆黒戦士ヴァルドレッド」が、9月24日、30日に開催決定しました。公演は1日2回の全4回を予定しております。今回、メタカル最前線では同イベント統括のnoreturnさんに招かれて先行上演会に参加してきました！さっそくその様子をレポートしていきたいと思います。

過去最高傑作？ 気になる実際の上演を一部レポート

さっそく会場に招かれた招待者一行。まず、特設の会場ワールドへ入場すると、これまでのVRヴィランショーのポスターや、悪役結社ヴァリアールの宣伝ポスターが飾られていました。

注意事項も確認し、廊下を抜けてみると、そこは開けた野外会場。舞台セットも3Dで奥行きがありますが、まさにセオリー通りの会場に「アクションショーってこんな感じなんだろうな」とワクワクが止まりません。

公演が始まると、まずはショッカーのようなアバターたちが観劇にあたっての諸注意を伝えます。そのあとに出てきたアニュアスは、さながらアクションショーのお姉さんのようなテンションです。

アニュアスもいったんはけたところで、会場の街はいきなり大爆発。

登場したのは、ヘルスニッパー、ヘルモスキート、ヘルチェイファとヘルセクターズの3人。おどろおどろしいBGMとともに「燃える街並みはとてもビューティフル！」とまさに悪役らしいセリフを吐くヘルスニッパーなど、ここまではまさにアクションショーの導入そのものです。

仮想都市ガンテートを侵略しに来たというヴァリアールの悪役たち。ヘルセクターズたちを率いるアクターが、観客である仮想都市ガンテートの市民に呼びかけます。

「仮想市民の諸君。これよりこの町は我々の新たな活動拠点へと生まれ変わります。当然ながらあなた方にはここで果ててもらいます。ですが、あなた方が我々に忠誠を誓うというのであれば、我々ヴァリアールは手を差し伸べましょう」

「今から僕たちが言う言葉に大きな声で『最高ー！』と声をあげるんだ。いいか、絶対に『最高！』って声をあげるんだよ」

「まずは、せーの。ヴァリアール？」

「「最高ー！」」

まさに想像していた通りのアクションショー！観客と舞台が一体になるお約束のシーンがVRで再現されていました。

そうこうしているうちに突如現れたのが、今回の敵役？ヒーローポジションのヴァルドレッドです。ちょっとダークヒーローのようなオラつきを見せながら、ヘルセクターズの3人と互角の戦いを見せていきます……

ここから先はネタバレ防止シーン。果たして、このヴァルドレッドとは何者なのか、ヘルセクターズはヴァルドレッドに打ち勝つことができるのか。仮想都市ガンテートの行く末は？気になる続きは、ぜひ本公演にてお楽しみください。

VRならではの演出とアクションショーの「お約束」のマリアージュ！

舞台映えする大げさな声や動きの演技や、迫力のある殺陣シーン、大きなSEと爆発などのわかりやすい演出などといった、アクションショーのいわゆる「お約束」的な要素はしっかりと押さえつつ、それをさらにパワーアップさせたVRならではのヴィランショーでした。

今回、ご紹介できた舞台シーンは冒頭のほんのごく一部。後半になればなるほど、この「VRならではの演出」という要素は増していき、目を見張るようなシーンもいくつもありました。

本作は、悪役結社ヴァリアールの幹部のひとりであるカルマブクロさんが、監督および脚本を務めているとのこと。しっかりと納得感もあり、続きも気になる、さらに悪役が主人公なのに、なぜか共感でき、応援したくなってしまうようなストーリーで、完成度が高いなと感じました。もっともっと、ヴァリアールについて知りたくなる、知れば知るほど面白くなるんだろうなという印象です。

各悪役に関する詳細なプロフィールなどは、公式サイトにて確認ができるので、実際にショーを見に行く前に公式サイトを覗いて予習しておくとさらに楽しめるかもしれません。

一般公演日は、9月24日、30日の2日間。それぞれ、2公演ずつすべてで4公演を予定しています。開場時間にあわせて、「タング（Tired_Tang）」にRequest Inviteを送ることで参加できるとのことです。気になる方はぜひ参加してみてはいかがでしょうか。

●参考リンク
・悪役結社ヴァリアール公式サイト
・悪役結社ヴァリアール公式Twitter
・「VRヴィランショー4」公演情報