もっと男性アバターを狙いませんか?そうですね……サンプルアバターがゴロゴロ出るようなワールドです。
記事の導入に地面師パロディをやってみようと思いましたが、真っ当にやるには渋いイケオジなアバターがほしい……!今のアバターでは、ハリソン山中を演じるための年の功や色気が足りないでしょう。
人によっては「そんなイケオジなアバターってVRChatにいるの?」って思うかもしれませんが、実際にいます。たとえば「ドラゴニュート・ヴラウ」をスーツに着替えさせれば、雰囲気を寄せられると思います。
えっ、そんなイケオジっているの?と思った人もいるでしょう。男性アバターはちゃんといるのです……! イケメンや少年以外にも幅広く、作者のこだわりが詰まったものがあります。
ただ人によって、情報がなかなか流れてこないのもあり「男性アバターっていないのかな?」「イケメン過ぎない落ち着いた雰囲気の男性アバターっていないのかな」と思ってしまうのも仕方ないと思います。そんなあなたに紹介するのは、9月27日に公開されるワールド「男性アバター試着ワールド」です。
ワールド名の通り、試着できる男性アバターを集めたワールドです。募集を既に開始しており、収録アバターは執筆時点で100体以上。
多くのアバターが販売されているBOOTHで男性アバターを検索してヒットするのが450件程度であることを踏まえると、かなりの数が集まっているのが実感できるのではないでしょうか。少年をはじめ、青年や中年まで、文字通り「男性アバター」なら幅広く揃えています。
もう男性アバターはいないと言わせないと言えるほどのワールドですが、今回はワールド制作者の縛(ふぅ)さんにこだわりポイントについてもお話を伺いました。男性アバターの数もすごいですが、ワールドの作り方も面白いのでぜひご覧ください。
制作途中での取材のため、展示されているアバターの配列などはじめ最終版ではないことをご留意ください。
男性サンプルアバターが100体以上!アクセス良好のワールドの様子を見てみる
ワールドに入ると、注意事項などの文言が表示されます。ちなみに、ワールド内でカメラ撮影するとロゴが入ります。このロゴはワールドで設定されている拡張メニューの操作によって消せます。
アバター展示エリアまで直感的にアクセスできる設計
注意事項を読んだ後は、そのまま直進するとアバターの展示されている場所へ行けます。
通路から見ると何もないように見えますが、中に入ると鏡とアバターが一覧で表示されます。1つのアバターに画像とアバター名、ショップ名、URLが表記されています。一度に表示する量も考えられており、デスクトップユーザーの画面にも収まるよう、レイアウトに工夫を凝らしています。
構造が前だけ見ておけば、基本的にワールドを巡れる形
展示は、Quest対応、年齢層別、人外の順にカテゴライズされています。このワールドでの「男性アバター」の定義としてアバター制作者が身体性別を男性であると定義したものとしています。そのため、ケモノや機械などの人外も1つのカテゴリとして収録。
間取りを見て気づきましたか?
男性アバターを試着するだけなら、入口から左右に移動するだけで回れます。展示スペースでは、入口から進行方向にアバターの展示と鏡が用意されているので、後ろを向く必要はありません。
アバターの試着ワールドに行くときに、アバターと鏡を交互に振り向きながら見てしまうと、酔いやすくなってしまいます。そのため、展示スペースの前面に必要な機能が集約されています。また、将来的にアバター数が増えても、展示スペースを横に拡張することで対応可能です。
年齢層別カテゴリーの意図について聞いてみた
このワールドでは、男性アバターが年齢層別に分けられていますが、その分類方法について、ワールド制作者の縛(ふぅ)さんにお話を伺いました。縛さんによると、アバター制作者が出展申し込み時に選択したカテゴリにそのまま登録しているとのことです。
これは、アバターから感じる属性は人それぞれ異なるため、運営側で個別に判断すると、出展者と運営双方にとって負担が大きくなってしまうためです。さらに、VRChatではケモノ耳などのアクセサリーを付けていても、アバター制作者が獣人を意図していないケースも考えられます。そのためカテゴリを選択する場合は、アバター制作者自身に「届けたいユーザー層に合ったカテゴリ」を選んでほしいと話していました。
例えば、画像のようなアバターは「青年」カテゴリにも該当しますが、アバターのコンセプトが「天使」や「悪魔」であることを重視し、「人外」カテゴリに配置されています。
フィギュアでアバターを360度チェック
さらに、アバター展示エリア入口には、現在使用中のアバターを手元で確認できるフィギュアも設置。アバターを試着した後に、自分の視点からは確認しづらい後ろ姿などをチェックできます。
アバター試着以外にも、モーションチェックや撮影ワールドへのポータルも
アバター試着以外にも、ロビーや撮影用ワールド、男性アバター集会場へのポータルが用意されています。
男性アバター情報が集約されたロビー
入口からアバター展示エリアの横には、男性アバターに関する情報が集約されたロビーがあります。動画プレイヤーでは、男性アバターのプロモーションビデオが再生されます。これは、最近のアバター販売では動画での紹介が増えていることを受けた試みだそうです。出展申し込み時に申請すれば、自分のアバターの動画も追加可能です。
ロビーには、アバターの動作チェックができるダンスギミックや、男性アバター関連のイベント・ショップ情報をまとめたポスターなど、役立つ情報が満載です。
ポータルから写真撮影や交流を楽しめるワールドへ行こう!
気に入ったアバターがいたら撮影してみたいと思いませんか?ワールド内には、同じ作者が作成した2つの撮影用ワールドと、男性アバター集会場へのポータルがあります。ちなみに、この記事の冒頭にある写真は、この中のワールド「BAR REBELLION」で撮影したものです。ニューヨークの裏路地にあるバーなので、色気ある男性を撮りたい人はオススメ。
男性アバター集会場「MensAvatarRoom」は、もともと男性アバターのコミュニティで使われているワールドです。イベント開催をはじめ、平常時もPublicで人がいることもあるとのことなので、気になる人はチェックしてみるのもいいでしょう
今回のワールド制作では、既存の男性アバター集会場「MensAvatarRoom」のコミュニティを尊重し、ロビーでの長時間の滞在を促すような要素は意図的に設けていないとのことです。
ワールド公開後も快適に運用しやすくした工夫
今回の「男性アバター試着ワールド」はワールド公開後も募集を続け、アバターを追加していく予定です。ワールド制作者の縛(ふぅ)さんに公開後も踏まえた構想についても聞いてみました。
入稿やアバターが増えた後でも管理しやすいように工夫
「男性アバター試着ワールド」の入稿に必要なものは、基本的には他のイベントやワールドへの出展と変わりませんが、1点特徴的なのがサムネイル画像です。画像サイズは1024×1024に設定されており、BOOTHの商品サムネイルと同じ規格です。入稿時にはBOOTHの商品サムネイルを使用することを推奨しています。
BOOTHの商品サムネイルを意識したのは、出展者と利用者の両方の利便性を考えたためだそうです。出展者にとっては、BOOTHで商品を販売する場合、新たに画像を作成する手間が省けます。利用者にとっても、アバター名だけでなく、サムネイル画像から目的のアバターを探しやすくなるというメリットがあります。
ワールド公開後も男性アバター、男性アバター関連ショップポスター、男性アバター関連イベントポスターの3点が募集されています。詳細は下記のポストよりご確認ください。
パソコンオンリーとクロスプラットフォームでワールドを分けた理由について
「男性アバター試着ワールド」は公開時点ではパソコンオンリーのワールドのみですが、今後クロスプラットフォームに対応した別ワールドの公開も将来的に予定しています。
2つに分割する理由を縛(ふぅ)さんに聞いてみると、パソコンのみのアバターを試着しているときにVRデバイス単体などで遊んでいるユーザーがアバターの姿が見られずに、体験がストレスにならないようにするための工夫だそうです。
そのため、クロスプラットフォーム対応のワールドでは、Quest対応のカテゴリより奥には進めないようになっています。Quest対応カテゴリが1番手前に配置されているのも、2つのワールドを展開する上で、制作の手間を軽減するための工夫です。
さらに、その他のカテゴリに追加する形でQuest対応のカテゴリで展示されるため、Quest対応をしているアバターは2箇所展示されます。アバター制作者にとってQuest対応アバターを作成するインセンティブにもなっています。
男性アバターを探している方にはオススメのワールド。ワールドの完成度も高く、一見の価値あり
「男性アバター試着ワールド」では、100体以上の男性アバターの試着、モーションによる動作チェック、フィギュアによる全身の確認など、試着に必要な機能が充実しています。
試着体験だけでなく、男性アバター関連の情報が集約されたロビーや、撮影ワールドへのアクセスなど、ユーザー体験全体にも工夫が凝らされています。
このワールドがあれば、「男性アバターが見つからない」といった悩みは解消されるはずです。男性アバターに興味のある方はもちろん、ワールドの完成度の高さも必見ですので、ぜひ訪れてみてください。