大丸松坂屋百貨店が発売中のオリジナルアバターの一体「愛結華」。
イラストレーター・ナナカワさんがデザインした、中華風のイメージを取り入れた女性アバターの一体です。
この「愛結華」の新しい一面を引き出す衣装デザインコンテストが、クリエイターマッチングポートフォリオ「ENRAI」で開催されました。
1ヶ月近くの募集期間を経て集まった作品の中から、最優秀賞として選ばれたのは、クリエイター・もにた*さんの「SYNC BLOOM」。蝶と花をキーワードに組み上げられた、華やかで未来的なドレスです。
今後、大丸・松坂屋アバター販売公式にて3D衣装化の検討もスタートする「SYNC BLOOM」は、どのような経緯で生まれたのか。そして、もにた*さんはどのようなクリエイターなのか。メタカル最前線編集部で、独占インタビューを実施しました。
蝶と花がモチーフのアイドル衣装「SYNC BLOOM」
――「SYNC BLOOM」のコンセプトを教えてください。また、なぜそのようなコンセプトとしたのでしょう?
もにた* 「蝶と花をキーワードに、“ステージ上の正装”という新たな視点で再構築しました」……と応募の際に書きましたが、要はアイドル衣装です。
「愛結華」の名前から蝶と花をモチーフにすることはすんなり決まり、大丸松坂屋様のアバターコンセプトが「正装」なので、それではアーティストにとっての正装=ステージで映える衣装をとデザインしました。
もともと、このようなアシンメトリーや色使いが得意なので、今回のコンテストにうまくハマったと思います。

――「SYNC BLOOM」のデザイン上のこだわりを教えてください。
もにた* 正装のイメージは崩したくなかったので飾りや色数も抑えめにして、大丸松坂屋様の販売ページに並んでいても違和感のないように意識してデザインしました。
また、プリーツやわき腹の虫食いのようなデザインで、花びらであることを演出しています。
愛結華はどんな子だと思った?
――愛結華に対し、初見でどのようなイメージを抱きましたか?
もにた* 儚くも品のある印象を抱きました。シンプルなようでフリルが入っていて、かわいらしさもあります。

――愛結華の初見イメージから、どのように「SYNC BLOOM」のデザインに行き着きましたか? 特に、「未来」という方向性を見出した理由を教えてください。
もにた* 瞳のオレンジが特に印象的なので衣装にもアクセントとして入れたいと思っていました。フリルやパンツスタイルといった特徴は引き継ぎつつ、ステージ映えを意識して動きが出るデザインにしています。
「未来」的な方向性は、完全に私の好みです。自然とそういう形になりました。
MV制作やVTuber衣装デザインも。普段の創作活動を聞いてみた
――普段はどのような創作活動をされていますか?
もにた* MV制作を中心に、イラストや衣装デザイン、3DCG、グッズデザインなど幅広く活動しています。
――お仕事でデザインなどの制作をされた経験はありますか?
もにた* イラストや動画のほかにVTuberさんの衣装デザインも承っており、現時点でもご依頼で制作を進めていただいているものが何件かあります。
あくまで原案で、最終的にはイラストレーターさんとモデラーさんが仕上げてくださるのですが、発表されたときに動きの中でこちらの意図を汲み取ってもらえていると嬉しく思います。
――今回のコンテストはどのような経緯で応募されましたか?また、応募された理由はどのようなものでしたか?
もにた* 「衣装デザイン コンテスト」などで検索していたところたまたま募集が目に入り、これも縁だと思いその日のうちにENRAIの登録申請を出させていただきました。その時はまさか最優秀賞をいただけるとは思ってもいませんでした。
今後の展望は「自分のデザインをそのまま形にできるように」
――「VRChat」はご存知でしょうか?ご存知の場合、プレイ経験はありますか?
もにた* はい、存じております。プレイ経験はないのですがYouTuberさんが楽しそうに遊んでいる動画を拝見しており、気になっていますが勇気が出ず……この機に始めてみようか悩み中です。
――今後、この衣装は商品化され、第三者が袖を通す可能性があります。どのような人に「SYNC BLOOM」を着てほしいですか?
もにた* この衣装に魅力を感じてくださった方、ピンと来てくださった方にぜひ着ていただきたいです。着ることで気持ちが高まったり、自分らしさを表現するきっかけになれば嬉しいです。
――今後どのような活動に取り組んでいきたいですか?
もにた* 衣装デザインは引き続き力を入れていきたいです。また、3Dモデリングも本格的にがんばりたいと思っています。自分のデザインをそのまま形にできるようになるのが今の目標です。
そして、メタバースやバーチャルの世界で活躍する方々に私のスキルや経験が役立つのであれば、そのお手伝いができれば嬉しく思います。