ソーシャルVR、それはVR空間上で会話や新しい出会いを楽しんだり、飲み会を開いたり、クラブに遊びに行ったり、アバターを身にまとった新しい姿で、まるで第二の人生を歩めるような体験ができる新時代のSNSです。
新しい人間関係が育まれれば、その中で恋愛や特別な関係が生まれるのも必然でしょう。特に、VRは単なるテキストやエモートにとどまらず、身振り手振りや実際にいる感覚が強いため、なおさらそうした関係に発展しやすい土壌があるかもしれません。
そんな中、カナダでソーシャルVRユーザー向けの出会い系アプリ「Flirtual」というものが誕生し、にわかに話題を呼んでいます。「Flirtual」は、趣味や性格などのプロフィール情報をもとに、VRユーザー同士をマッチングし、ソーシャルVRアプリ上でのデートを容易にするために設計されたマッチングアプリです。
同アプリは、もともと2018年に始動していた「VRLFP」(Virtual Reality Looking-for-Partner)というサービスのリバイバルです。今年の3月より、「Flirtual」と名前を変えて再始動しました。
ユーザーは、アカウント登録後に、自身の国や言語、性別やジェンダー、趣味などの情報を入力し、自身のアバターの写真を用いてプロフィールを作成することができます。
プロフィールに付けられるタグの中には「Language Learning」(言語学習)などもあり、海外のフレンドを作りたいユーザーや、VR上で言語学習をしてみたいユーザーにも、活用できそうです。
システムは一般的なマッチングアプリと同様です。メニューより「Browse」を選択することで、おすすめのユーザーのプロフィールが表示されます。プロフィールの上部には、「Undo」・「Like」・「Homie」・「Pass」の4つの項目が出現します。
「Undo」は取り消し、「Like」は相手とマッチングしたい意思表示に、「Homie」はまず会ってみたい、友達になりたいことを示します。プロフィールを「Like」もしくは「Homie」すると、相手側の「Browse」欄に、自身のプロフィールが表示されやすくなります。
相手も同様に、自身のプロフィールに「Like」もしくは「Homie」をすれば、マッチング成立です。メニューの「Matches」からマッチした相手にメッセージが送られるようになります。ここで、テキストのやり取りをし、実際にソーシャルVRアプリ上で会う流れになります。なお、1日に「Like」できるユーザーには上限があり、上限に達するとマッチング機能がないプロフィールブラウザ機能「Homie Mode」に切り替わります。
試しに登録し、プロフィールを眺めてみると、デート相手を探しているユーザーや、真剣な交際相手を探しているユーザーもいる一方で、意外にもフレンド探しや言語交換に使用しているユーザーも多いように見受けられました。中には「最初は遊びのつもりで登録してみたけど、ここで出会った友達がいい人ばかりで楽しくなった」というような旨のプロフィールもみかけ、ソーシャルVRのフレンドづくりの新たな可能性を感じました。
公式サイトによると、現在すでに1万1000人以上のユーザーが同サービスへ登録しているとのことです。現状は英語版のみとなっており日本語対応はしていませんが、今後の動向に注目していきたいところです。
●参考リンク
・「Flirtual」公式サイト
・公式Twitter