世間はすっかりゴールデンウィーク真っ盛り。今年は、約3年ぶりに行動制限のないゴールデンウィークになりますが、約7割の人が自宅で過ごすと回答するアンケートが発表されるなど、依然として旅行などの遠出はしにくいご時世が続いています。
家の外には出なくても外出気分が味わえる。そんなところも、メタバースやソーシャルVRの魅力の一つ。メタバースなら、移動時間もかからずに様々な場所を楽しめますし、住んでる地域に関係なく友人と一緒に観光スポットを巡ることもできちゃいます!
そこで、今回はGW特集として、ソーシャルVRアプリ「VRChat」上で実在の場所を再現したワールドや、観光気分になれるワールドを国内に絞って5つ紹介していきます。現実で旅行好きの方も楽しめるはず!ぜひこの機会にメタバースでの観光スポット巡りに足を運んでみてはいかがでしょうか。
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大阪愛とVRChat愛が詰まっている道頓堀に行こう!「バーチャル道頓堀」
最初に紹介するのは、大阪にある道頓堀をVR上で再現した「バーチャル道頓堀」です。
「バーチャル道頓堀」を作成したのは、VRChatのコミュニティ「VRChat関西部」になります。
「バーチャル道頓堀」の魅力は、有志の人たちが集まって作成したこともあり、大阪愛とVRChat愛を込めた街並みです。
例えば、ワールドにある有名な看板や広告はVRChat上で使われているアバターを模したものです。
お店の通りの入り口には、2025年に開催される「大阪・関西万博」の開催を記念したモニュメントが置いてあります。
通りの奥へ行くと、同じくVRChatのコミュニティ「餃子force」とコラボした店舗があります。店の中には餃子の3Dモデルもあり、飯テロをそそります。
駐輪禁止のエリアに置かれた自転車。置かれ方も相まって、実在感ある作り込みがワールドの節々にあります。
この他に細かい作り込みがワールドの多くにあります。VRChatならではの道頓堀に行ってみるのはいかがでしょうか。
【JP】Virtual Dotonbori in OSAKA — by ianwan
バーチャル上に再現された首里城を見に行こう!「バーチャルOKINAWA」
2つ目に紹介するのは、沖縄の観光地である国際通りや首里城に行くことができる「バーチャルOKINAWA」です。
制作したのは、沖縄に本社を構える株式会社あしびーかんぱにーです。コロナによって直面した危機を乗り越えるため、動き出したのが「バーチャルOKINAWA」になります。
「バーチャルOKINAWA」の魅力は、これでもかと詰め込んだコンテンツ量にあります。
最初に紹介するのは、お土産店などの多くの店が立ち並ぶ観光地「国際通りエリア」。筆者は、沖縄に来たことがありますが、実際の国際通りをベースに再現してあるため、行ったことのある店がありました。
「国際通りエリア」の中には「バーチャル居酒屋青獅子」があり、沖縄の代表的な楽器である三線の奏でる音を聞きながらバーチャル飲み会をすることもできます。
また「国際通りエリア」各地にフォトスポットが配置されています。
その他にも、「国際通りエリア」には三線の演奏を楽しむことができるアーニー・パイル国際劇場や楽しく行き来することができる乗り物「ゴーヤーカート」などのコンテンツが多くあります。
また、最近のアップデートで「首里城エリア」が公開されました。
首里城とは、琉球王国時代における国王の居城になります。2000年には世界文化遺産に登録されましたが、2019年の火災で正殿などが焼失しました。
「首里城エリア」では、首里城の周りにある建物を忠実に再現。
「国際通りエリア」と同じく、実際に行ったことのある筆者ですが、建物のスケールまで再現されており実際に来た気分を味わえました。
さらに、ただ見て楽しむだけではなく、首里城の歴史を学んで楽しむガイドまで充実しています。
また、今後のアップデートで城郭ライトアップ、プロジェクションマッピングなどの演出の追加や、観光ガイドツアー、沖縄の伝統芸能エイサーイベントなどのイベントの開催するそうです。
VirtualOkinawa — by AshibiCompany01
少し早い七夕気分はいかが?「天の川通り-Amanogawa Street」
京都や、金沢のような昔ながらの建物が立ち並ぶところに行きたい人は、「天の川通り-Amanogawa Street」があります。
「天の川通り-Amanogawa Street」は、もちもちもさんが制作しており、七夕をモチーフした夏夜のワールドです。
「天の川通り-Amanogawa Street」の魅力は、写真をあげたくなるような綺麗な光景とギミックにあります。
ワールド全体通じてライティングが丁寧にされていることもあり、どこを切り取っても美しい写真になります。建物が立ち並んでいる中で、スイカや団子などといったオブジェクトがあり、昔ながらの日本の雰囲気を感じました。
街並みの奥には竹林の道が待っており、奥行きのある撮影をすることもできます。
また、ワールドの中には撮影に使うことができるオブジェクトがあります。
扇子や、傘などは実際に掴むことができ、和風の雰囲気も相まって撮影に使うと一役買うでしょう。
アバターの衣装を着物にして、少し早い夏気分を味わってくるのもいかがでしょうか。
天の川通り-Amanogawa Street- — by もちもちも
本物のデータを再現した高クオリティを見に行こう! 「Yokosuka Museum of Art -横須賀美術館-」
「Yokosuka Museum of Art -横須賀美術館-」は、sonic885さんの制作した神奈川県横須賀市に実存する横須賀美術館を再現したワールドです。このワールドは、横須賀美術館、山本理顕設計工場、廣村デザイン事務所の許可、協力を得て建物の寸法、全体的な形状などは現実のデータに基づいたものになります。
横須賀美術館とは、横須賀市の市制100年を記念した、観音崎公園内にある美術館です。日本の近代美術の作品が約5000点所蔵されており、横須賀、三浦半島になじみのある作品、作者がおおく取り扱われています。
「Yokosuka Museum of Art -横須賀」の魅力は、現実のデータに基づいた再現度と居心地の良さです。
美術館を歩いていると、行ったことはないはずなのに行ったことがあるような錯覚に襲われることが多くありました。
建物を再現したワールドのため、所蔵品は置かれていません。代わりにピクトグラムとロゴデザインを紹介する展示物が置かれています。
こちらのピクトグラムとロゴデザインは、廣村正彰さんがデザインされたものであり、廣村デザイン事務所より素材を提供してもらったものです。
製作者のsonic885さんの制作ワールドの模型が置かれているスペースや、実際の写真を展示しているスペースがあります。
また、展示物を見てもらうだけではなく滞在できるような建物のデザインにされていることもあり、海を眺めながらのんびり過ごせそうでした。
Yokosuka Museum of Art -横須賀美術館- — by sonic885
なかなか行けない軍艦島に行ってみよう!「GunkanjimaVerse」
「GunkanjimaVerse」は、VoxelKeiさんによって制作された軍艦島を再現したワールドです。フォトグラメトリデータと現地収録の音声は大西さんが提供されたものになります。
軍艦島とは、長崎県で明治時代に炭鉱として活用されていた島です。当時は、小中学校や、病院などが完備されて島内で生活を担うことができました。時代が進み、主要なエネルギーが石炭から石油になることで島は無人になりました。2015年には世界文化遺産に登録されています。
「GunkanjimaVerse」の魅力は、リアルスケールの軍艦島を探索することできることです。
ワールドに入ると軍艦島にはどのような建物があったか説明が置かれています。
島に入ると建てられていた跡地が各地に存在しており、足元も不安定な場所が続きます。各地では、現地で収録された音もあり、臨場感があります。
島を歩いていると霧に包まれていることもあり、思わず写真を撮りたくなる光景が多く待ち受けます。
島全体を歩くのにはそれほど時間はかかりません。ですが、かつての軍艦島には約5300人も住んでいたことを考えると人口密度の高さを想像できます。
軍艦島の歴史を体感しに行ってみるのもいかがでしょうか。