神奈川県横須賀市。都心から1時間程度で行けるこの街は、江戸時代末期から日本の主要な「軍港」のひとつとして栄え、戦後にはアメリカ海軍と日本の海上自衛隊が基地を構えるなど、海と軍事と西欧文化の交じる特色ある街となっています。
実は、「メタバース」ともゆかりがあり、これまで横須賀市の事業として「メタバースヨコスカ」が展開されていたり、有志ユーザーによる「横須賀美術館」再現ワールドが制作されたりと、「VRChatでなぜかよく見かける街」でもあります。
そんな「横須賀関連ワールド」に、つい先日、新たな場所が加わりました。それが、「ヨコスカ公園 -YOKOSUKA Bayside Park-」(by monoi_sakura)です。
こちらは、有志ユーザーによるJR横須賀駅周辺の再現ワールドとなっています。駅を降りてすぐにある「ヴェルニー公園」の中も再現されており、かなり広いワールドです。本記事では、横須賀市在住である記者が現地との比較も行いながら、ワールドをご紹介していきます!
見どころ① 実は珍しい構造の駅舎
ワールドに入ったら、まずはJR横須賀駅のホームに降り立ちます。
「よくある郊外の、のどかな駅だな」と思うかもしれませんが、実は「JR横須賀駅」の駅舎って少し特殊な構造になっていることはご存じでしょうか?
実は、このように「改札からプラットフォームまでが直結で、駅構内に階段が無い」という構造は、JR駅舎の中でも珍しいそう。かなり古い駅なので、「なぜ階段がないのか」については諸説あるようですが、私は以前に「戦時の際に、軍用車がそのまま乗り込めるため」と聞いたことがあります。他にも、「港湾に近く、荷物の運搬を楽にするため」「天皇陛下が行幸の際に、見下ろされないようにするため」などさまざまな理由があるそうです。
そんな豆知識も持っておくと、ワールドをもっと楽しめるかも!
見どころ② 軍港を眺めながら青空の下でまったり 「ヴェルニー公園」
駅から出てきて、すぐ目の前には本ワールドの目玉「ヴェルニー公園」があります。ヴェルニー公園は、幕末に建設された横須賀製鉄所をはじめとする日本の近代化に貢献したフランス人技師レオンス・ヴェルニーにちなんで名付けられた公園です。
オーシャンビューがきれいで、対岸にはアメリカ海軍基地と海上自衛隊基地が見えます。実際の場所では、時期によって潜水艦を整備していたり、空母が入港したりといったイベントも発生し、カメラを持って撮影に来る軍事マニアの方も度々いらっしゃいます。
また、非常に風通しのいい場所で横須賀市民の憩いの場にも。
ちなみに、奥に見える商業施設「コースカ ベイサイドストアーズ」は、旧横須賀海軍工廠の跡地に建設されたものだったりします。遠景に映る「コースカ」や「ベイスクエア」などの特徴的な建物もしっかりと再現されていて、地元民も納得の再現度です。
見どころ③ カフェでゆっくりしよう VRChatのギミックも
と、ここまで外観の部分を中心に紹介してきました。実はこのワールド、それだけではなく「QvPen」や「動画プレイヤー」「コーヒーメーカー」など、VRChatユーザーが過ごしやすいギミックもきちんと設置されています。
ヴェルニー公園内にあるカフェの店内に、いろいろとあるので、ゆっくりしたい方やペンをお探しの方は行ってみましょう。
また、広いワールドで助かる「バイク」や「テレポート機能」も随所に設置されています。
ぜひ、フレンドさんと一緒に「VR横須賀観光」してみてはいかがでしょうか?