PICO OSの最新バージョン5.12.0公開。トラッキング機能強化でPICO Motion Trackerが座りやV眠に対応

11月7日、PICO OSの最新バージョン5.12.0を公開することを発表しました。今回のアップデートでは、トラッキング機能の強化をはじめ、マルチデバイス接続の強化、操作性の向上などが盛り込まれています。

マルチデバイス接続では、新たにPICOデバイス上でAndroidとiOS搭載のスマートフォンをリアルタイムで映し出し操作できるようになります。パソコンとも連携ができるため、リアルタイムでデバイスを大画面で同時接続できるようになる見込みです。

また、トラッキング機能の強化では、トラッキング精度の向上をはじめ遅延の減少や素早い操作に対する反応も正確になるとのこと。

PICO Motion Tracker使用時では、従来ではカバーしきれていなかった座りや横の姿勢追跡が正確になり、長時間での使用でもスリープモードに入ることなく操作できるようになります。

公式のリリースより、「VRChatでの寝落ち(V眠)」に対応したとアナウンスされているため、アップデートによってどの程度変化が生まれるかは注目です。

ジェスチャー操作の精度も改善されるほか、Bluetoothアクセサリの対応が拡大されホームスペースでBluetoothキーボードやマウスが利用できるようになります。

PICOは現在オータムセール中です。今回のアップデートによって改善されたPICO Motion Trackerが先着で無料プレゼントされるため、気になる人は合わせてご確認ください。

この他のアップデートは以下の通りです。

操作性の向上:リアルとバーチャルの世界をシームレスに(リリースより引用)

パノラマスクリーンのマルチウィンドウ機能をさらに最適化しました。サンプリングレートが2倍になったことにより、ウィンドウ内の文字がより鮮明に表示され、視認性が大幅に向上しています。また、コントロールバーを押しながらジョイスティックを操作し、画面の距離を調整できるようになります。

また、動画プレーヤーも新たに透過モードに対応し、動画視聴中のウィンドウを自由にサイズ変更や位置調整を行うことができるようになります。さらに、プレーヤーのコントロールバーや設定ページのデザインも一新され、より使いやすくなりました。さらにブラウザもマルチウィンドウ機能を搭載し、複数のウィンドウを同時に開きながらスムーズに操作できるようになります。

アルバムとVST(仮想デスクトップ)のアップデート:思い出をよりリアルに
(リリースより引用)

「PICO OS 5.12.0」では、アルバム機能が強化され、写真や動画を没入モードで閲覧する際、よりリアルな視覚効果を楽しむことができるようになります。さらに、コンテンツを切り替える際のアニメーションも改善され、スムーズな体験を提供します。

VST(仮想デスクトップ)も、極近距離での歪みが大幅に軽減され、明るい屋外での地面の揺れや画面のちらつきが抑えられるなど、視覚的な精度が向上しています。

MRエコシステムの拡充:コンテンツがさらに充実し、開発ツールも進化
(リリースより引用)

 PICOは、MRエコシステムの拡大に努めた結果、今回の「PICO OS 5.12.0」のアップデートでは、さらに多くの新しいMR対応コンテンツが提供開始になりました。

Synth Riders

  • 音楽に合わせて体を動かすダンス&リズムアクションゲームです。

Racket Club

  • 「PICO Motion Tracker」を装着することで、よりリアルなラケットゲームのMR体験が可能です。

Death Horizon: Reloaded

  • 武器を手に取り、現実と仮想の間を行き来しながら、サバイバルアクションを楽しむことができます。

Toy Monsters

  • ハンドトラッキングとMRパススルーを駆使し、おもちゃのユニットで多彩な敵を防衛する、ミックスドリアリティ型のタワーディフェンス・テーブルトップゲームです。

Assembly Battle!

  • 自分の車両を組み立て、MRモードでの白熱したバトルを楽しむことができます。
開発者向けの革新的なツール:MR開発がさらに効率的に(リリースより引用)

「PICO OS 5.12.0」は、開発者向けのツールも大幅に強化しました。Sense Packの環境感知能力がさらに進化し、MR開発を強力にサポートします。また、新たに導入されたPICO Simulator Betaにより、物理デバイスを使わずに開発が可能となり、開発の柔軟性が向上しました。

Unity Editorツールもアップデートされ、MR、インタラクション、体感トラッキング、AR Foundationなど、多様な開発者向けサンプルを活用して、開発プロジェクトの構成効率を高めています。

●参考リンク
PICOニュースルーム