「息をのむほど心が動いた瞬間を残したい」バーチャルフォトグラファーおりーぶさんインタビュー。2/16より『Gallery & fanCafé Kittens』にて個展開催【PR】

バーチャルフォトグラファーという肩書が浸透してきた昨今。3月にはカメラと写真映像のワールドプレミアショー『CP+2025』に、えこちんさんがVRChatから登壇。夏には金沢21世紀美術館でバーチャルフォトの展示会「Virtual Photography Showcase」の開催が予定されており、ますます存在感が増してきているアーティスト活動のひとつとなっています。

そのような時流の中、VRChatでバーチャルフォトの展示会を毎月開催しているワールド「Gallery & fanCafé Kittens」をご存知でしょうか?Kouji174さんが企画・ディレクションを担当し、2025年1月には「YOYOGIMORIアバターフォトコンテスト」の結果発表展示会を開催したことも記憶に新しいワールドです。

「Gallery & fanCafé Kittens」では2月より毎月1人のバーチャルフォトグラファーをフィーチャーし個展を開催することを発表しました。すでに1年後まで出展アーティストが決まっており、なによりこのプロジェクトはすべてkouji174さんの手弁当。本業はまったく写真に関係ないとのことで、熱量の高さが伺えますね。

そんな「Gallery & fanCafé Kittens」でのバーチャルフォト展示会、初回を担当するバーチャルフォトグラファーはおりーぶさん。2018年からVRChatを始め、2022年頃からバーチャルフォトの撮影を始めたそうです。今回の個展のタイトルは「色づく世界でまた、息をのむ」。なぜこのタイトルなのか、どうしてバーチャルフォトを撮るのか。バーチャルフォトグラファーとしてのおりーぶさんを深堀りしたインタビューをお届けします。

作品を撮るときの2つのこだわり

ーバーチャルフォトを撮り始めたきっかけを教えてください

2022年1月ごろ、一緒にワールド観光していたフレンドがSNSに挙げていた写真を見たときに、体験した気持ちが蘇ってくる気づきを得て、自身でも思い出を残せるようにと撮るようになったのがきっかけです。

ー撮影するときのこだわりはありますか?

2つあります。私の作品は、自分自身を被写体にするいわゆる「ポートレート」というジャンルです。過去にイラストを描いていた経験があるので、全体の構図や視線誘導など、イラストを描くときの視点で撮っているのが特徴かなと思っています。

例えば「可愛いものを可愛くみせたい」という撮影テーマが決まったら、可愛いを表現するためのアングルや構図を決めたあとに、人物や小物を配置する、という順番で写真を撮っています。伝えたいことを伝えるという理にかなった方法だと考えています。

ー視線誘導まで意識されているのはとても特徴的ですね。もうひとつのこだわりはなんですか?

もうひとつは「ポートレイト」ジャンルの写真ではあるのですが、比較的画面における人物の要素が少なめなことです。だいたい人物が3割、背景が7割の作品が多いです。

ポートレート作品

ワールドで感じたもの、世界観や空気感を見せるための構図を決め、ワールドの魅力を崩さないようにあとから人物を配置しています。

ーたしかに一般的なポートレイト写真と比べて、どのワールドで撮影したかというのが伝わる作品が多いですね。

ワールドで体感した心情を、作品を観た人にも伝えたいと思って撮影しているので、ワールドの魅力が伝わっていたら嬉しいですね。

ー作品撮影を始めた当初から今のアバタートラストウェッジちゃん」を使い続けていると伺いました。理由を教えてください。

初めてベータ版のトラストウェッジちゃんを見た時、デフォルトの衣装がストリートファッションだったこともあり、ファッションもアバターの顔もとても好みだったんです。特にまん丸ショートカットヘアスタイルのビジュアルに惚れこんでしまって。それからずっと使い続けています。今後もトラスちゃん一筋で作品を撮影していきたいです。

ポートレート作品

「色づく世界でまた、息をのむ」に込められた意味

ー今回の個展タイトル「色づく世界でまた、息をのむ」。大変印象的なタイトルです。どのような意味が込められているのでしょうか。

タイトルの前半と後半でそれぞれ別の意味を持たせています。「色づく世界で」では、VRChatのワールドが作成される過程を比喩して表現しています。

意図としては、VRChatで長年すごしていると、ワールドを作ってくれたクリエイターの存在が忘れられがちだなと思っていて。ワールドやプロップ、アバターのそれぞれのクリエイターの手によってゼロから生み出された作品の中で「撮影をさせてもらっている」と考えています。クリエイターへの感謝と敬意をこめています。

「また、息をのむ」には、自分が初めてVRで3D空間の景色を見たとき、口をポカーンと開けて「うわぁ、きれい……!」となった原体験があるのですが、作品を観てくれた方たちにとっても、同じように心が動く体験になったらいいなという意味を込めました。

ー今回の展示内容について教えてください

ギャラリーは3階建てで、それぞれのフロアで展示内容を変えています。

1階は「ワールドの世界観を伝えたい」というコンセプトで撮影した作品、12枚で構成しています。一番のお気に入り作品は、透明感のある淡い色彩とストーリー性があって長年惹かれ続けているワールド「星屑の町」で撮影した作品です。

2階は「トラストウェッジちゃんの魅力を伝えたい」がコンセプトです。

3階はワールド観光中に撮影したスナップショットたちを展示しています。SNSにあげていない写真なので、私のフォロワーの方には新鮮に楽しんでいただけると思います。

ー今回の個展で展示した作品を選出した理由はなんですか?

選出というか、実は9割ほど撮り下ろしなんです。

ー9割も撮り下ろしなんですか?!

はい(笑)。1割は自分でも気に入っていてどうしても見てほしいなと思っている過去作品ですが、あとは全部新作です。バーチャルフォトグラファーとしてSNSで前面に押し出しているわけではないので、そんな中でもSNSでいつも観てくれる方に向けて、観たことがない新しい作品を展示したいなと思って用意しました。

この個展でkoujiさんに声をかけていただいて、自分の中でも写真に対する熱量が高まったこともあって昨年12月から1月の間で約5,000枚撮りましたね(笑)。

ーおりーぶさんのファンにとってはたまらない展示になりそうですね。では最後に、個展を観に来る方々へ一言お願いします。

今回展示する作品は、私の伝えたいものがたくさん詰まったものが撮れたのかなと思っています。作品をみて、撮影ワールドの魅力やトラストウェッジちゃんの魅力が伝われば嬉しいです。イベント日は在廊しますので、気軽に感想などお話していただけたらうれしいです。

過去の作品はハッシュタグ #olive_photo で閲覧ができるのでぜひ見てみてください。

イベント概要

おりーぶ個展『色づく世界でまた、息をのむ』概要

開催日時:2月16日(土)22:00~3月15日(土)23:59
参加方法:パブリックワールドなので、個展開催期間中はいつでも観覧可能
ワールド「Gallery & fanCafé Kittens」

諸注意:
・Gallery内の作品を含めワールド内での写真撮影は可能です。
・作品については、展示作品と分かる形での撮影が必要です。
・撮影した写真は #fancafe_kittens タグを付けXで共有ください。

■「Gallery & fanCafé Kittens」定例カフェイベント
※おりーぶさん在廊日
2025年2月16日(日)22:00~23:00
参加方法:group+インスタンスで開催。事前にグループへの参加が必要です。
groupURL:https://vrc.group/KITTEN.9735

イベント参加に関する諸注意:
・卑猥⁄暴力的表現などは禁止しています。
・イベント参加にアバター容量制限はかけていません。
・ご入店前に各自アバターカリング等表示設定を調整ください。