アバター向け定番シェーダー「lilToon」に、最新アップデートで興味深い機能が追加されました。
それは、ライティングシステム「VRC Light Volumes」への対応。従来よりも細かな明暗表現をアバターに反映できる、画期的なアップデートです。
本記事では、「VRC Light Volumes」の簡単な解説と、対応ワールドをご紹介します。
部分的に明るくなるだけで、アバターがもっとリアルに。導入方法はlilToonアップデートだけ!
「VRC Light Volumes」は、RED_SIMさんが公開しているVRChat向けライティングシステム。「ピクセル単位のボクセルベースのライティング」を実現する、新しいライティングシステムです。
これがアバターに適用された場合、アバターへのライティングが全身ではなく、部分的に影響を受けるようになります。
例えば……


画像のように、アバターが一部分だけ明るくなります。自動販売機から発せられる光によって、顔の半分だけが照らされることで、よりリアリティのある明暗表現が実現しています。

また、異なる色の光が体の部分ごとに適用されるようにもなります。パーティー会場で映えそうですね!

ささやかな違いですが、その差は歴然。写真や動画で、アバターとワールドの実在感がググっと引き上がります。何気ないおしゃべりの最中でも、フレンドのアバターがリアルな明暗表現によって、より魅力的に映るかもしれません。
アバターの見え方を劇的に引き上げる「VRC Light Volumes」。導入方法は、「lilToon」対応アバターならば、「lilToon」を最新版(本記事執筆時点でver 1.10.2)にアップデートするだけ。つまり、シェーダーをアップデートして、アバターをアップロードし直すだけです!

なお、アバターに適用したくない場合は、「lilToon」設定の「シェーダー設定」>「ビルドサイズの最適化」からチェックを外せばオフにすることができます。
また、アバターのアップデートがすぐにできない人は、パブリック版の「ムルル」が対応済みなので、試してみるとよいでしょう。
「VRC Light Volumes」対応ワールドも続々登場
ただし、「VRC Light Volumes」はアバターだけでなく、ワールドにも導入されることで、初めて効果が適用されます。ワールドに導入されていなければ、アバターが対応済みでも、その効果は発揮されません。
「lilToon」の対応発表を受けて、いくつかのワールドが「VRC Light Volumes」に対応されています。現時点で、筆者が確認した対応ワールドは以下の通り。
- Japanese Alley – VRC Light Volumes Test/制作者:RED_SIM
- 2000s Classroom/制作者:Artic-
- ポピー横丁/制作者:Coquelicotz
- Luminous Hotel/制作者:Lura_
- Vaporwave Poolrooms/制作者:Kadeko
また、「lilToon」開発者のlilさんからは、「VRC Light Volumes」対応ワールド検索用として、ハッシュタグ「#VRCLightVolumesReady」が提案されています。「VRC Light Volumes」対応を行ったワールドクリエイターは、このタグを使ってワールド宣伝をしてみるとよいかもしれません。
なお、「VRC Light Volumes」は「lilToon」以外にも「Poiyomi Toon Shader」が対応を発表しています。今後も対応シェーダーが増えていくかどうかも注目です。
●参考リンク
・VRC Light Volumes(Github)
・lilToon 公式サイト
・lilToon アップデート情報