3月に発表された新型VRヘッドセット「Bigscreen Beyond 2」。もともと軽量だった「Bigscreen Beyond」がさらに軽量になり、視野角も広がり、さらにアイトラッキング対応モデルまで搭載……と、多くのVRChatユーザーや一部のVTuberには垂涎のデバイスとなっており、大きな話題を呼んでいます。
この「Bigscreen Beyond 2」の最速体験会が、VRメディア「PANORA」主催のもと先日実施されました。「いいな~」と遠目から眺めていた筆者でしたが、当日夜にPANORA編集部から「体験しませんか?」とお誘いをいただきました。
急!!だが行くしかねえ!!だって自分は現役「Bigscreen Beyond」ユーザーですから!!
というわけで、本記事では「Bigscreen Beyond 2」の先行体験をサクッとレポートします。10分にも満たない体験時間でしたが、それだけでも分かる実力をお伝えいたします。
基本構造はそのままに、IPD調節機能が追加

こちらが「Bigscreen Beyond 2」の実機。今回の体験会では、3色のカラーバリエーションのうち、スケルトンモデルが登場。専用オーディオストラップつきで体験しました。


基本構造は「Bigscreen Beyond」とほぼほぼ同一。決定的な違いは、IPD(瞳孔間距離)を後から調整できる機構が追加されたこと。

「Bigscreen Beyond」では事前計測したIPDで固定される仕様でしたが、「Bigscreen Beyond 2」では非常に細い特殊規格のドライバーを真横に差し込み、回すことで任意で調節が可能です。この機構は、もともとは「Bigscreen Beyond」のデモンストレーション向け機材に用意されたものでしたが、これが「Bigscreen Beyond 2」にて正式採用された形です。
視野角が広くなるだけで段違いに良質

装着してみた様子はこちら。装着感も「Bigscreen Beyond」と同じ。顔面スキャンデータから作ったフェイスクッションを用いる設計も継承され、「Bigscreen Beyond」で使っていたフェイスクッションをそのまま利用できます。既存ユーザーにも優しい仕様なのはうれしいところ。

装着時の重量感は皆無。本体重量は126gから107gへと軽量化されていますが、もとが軽すぎるためさすがに大きな差は感じられません。しかし、軽さゆえの負担の少なさ、快適さは健在。その軽さからなる「ヘッドセットを装着している感じがしない」感覚が、VRへの没入感を底上げしています。
そして、大きな改善点は視野角。筆者は昨年8月から「Bigscreen Beyond」を使い続けていますが、軽さと有機ELによる高画質にこそ満足していますが、双眼鏡を覗き込むような視野の狭さは欠点だと感じています。
では「Bigscreen Beyond 2」ではどうか。装着してVRChatを歩いてすぐに感じ取ったのは、視野の広さから生じる「心地よさ」でした。「Bigscreen Beyond」にあった窮屈な感じがなく、その上で有機ELが映し出すVRChatの世界は非常に鮮明。そこに、上記で述べた装着感のなさも上乗せされるので、「眼前にVRの世界が広がる」体験の強烈さは群を抜いていました。
ファーストインプレッション:既存ユーザーならマストバイ。新規購入は初代よりもおすすめできそう

今回の体験時間は10分にも満たなかったため、長時間装着時に明らかになること(特に「Bigscreen Beyond」でも顕著だった熱がこもる問題)は評価ができません。
しかしながら、初代のよさに視野角の広さまで加わったのは、それだけで大きな加点ポイントです。実際、体験会に参加したほぼ全ての人が「これはすごい」「絶対に買う」とポジティブな感想を残していました。
さらに、アイトラッキング対応モデルや、おでこに固定するアクセサリー「ヘイローマウント」の存在もあり、より幅広いシーンで活躍するポテンシャルが眠っていそうです。少なくとも、既存ユーザーならばマストバイ。そして「Bigscreen Beyond」の購入を見送っていた人には、「Bigscreen Beyond」以上におすすめできる一台に仕上がっています。
期待に満ちた新型VRヘッドセット「Bigscreen Beyond 2」は、現在注文を受付中です。