日産が新たに公開したのは“撮影スタジオ”「NISSAN Heritage Cars & Safe Driving Studio」をレポート

3月7日、日産自動車は「NISSAN Heritage Cars & Safe Driving Studio」を公開しました。
こちらのワールドは日産の名車たちと、それぞれの時代を感じさせるようなセットが特徴で、「交通安全未来創造ラボ」の特別研究員であるアカデミアの全面協力のもと作成されました。

「交通安全未来創造ラボ」は、昨今のクルマ社会の多様化が進み、自動車の関わり方や交通事故への向き合い方、移動手段が困っている人への対処法など持続可能な交通社会を創りたい思いが込められた組織です。

今回のワールドでは専門家の協力の元、セット内に配置された車両を使った交通安全に関する仕掛けが用意された3つのスタジオがあります。

今回は先行公開のお披露目会にご招待をいただきましたので、レポートをしていきたいと思います!

スタジオ1 1980年代 シティポップ感あふれる埠頭のスタジオ

最初に紹介するスタジオは、1980年代。シルビア Q’sの車両が使われており、大きな橋に、大変夜景が美しいのが印象的です。車両のリアルさが引き立ち、まるでオシャレな映画のスタジオのようです。

スタジオ1で体験できる内容は、ドライバーからみた道路にいる歩行者の「見えやすさ」について。

この「見えやすさ」というのは歩行者が着ている服の色や、ドライバーの年齢により影響されるものだそうで、マネキンを使用し着ている服の色と距離から、ドライバーの視点ではどのように見えるのか、が体験できる仕掛けがあります。

このように同じ黒の衣装でも、バッグの色が変われば見やすさが変化する様子がわかりますね。
時代の変化で服装の色は変化しており、近年になるほど色調の低い色の服装がスタンダードになっているために、ドライバーからの視認性は80年代より低下していることがわかってきています。

こちらのスタジオの制作に関して協力いただいたのは相模女子大学の角田千枝教授です。
ほんのちょっとした工夫で、オシャレもしつつ交通の安全も守れると聞いて筆者は目からウロコが落ちた思いがしました。

スタジオ2 1970年代 「有効視野」がわかるドライビングシミュレーター

ここで使用されている車両は、スカイライン 2000GTX-Eです。車両の反射、細かい部分のモデリングなど、大変クオリティが高いことに驚かされますね。

さて次のスタジオでは、「有効視野」について学んでいくシミュレーターが体験できます。

まず「有効視野」とは何でしょうか。これは中心をみながら同時に情報処理をおこなうことができる領域を指します。一般的な視野に比べて狭いため、この範囲の外にある危険を見落とすことが交通事故につながる危険性が出てきます。

こちらはそれを運転をしてみることで、実際にどのように見えるのかが体験できるようになっています。


さて運転席に座り、説明を読んで操作確認をしたところでスタートです。

シミュレーターが終了してから、通ったところには何があったっけ?というのを

クイズという形で問題が出されます。あれー?あの場所にあったの、なんだったっけ??

筆者は運転はしない人間ですが、実際にシミュレーターを体験すると、「思ったよりも見えていないし、見られていない」ということに気づいて愕然としました。
見えているつもりでもこんなに違うんですね……

こちらの体験シミュレーターについて協力をいただいたのは、北里大学の川守田教授です。
体験中は没入感が高く、運転している間は本当に楽しいドライブ感覚でテストということを忘れるくらいは楽しかったです。

スタジオ3 1960年代 アメリカンダイナー風のスタジオで、ハンドルぐるぐる体操も


さて、最後のスタジオは古き良きアメリカ風のダイナーと、今で言うレトロチックなカラーリングのダットサンフェアレディ SPL213が特徴です。

車両の前には大きなスクリーンがあり、ドライブインシアターになっています。

1950年代~1960年代初頭に、全米でブームのピークを迎えたというこのシアター。今では殆ど見られず貴重なものとなっていますね。

こちらのスタジオでは、この大きなスクリーンを前にして、より早めにヘッドライトをつける啓発運動「おもいやりライト」の動画と、日々の生活の中で運動習慣をつけることで、筋力と認知力を高め、主として高齢ドライバーの安全走行を支援するために生まれた「ハンドルぐるぐる体操」の動画を見られます。

ハンドルぐるぐる体操のイベントは、ちょうど昨年の今頃VRChat内でも開催されましたね。
あちこち見回ってみると、なんとスクリーンの端っこに見覚えのあるハンドルを見つけました。

こちらでお友達とみんなでハンドルぐるぐる体操を改めてやってみるのもいいのではないでしょうか。結構いい運動になりますよ!

今回のワールドで一番特徴的な部分は、体験して学ぶだけでなくVR内の撮影スタジオとしても使用が可能なつくりだというところです。

VRChat内では、自作映画やダンス、演劇やいろいろなパフォーマンスなどで活動していらっしゃるユーザーさんがたくさんいます。
そのように活動している方たちにも楽しんで使えるようにとつくられたスタジオの風景は、まさに多種多様な使い方ができる、すばらしいワールドになっていると感じました。

●参考リンク
日産自動車 X(旧Twitter)