入場したときから始まってる！？体験型VR演劇「晴れときどき猫団」の新作イマーシブシアター「プロセニアム ～夢の岸辺～」について紹介

11月28日、30日、猫日和きゃりこさんが座長を務めるVR劇団「晴れときどき猫団」は、新作のイマーシブシアター「プロセニアム ～夢の岸辺～」をVRChatで上演します。本公演は11月23日～12月1日まで行われるメタシアター演劇祭のプログラムとして公演いたします。

物語に“没入”する劇、イマーシブシアター

イマーシブシアターとは、舞台の世界観を観客に体験してもらう演劇形式です。2000年にイギリスで生まれたとされている新しい演劇形式で、その内容から「没入型演劇」「体験型演劇」などとも呼ばれます。観客を能動的に物語へ参加させる仕組みづくりが大きな特徴です。

「晴れときどき猫団」は2023年2月頃に猫日和きゃりこさんが結成した、イマーシブシアター専門のVR劇団です。今回の新作でも、観客を物語へ引き込む仕掛けをいくつも用意しており、来場者と舞台の一体化に挑戦しています。

今回の記事では物語の核心には触れない形で、「晴れときどき猫団」の過去公演と見どころをお伝えします。イマーシブシアターや「晴れときどき猫団」を詳しく知ることで、より気持ちよく新作を観劇できるかもしれません。

「晴れときどき猫団」の“体験”プレイバック

「晴れときどき猫団」は今までに、「SELECT」「鏡の外の晴猫学園」「がんばる細胞」などのイマーシブシアターを公演しています。今回は「晴れときどき猫団」の公式YouTubeチャンネルから視聴できる「SELECT」と「がんばる細胞」をご紹介します。

選択が物語を決める「SELECT」

「SELECT」は2023年のメタシアター演劇祭、バーチャルマーケット 2023 Winterで上演された演目です。

少女が目を覚ますと、横にはむごたらしく殺された男の遺体がある。今すぐここから逃げたいが、右回りの道を通るべきか、左回りの道を通るべきか――といったように、ストーリーの節目で登場人物の行動を観客が選択できる機会があります。

選択の内容によって結末も変化する仕組みが採用されているので、2回目の観劇以降もネタバレを気にせず、新鮮な気持ちでストーリーを味わえます。

特色を活かす「がんばる細胞」

「がんばる細胞」はVRソーシャルサービス「cluster」の強みを活かして上演された作品です。

体内で働く赤血球・白血球を主題としたストーリーで、cluster独自の機能・ワールドクラフトを活用し、リアルタイムで舞台が変化する仕組みを実現しています。

「白血球編」は、“見習い白血球”となった観客が手足を動かして細菌に扮したアクターと戦います。「赤血球編」では“見習い赤血球”の観客達が、酸素を運ぶためにハートの「エモート」を送る参加要素がありました。

「晴れときどき猫団」の舞台では、公演ごとに観客の介入方法を工夫しており、毎回違う新鮮さで舞台を楽しめます。

魂を降ろすアクター達の熱演

座長の猫日和きゃりこさんを中心としたアクター陣の演技も注目ポイントの1つです。

きゃりこさんは2022年7月からVR演劇の舞台に立ち始めており、物語の語り手から女子学生まであらゆる役を器用にこなす演技の幅が持ち味。かつて演劇部に所属していた経験も活かし、熱演を披露します。

「プロセニアム」で同じ舞台に挑むアクター・スタッフたちも技巧者揃い。別のVR演劇団体でも経験を積んでいるこばじぃさん、HONIさん、せびるさんをはじめ、熟練のメンバーが集結しています。

今までの「晴れときどき猫団」の活動を集約した舞台といってもいい新作「プロセニアム ～夢の岸辺～」。インスタンスに入った瞬間から、新鮮な体験を味わえるかもしれません。立ち寄ってみてはいかがでしょうか？

公演情報

●参考リンク
体験型VR演劇 晴れときどき猫団（公式サイト/公式X/公式YouTubeチャンネル）