「バーチャルとリアルの演劇の架け橋を目指す」――VR演劇コミュニティのメタシアターが法人設立!

VR演劇コミュニティ・メタシアターは、4月3日に一般社団法人メタシアターとして法人化されました。代表理事はぬこぽつさん、理事にはともよろうさん、maropiさんが就任します。
一般社団法人メタシアターは、2022年の11月、『VRマクベス』を上演後、VRで演劇活動をする有志により、2022年12月からコミュニティとして運営をはじめ、その翌年の11月『メタシアター演劇祭』を開催。演劇だけではなくお笑いからダンス、ファッションショーまで、舞台上のパフォーマンスを楽しむすべての人へと向けた盛大なイベントとして成功を収めています。

そんな熱い活動を続けるメタシアターが一般社団法人として生まれ変わり、どのような活動をめざしていくのか、今後が非常に気になるところです。

多くの人が集まった設立会見からうかがえる、今後のメタシアターの姿とは

4月5日に実施された設立会見では、理事の紹介から団体としての理念、事情紹介などの発表がありました。

事業としては加盟団体へのサポート、演劇祭の運営、バーチャルアートカレッジなどのスクール事業など多岐にわたり、演劇団体の支援をはじめとしたサポートにはJASRACとの包括契約や、劇伴使用にあたる契約代行など、VR演劇文化を根付かせるための手伝いをしていくようです。

その他、協力団体の紹介から、新しい演劇の公演発表、企画の発表などが続きます。

こちらのバーチャルシナリオ大賞は、メタシアター他、FM言ノ葉ラジオとの共催としておこなう予定だそうです。

理事を務めるmaropiさん主宰の団体「maropi工房」からは、第2回公演の発表も。

そして、『VRマクベス』『真夏の夜の夢』につづく、代表理事のぬこぽつさんが手掛けてきたVR演劇の新作として、シェイクスピアの戯曲、『ハムレット』の上演発表がありました。「シェイクスピアの四大悲劇」の一つとされるこの作品の発表には、会見の場でもどよめきが起こるほどの反響がありました。

その後は演劇界の重鎮である劇作家・平田オリザさんや、Gugenka CEO・三上昌史さんなどの応援コメントなどが紹介。バーチャル、リアル関係なく多くの人が「メタシアター」の活動に注目しているのがわかります。

「コロナ禍の影響で演劇の業界にも大変なダメージがあり、演劇を辞めてしまう人も出続ける中、VRの演劇は、演劇などから離れた人たちのセカンドキャリアとしての面を持つのではないでしょうか」――生身として登場するのに抵抗があっても、VRならではの方法で活躍が出来る場であってほしいと願うぬこぽつさん。

バーチャルとリアルの架け橋となり、演劇の活性化を目指す、一般社団法人メタシアター。今後も注目していきたいですね。

※写真は一般社団法人メタシアター様からご提供いただきました。(Photo by TATAMI)

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