NHKにて新番組「最深日本研究〜外国人博士の目〜」が、4月14日よりスタートしました。「バ美肉」について取り上げた第1回放送は、4月28日までアーカイブ配信中。4月20日には出演者による「非公式アフタートーク」の放送も予定されています。
マルタ大学の人類学者が、日本で「バ美肉」をフィールドワーク
「最深日本研究〜外国人博士の目〜」は、NHKでスタートした密着ドキュメンタリー。世界から注目を集める日本文化について、日本人よりも詳しい海外研究者のフィールドワークに密着し、日本人も気づかない日本の魅力を探る番組となっています。
4月14日に放送された第1回では、マルタ大学博士課程在籍の人類学者であるリュドミラ・ブレディキナ(通称:ミラ)さんが登場。自身の研究領域「バ美肉(バーチャル美少女受肉)」のフィールドワークに密着しました。
番組中では、VTuber・あまちじょんこさんの”中の人”であるじょんアニキさん、VTuber・のらきゃっとさんのプロデューサーであるノラネコPさん、VTuberのバーチャル美少女ねむさんが、ミラさんの取材対象として出演。バーチャルな美少女を生み出す三人への取材を通し、日本文化発の”kawaii”がもたらす効果について考察しています。
本番組は、NHKプラスでは4月21日まで、NHKオンデマンドでは4月28日まで、アーカイブが配信中です。また、4月20日には「非公式アフタートーク」として、出演者4名が時間無制限で語る配信がYouTubeにて実施予定です。
ミラさんはエスノグラフィー(フィールドワークを用いて対象の生活を観察する民俗学・文化人類学の研究手法)によって、男性の”kawaii”とバーチャルなジェンダー表現について研究する人類学者。
2022年には修士論文『バ美肉:バーチャルパフォーマンスの背後にあるもの。テクノロジーと日本演劇を通じたジェンダー規範の争奪』が、ジュネーブ大学のジェンダー分野の学術賞「プリ・ジャンル」を受賞。また直近では、岩波書店より刊行予定のVTuber総合学術書『VTuber学』(仮)の著者の一人として参加するなど、この領域の有識者として活動を続けています。
なお、今回「最深日本研究〜外国人博士の目〜」をスタートさせたNHKでは、これまでも『100カメ』などでソーシャルVR/メタバースにフォーカスした番組を放送しています。直近では、暴力とも子さんのマンガ『VRおじさんの初恋』を、15分のドラマ枠「夜ドラ」として実写化し、大きな話題を呼びました。
●参考リンク
・「最深日本研究〜外国人博士の目〜」(NHKプラス、4月21日まで)
・「最深日本研究〜外国人博士の目〜」(NHKオンデマンド、4月28日まで)
・プレスリリース