VRChatユーザーに金曜日夜の楽しみを! ギミック・小物ショップ「金曜雑貨」にインタビュー【クリエイター最前線】

金曜日。それは平日働く人にとっての一週間の終わり、そしてお休みの始まりを意味する素敵な言葉。人々は、金曜日に心を躍らせ、華金の夜<ポピ横>へと繰り出していくのです。

そんな金曜日に毎週商品を公開するひとつのBOOTHショップがあります。それが「金曜雑貨」。VRChatでの日常に彩りを添えるアバターギミック・小物を販売しています。 今回は、商品の制作から販売、購入後のアプローチまで、金曜雑貨がショップ運営で何を考えているかインタビューしていきます。

金曜日に何かしら出るから「金曜雑貨」

──「金曜雑貨」というショップ名には、どのようなこだわりやコンセプトがあるのでしょうか?

金曜日に販売を始めたのは、運営自身の経験からです。元々VRChatにどっぷり浸かっている人間で、アバターやアイテムなんかもかなりの数を買っていました。

その購入するタイミングが、仕事終わりの金曜日や休みの土曜日になることが多いのを肌で感じていて、「他の人もそうだろう」と考えたんです。

そこから、仕事終わりにSNSを見そうな時間帯である金曜の夜に商品を出すことをコンセプトにしたショップがあると素敵じゃないかと考え、ショップを立ち上げることにしたんです。ショップ名も「金曜雑貨」とし、一目見て「金曜日に何かしらの商品が出るんだな、雑貨が売っているんだな」と分かるようにしました。

──ショップ運営において、購入者の心理をどのように捉えていますか?

ショップの運営ではありますが、同時にVRChatのユーザーであることには変わりないので、ユーザーの目線で、どうしたら使いやすいか、どうだったらより分かりやすくなるか、というところはとても大事に気にかけています。

例えば、「ぼこすかパーティクル」という商品があるのですが、名前を”土煙パーティクル”でもよかったじゃないですか?でも、それをあえて”ぼこすか”にしたことで、どういったシチュエーションで使うものかを分かりやすくしています。

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金曜雑貨の商品ができるまで

──普段作っているギミックについて、アイデアの着想はどこから得ているのでしょうか?

実生活での「これVRChatにないかな」という気づきや、VRChat内での会話から生まれるニーズをアイデアとして日頃からまとめています。最近は商品が人気を得てきたことで、アンケートが機能し始めて、ユーザーさんの声を積極的に取り入れることもできるようになりました。

──商品の特徴として食べ物系やネットミーム系が多い印象がありますが、理由はありますか? 

基本的にはユーザーさんの声があって、それに応えた結果です。ただ狙って出したというよりも、使用用途がいつの間にかネットミーム系になっているというのはあると思います。

ただ、「雑貨屋」という名前の通り、特定のジャンルに偏りすぎないように意識しています。直近の2025年の2月、3月は、食べ物系を控えめにし他のジャンルも積極的に手がけるといったことを意識しています。

──商品開発において特に心がけていることはありますか?

締め切りを守ることが最優先です。金曜雑貨という名前をつけている以上、金曜日の19時という時間は守らなければなりません。実生活との両立は大変ですが、そこは譲れない部分として意識しています。やむを得ず公開が遅れることもありましたが……

──今まで作った中でも特に思い入れの深い作品はありますか?

現在公開されているすべてのアイテムに、思い入れはありますが、特に強いものが2つあります。

1つは、「どこでも白米セット」。食品系とネットミーム系が絶妙に重なった例でもあるのですが、当時流行していたネットミームの”ずんだどん  ”が丁度重なって、とてつもない反響をいただきました。

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ずんだどん改変のアバターが「めしを食うでごわす」をやってくれる写真を見た時はとても嬉しかったです。そういったことがあり、食品系のアイテムを充実させていくきっかけになった、印象深いアイテムですね。

もう1つ、初期の頃に出した「動きに合わせた効果音が出る系ギミック」も思い入れが深いです。

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手をブンブンと振ると、マンガでよく見る擬音の文字が出るギミックなのですが、当時このようなギミックがあまりなかったこともあり、「こういうギミックアイテム需要があるんじゃないか」という考えが生まれました。この商品から金曜雑貨として、ショップを運営することを決意しました。

定期的な販売を行うための工夫

──週1での商品リリースは相当なハイペースだと思いますが、どのように管理されているのでしょうか?

かなりタイトなスケジュールで動いてますね。ハイペースですが最初は「行けるだろう」と思っていました。ですがストックが切れてくると、週末が潰れるなど大変な面もあります。

ただ、毎週金曜日の19時という締め切りがあることで、生活リズムが整ってきたという良い面もありますね。

──アンケートを取っているというお話もありましたが、特に印象に残ったコメントはありましたか?

かなり盲点だった意見がありました。金曜雑貨で販売するギミックって右利きだったんですが、左利き用プレハブが欲しいという内容でした。それから時間があれば左利きを用意するようにしました。

──VRChatで利き手については考えたことがなかったです!確かに両手が必要なギミックの場合は利き手の問題が出てきますね。

はい、金曜雑貨の商品だと「食べれる!スティックお菓子セット」などが該当しましたね。
ハコとお菓子をそれぞれの手で持つため問題になってきます。

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ModularAvatar対応の商品になると、ユーザーがオブジェクトの位置を変えるだけで修正できないため、私の方であらかじめ調整する必要があると思いました。

──商品名やブランディングについて工夫していることはありますか?

商品名は一目見ただけで何のアイテムかわかるよう、読みやすさとわかりやすさを重視しています。 

サムネイル作りは、サムネイルのレイアウトも統一し、「金曜雑貨の商品だ」とすぐにわかるよう心がけています。フォーマットを決めておけばサムネイルは早く制作できることもあり、定期的な商品公開を円滑に進めることにも一役買っていますね。

また、使用想定がわかるようなデザインにしています。例えば「潰れる!紙パックジュースセット」では、宣材写真を学校の放課後みたいな感じの背景にして、使っている場面をイメージしてもらいやすくしています。なので、BOOTHの機能で商品に「学校」というタグを入れています。

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──ブランディングだけでなく購買にも繋げる工夫があったんですね。

もう1つ気を付けていることがあります。金曜雑貨では、サムネイルのほとんどでデフォルトのマヌカちゃんを使っています。これは、サムネイルのどこまでが金曜雑貨の商品であるかを分かりやすくするための工夫です。

デフォルトのマヌカちゃんと金曜雑貨の商品を購入してもらったら、サムネイル通りの写真が撮れますという、購入していただくユーザーさんに素直に納得してもらえるように心がけています。

──本当にユーザーさん向けにチューニングしているのが伝わってきました。今回はインタビューありがとうございました。