11月26日、27日にデジタルハリウッド大学の学園祭が行われます。今回の学園祭では、大学公認サークル「バーチャルライフ」がVRChat上にて展示ワールドを公開します。
展示されているのはサークルメンバーが制作したありとあらゆる作品たち。ワールドは学園祭が終わった後も公開され続けます。
メタカル最前線ではワールドの様子とバーチャルライフ代表、ワールド制作者であるくすりちゃんにインタビューしてきました。大学のサークルでVRはどのように活用しているのか、最前線に迫ってきました。
ジャンル問わずサークルメンバーの作品が集まったワールド
ワールドにはサークルメンバーが作った作品がイラストをはじめ、映像作品、3Dモデルなどジャンル問わず展示されています。
作品のなかにはキャラクターデザイン案や実際に販売しているアバターといったものまで展示されています。ワールドもくすりちゃんによるフルスクラッチによるもので、ワールド全体がポートフォリオといっても過言ではない内容です。
ワールド内にはVRの展示に最適化された工夫がされています。作品に近づくと作品名、作者名、作品説明が出てきたり、動画の再生が自動で行われたりと、操作をせずただ移動するだけで操作が済むように作られています。
あらゆる創作はゲーム制作かVRの中に収束する バーチャルライフ代表くすりちゃんにインタビュー
ーーバーチャルライフはどういった集まりでしょうか。
くすりちゃん みんなに好き勝手やってもらうのが最大の目的なんですけども、僕の考えでは「あらゆる創作はゲーム制作かVRの中に収束する」という考えがあります。
ーー「あらゆる創作はゲーム制作かVRの中に収束する」とはどういった経緯で考えたのでしょうか。
くすりちゃん もともとゲーム制作していたのですが、1人でイラストや3D、音楽などのすべてのことができないとゲーム制作ってできないんだなって感じたんです。なので、いろんな人を集めて、好きなようにやってもらったほうが絶対面白いものができるなって考えました。VRもゲーム制作と同じように感じたので、「あらゆる創作はゲーム制作かVRの中に収束する」と思ったわけです。
ーープロフィールを見ると大学1年生かと思われるのですが、入学してすぐサークルを立ち上げたということでしょうか。
くすりちゃん 入学した当初からみんなすごかったので、みんな集めたらもっとすごいものができると思いサークルを立ち上げました。
ーーこれまでにはバーチャルライフとしてはどのような活動してきましたか。
くすりちゃん まだVRChatをやったことのない人にVRChatの講習会を開いたり、東京大学のUT-virtualさんが主催していた全国学生VRサークル活動報告会に参加しました。
ーー現在のバーチャルライフはどのぐらいの規模でしょうか。
くすりちゃん メンバーが60人ぐらいいる感じですね。
ーー今年立ち上げたサークルだと考えるとかなりの規模ですね……
くすりちゃん けっこう多い方だと思います。1年目で60人はかなり多いです。
ーーサークルのメンバーでVRChatなどのソーシャルVRに触れている方はどれほどいるのでしょうか。
くすりちゃん ほとんどやったことのない人になりますが、講習会を通じてVRに興味を持ちはじめた人も多くいます。また、サークルメンバーの中には高校生のときからモデリングやアバター販売している人もいて、VRにもともと触れている人も何人かいますね。
ーー活動拠点となるプラットフォームはどこでしょうか。
くすりちゃん 先程話した全国学生VRサークル活動報告会はclusterで開催だったので、clusterに出向いたのですが基本はVRChatです。VRChatが1番自由度の高い制作ができるので。
ーーシェーダーだったり、Udonとかありますからね。くすりちゃんさんの大学はデジタルハリウッド大学で、以前Vketにて企業ブースの出展していましたがVRには力を入れているのでしょうか。
くすりちゃん うちの大学はVRとかを推進したいらしくて、大学でQuest2を1学年、300台ぐらい用意しているらしくて学生なら誰でも貸出できる状況ですね。
ーー学校側からQuest貸出あるので、先程の講習会も機材面だと困らずに開催できたわけですね。
くすりちゃん 学園祭でもキャンパス内でVR機材やパソコンを持っていない人に向けて展示ワールドを見て回れるようにしています。
ーーバーチャルライフとして今後していきたいことはありますか。
くすりちゃん みんなに自由に創作してもらいたいので即売会の開催や他のサークルとの共同してみたいと思っています。
ーー最後に記事を読んでいる人に向けてメッセージをお願いします。
くすりちゃん みんながんばったので、できるだけ話題になってもらうようにTwitterなど拡散してもらえると嬉しいです。
大学生のVRでの活動は、技術としての研究のみならず、ソーシャルVRを活用してワールド制作や集会系イベントといったものもあり、幅広く存在します。未来のVRが発展するのに関わってくるであろう大学生たちの活躍に今後も目が離せません。
●参考リンク
・くすりちゃん(Twitter)