VRChatにはワールドがありふれており、種類もさまざまです。そんなワールドを巡ってみたいと思っても、自分の求めているワールドにたどり着くのは大変です。
バーチャル旅行代理店YALでは、ワールドに詳しい旅先コンシェルジュたちが選んだオーダーメイドの旅行プランをツアーガイドとともにワールドを巡れます。ワールド巡り以外にも、イベント開催や交流会に使いたいワールドを相談する幹事プランもあります。
そして12月3日から18日まで開催されている「バーチャルマーケット2022 Winter」では特設のコラボブースを出展。ワールドに詳しいYALが選ぶ初心者にもオススメできるワールドをパネル形式で紹介しています。
本記事ではYALの活動内容からVketのブース紹介、代表のひととせハルさんにインタビューでお届けします。
自分だけの旅をプランしてみよう YALの活動紹介
YALでは、個人から団体までさまざまなプランが用意されています。オーダーメイドプランでは、個人から少人数のお客さんの希望に沿ったワールドを選定し、ツアーガイド付きのワールド巡りが体験できます。
また幹事プランは、イベント開催ワールドの選定や団体内での交流会に使うワールドの紹介を行います。イベント運営の悩みのタネでもあるワールド選びが楽になる大助かりのプランではないでしょうか。
そして、旅行型のワールド巡りイベント「VRCTrip!!」も開催。このイベントではQuest対応で旅行気分を味わうことができます。
YALが選ぶオススメワールド20選 Vket特設ブース
YALが出展しているブースはショッピングモールを模したワールドVketPlaza -Express Mode- Natural-Decoにあります。ブースの中に入ってみると、PCとQuestそれぞれ10個ずつオススメのワールドがパネル形式で紹介されています。
パネルにはワールド名、ワールドの写真、QRコードが貼られているので気になったら行ってみてはいかがでしょうか。
1対1で寄り添うことをしていきたかった YAL代表ひととせハルさんへインタビュー
ーー最初にですが、YALはどういった団体でしょうか。
ひととせハル 初心者やVRChatを楽しんでいきたい人に向けてイベントをしたり、少人数や個人にワールド巡りのプランを提案したりする団体です。
ーーワールド巡りのイベントとなると、大抵は大人数でいっしょに用意したワールドを順番に巡るイメージなのですが、少人数や個人に焦点をあてるのはどのような経緯でなりましたか。
ひととせハル もともとVRCTripというワールド巡りのイベントをしていたんですけど、そのときに本当にやりたかったことはなにかと考えていたんです。それで1人1人に寄り添うプランを提供したほうがいいんじゃないかと思い、VRCTripとは別でYALを立ち上げました。
ーーひととせハルさんは他にもまどろみ処といった1対1のイベントを開催していましたが、やりたいことを考えたときに同じような形になるのでしょうか。
ひととせハル 根本的な考えは昔から変わっていません。大人数で楽しむイベントだと、1人で見られる範囲やコミュニケーションに限界があるので、1対1で寄り添うイベントをやっていました。
ーーでは1人に寄り添うオーダーメイドプランはどのような経緯で誕生したのでしょうか。
ひととせハル リアルの旅行会社について調べていると添乗員との個人旅行プランが出てきて、このプランをやれば相手にとって本当に行きたかったワールドを引き出せるんじゃないかと思って生まれました。
500以上のワールドの中から要望にあったワールドを選んでいく
ーーYALの根幹であるオーダーメイドプランとはなんでしょうか。
ひととせハル TwitterのDMもしくはリプライで依頼してもらったら、そこから入力フォームをお渡しします。入力フォームの記入後はVRChat内で1回目の打ち合わせをして、VR酔いや参加者にデスクトップの人はいるのかといったことを聞きます。
旅行日も決めたら、当日までにお客さんのご要望にあったプランを用意してワールドを巡るといった形です。後日、旅行中に撮影した写真をまとめて思い出の写真として提供しています。
ーー想像よりも段取りがすごいのですが、非営利なんですよね……?
ひととせハル 非営利です。よく言われます。お金取られると思って声を掛けられないと思っているかもしれませんが、無料なので気軽に頼んでいただければと思います。
ーー案内するワールドの選定はどのようにして行っているのでしょうか。
ひととせハル 500以上のワールドがリストアップされたデータベースがあって、そこからお客さんの希望を聞いて使えそうなワールドを最大5個ぐらい出します。その後下見するのですが、テーマに合うけどもお客さんの求めているのとは違うみたいなワールドを弾いていき、最終的に2,3個のワールドに絞る流れとなります。
ーーお願いされるテーマによっては大変そうですね……VRChat内で打ち合わせをするというのも、すり合わせをするためにといったわけですね。
ひととせハル そうですね。たまになんかいい感じのやつを出して、なんかきれいなワールドを出してとか言われるとどうしようかなってなりますね。
抽象的な要望が来たときはもうちょっと詳しく話を聞いて、乗り物に乗って動く方がいいですかとか、現実っぽくないファンタジーのとかを想像してますかとか聞いて、少しずつ焦点を合わせていきます。
ーーオーダーメイドプランをお願いしているのはどういった人たちでしょうか。
ひととせハル 少人数をメインに個人でお願いされるのが少しといった感じです。少人数では、なかよしグループで変わったワールドに行ってみたいといった内容だったり、疲れた大人なので癒やしツアーみたいなのを作ってくれみたいのもありました。
イベント・団体運営している人は必見 幹事プラン
ーー他には幹事プランなどありますがこちらはどういったプランでしょうか。
ひととせハル 広い意味で言うとオーダーメイドプランの1つの使い方になります。VRChatって店舗系のイベントや組織が多くあると思いますが、その集まりで月1の交流会などの定期的なイベントがあるとワールド選びが大変だと思います。なので、幹事プランでは交流会などに合いそうなワールドを選定、提案します。
ーー過去にイベントを開催したことがあるから分かるのですが、1回ならともかく定期的にやろうとするとワールドを常に探さないと大変なんですよ。イベンターや団体の運営している人には大助かりなプランですね。
ひととせハル 集会系のイベントをやりたいけども30人以上入って、ペンとミラーがあるワールドありますかみたいな要望に答えるようなプランですね。
ーーオーダーメイドプランとは違って、自分たちでワールドに行ってイベントを開催するからツアーの必要がないわけですね。
ひととせハル その場合ですと旅行日が必要ないので、打ち合わせをVRChatで行ってワールドを紹介するショートプランみたいな流れになります。外から見たときにわかりやすいイメージにするためにYALという旅行会社にしていますが、VRChatをやっている人向けに話すとイベントの幹事をやりますよというとわかりやすいかなと思います。
今後は参加のハードルを下げていきたい
ーーVketでのブースの出展やASOBIENTとのコラボイベントなど外部への進出を積極的に行っていますが、どういった狙いがあるのでしょうか。
ひととせハル まだ出来上がって1年経っていない組織なので、知ってもらうために出展しています。ASOBIENTとのコラボは別の理由があって、それぞれのコミュニティをつなげて相乗効果が生まれたらいいなって思ってコラボしました。今後もコラボは積極的にしていきたいので、お話をお待ちしています。
ーー最後になりますが、YALとして今後していきたいことはなんでしょうか。
ひととせハル 参加のハードルが高いので下げるようにしていきたいと思っています。そのためにYALANというマガジンをTwitterで出したり、ぷちとりっぷという軽く2つぐらいのワールドを巡る営業イベントを定期開催したりしていきます。
あとは少し前にバーチャルやぶという自治体とコラボしたプロジェクトに参加したのですが、バーチャルとリアルを結ぶこともちょっとずつやっていきたいなと思います。
VRChatに限らずソーシャルVRには欠かせないワールドですが、詳しい人や相談できる人はそういないと思います。YALはそんな身近な悩みを解決してくれる組織なので、気軽に相談してみてはいかがでしょうか。
VketからVRChatを始めたという人もいるので、流行りを意識するより古くから慣れ親しんでいるワールドや最近流行ったものの中で初心者でも楽しめるワールドをピックアップしました。