Vket初のリアルイベント「バーチャルマーケット2023リアルinアキバ」潜入レポート

7月末の土日である29日と30日、秋葉原でバーチャルマーケット初のリアルイベント「バーチャルマーケット2023リアルinアキバ」(以下VketReal)が開催されました。

バーチャルとリアルの架け橋となるであろうこの大イベントは、猛暑の中でも大盛況で、大変多くの人で賑わいを見せていました。

思い返せば、それこそ通りがかりの人も立ち寄るほどの、VRのイベントとしては「メタバースで何が行われているか」を知ってもらう大変有意義で、良いきっかけであったものだと認識できたように思います。

今回筆者は、VketRealの2日間参加してきました。どのようなイベントであったのか、何が行われていたのか、レポートしていきます。

そこはバーチャルとリアルが混じり合う不思議な場所

筆者が会場へ到着すると、まず目にとまるのが会場入口の大きな看板でした。

すでに大勢の人が会場に集まっていて賑わいを見せていました。

会場となっていたのはベルサール秋葉原、秋葉原 イベントスペース エンタス、

HUB秋葉原店の3つです。

メイン会場がベルサール秋葉原、ライブなどの音楽イベントをエンタスで、大川ぶくぶ先生とのコラボイベントをHUB秋葉原店で、という形で分散して行われていました。

メイン会場のベルサール秋葉原では、1Fを多彩な企業ブースやVR体験や、グッズ販売などのカンパニーエリア、地下1階にはリアルとバーチャル両方で活躍するクリエイターたちによる展示や販売物がある「パラレルクリエイターエリア」、VRChatなどのVRSNSで活動しているバーチャルコミュニティが集まる「バーチャルコミュニティエリア」があります。

さらに地下1階では特設のスペシャルステージなどがあり、開会式や閉会式などのセレモニーはもちろんのこと、トークショーやマグロの解体ショーまで、様々なステージが2日間にわたり開催されていました。

1F:カンパニーエリア

1Fをウロウロしていると大きな馬のロボットにまず驚かされました。

こちらはJRAさんのスペースですが、ヒヒーンとか鳴き声も聞こえます。この馬に乗って写真を撮るスペースが展開されているのですが、とにかく大人気のようで、いつまでも長蛇の列ができていました。

こちら、Vketでも乗馬体験と競走ができるワールドがありました。

筆者も体験しましたが、馬と一緒に競馬場を駆け抜ける様子には爽快感と感動を覚え、とても気持ちが良かったのを覚えています。


VRの体験ブースとして機械屋メガネがなくても立体視が可能で、バーチャルな飲み物をバーチャルな店員さんに注文できるVR SHOT BERのコーナーがありました。
カクテルの他にかき氷やスイーツなどもメニューにありましたよ。

ちなみに店員さんはVRの世界から接続していて、マイク越しに会話ができたりメニューの説明を聞けたり、とコミュニケーションも取れるようになっています。

筆者は立体視が少し苦手で、今まではあまり見えた事がなかったのですが、こちらのスイーツやドリンクは自分でも立体的に見ることができ、感動したのを覚えています。
本当にこうしてみると技術の進歩ってすごいですねえ。

こちらは焼津市さんのブースです。シーチキンの缶詰などが実際に販売されていました。

2日目のスペシャルステージでは、まさかの「マグロ解体ショー」も行っています。

この秋葉原でよく実現できたなあ、と思うばかりです。さすが自治体パワー。

周回していたら長蛇の列とともに発見したのは……?
8月下旬に一般販売が開始される予定の、ガチャガチャのAkyoがお目見えです。

こちらはもちもちでお馴染みのスクイーズを素材にできていて、触っていると気持ちいいです。販売前というだけあって沢山の人がガチャガチャを回そうと並んでいました。

何でもシークレットAkyoもあるとか……??

B1F:バーチャルコミュニティ&パラリアルクリエイターエリア

地下1Fでは、クリエイターのサークル展示や販売、バーチャルコミュニティの展示などがありましたが、普段バーチャルで活動している人たちが一目見ようと大勢の人たちが集まり、まるでVR内のイベントの空気がそこに集結しているかのような賑わいを見せていました。

人が集まりすぎてエリアの入り口には入場制限がかかるほどでしたが、入り口にはVketの年表が飾られていました。歴史を感じますね。

まず最初に向かったのが、私立VRC学園のブースです。

こちらではパンフレットの配布、校章バッジの販売などが行われていました。

その他今まで卒業していった生徒さんたちのアルバムの展示があったりして、卒業生のみなさんが自分のアバターの写真を探している様子が見られました。

今日も一日生き延びてえらい!集会のブースです。

集会のスタッフさんと一緒に写真が撮影できるようになっていました。

両日とても暑かったこともありますし、本当に生き延びてえらい!と思うばかりです。

こちらは、VRChat内で撮影された映像作品を顕彰する賞「VRC ムービーアワード」のブースです。過去の映像作品が視聴できたり、ポスターやトロフィーの展示がありました。

(メタカル最前線も後援団体として参加しています……!)

配布されていたフライヤーなどのクオリティもとても高く、どの作品にも制作の本気度が見え、とても熱くなったのを覚えています。

盛り上がりが最高潮のVketRealスペシャルステージ

さて、2日目は筆者は主にスペシャルステージを観覧していました。

午前中に始まるマグロ解体ショーからメタバースの未来を語るトークショー、そして閉会式までの様子をご紹介していきたいと思います。

この大都会の秋葉原でほんとにマグロ解体ショーやるの!?と、開催前から気になっていた筆者はさっそくショーの観覧に行きました。

ステージの会場に入ってみると、モニター前にどーんと飾られている大漁旗とマグロがなんとなくシュールな印象を与えています。

ほんとにいましたよ。マグロ。

遠目からだとマグロがどのくらい大きいのかわかりにくいですが、MCの方と見比べてみるとやっぱり大きい感じです。
ここまでどうやって持ってきたんでしょう。準備も大変だったんじゃないでしょうか。

見ているうちに解体が始まりました。鮮やかな手さばきで、どんどんマグロが捌かれていきます。簡単に見えてしまいますが、実際はそうじゃないんでしょうねえ。
その迫力に目が離せません。

見ていたらあっという間に解体されたマグロは、観客の方に振る舞うためにステージから一旦離されました。

それから少しの間、MCさん達によるトークがあったのですが、それも僅かな時間。
すぐに観客の方たちにお寿司が振る舞われました。この短時間でどうやってこんなにたくさん!?

ちなみに筆者もいただきましたがめちゃくちゃ美味しかったです……。
お寿司屋さんでもこんなキレイなマグロはめったにお目にかかれませんよきっと。



続いては、夕方に行われたメタバースの未来やAIについてなどがテーマのトークショーが開催されて、こちらも観覧させていただきました。

HIKKYのCEOである船越さんなどといったメンバーに、スペシャルゲストにはあまた株式会社 髙橋宏典さんを迎え入れました。

とても熱い討論や貴重なお話が聞け、メタバースはどんな未来になっていくか、考えさせていただけるとてもよい機会になったのを覚えています。

観客のみなさんもとても興味深く、真剣な表情で登壇者のお話を聞いていました。

そして閉会式へ

閉会式ではベルサール秋葉原に残っていた観客のみなさんが、この華やかな2日間の最後を皆で締めくくろう、とステージ会場に集結しました。

閉会式終了後、会場に集まった皆さんで記念撮影が行われています。

リアルとバーチャルが絶妙なバランスで溶け合った、初めて開催したとは思えないほどのクオリティが高い2日間であったと感じました。

中でも印象に残ったのはVRをあまり知らないと見受けられるような家族連れや、観光客たちがベルサールにフラっと立ち寄っていき、展示や体験を楽しんでいた事でしょうか。

白馬に乗って大喜びのお子さんを見て胸が熱くなったのを覚えています。

初めてのリアルイベント開催でしたが、この第一歩から色んな人々に、メタバースを知ってもらえるきっかけづくりが始まっていく、そう思うとこのイベントの開催意義はあったのではないかと思います。

地下への長い入場制限があったりなど、課題も残したVketReal。

次回の開催も期待したいところですね。