英・レインダンス映画祭「Immersive 2023」のノミネート作品が発表 AMOKA、Beyond a bit、VRJapanToursなど選出

10月25日~11月4日の間、イギリス・ロンドンにてイギリス国内最大のインディペンデント映画祭「Raindance Film Festival 2023」(以下、レインダンス映画祭)が開催されます。実はこの映画祭では8年連続、XRクリエイターを表彰する部門「Raindance Immersive Awards」も併催しており、VRChatクリエイターも多く表彰しているVRChatとも関連の深い映画祭だったりします。

そんな「Raindance Immersive Awards」の今年のノミネート作品が本日公開されました。ノミネート作品は全8部門40作品、日本コミュニティからも複数作品がノミネートされています。

「Raindance Immersive Awards」とは?

レインダンス映画祭は、今年で31回目の開催となるイギリス国内最大のインディペンデント映画祭です。ロンドンのウェスト・エンド映画街の中心に拠点を置いており、米国映画芸術科学アカデミー、英国映画テレビ芸術アカデミー、英国インディペンデント・フィルム・アワードから公式に認定されています。

そんなレインダンス映画祭の中でも、2016年からインディペンデントXRクリエイター、ゲーム開発者、バーチャルワールド開発者、パフォーマー、映画制作者などをフィーチャーしてきたのがこの「Raindance Immersive Awards」です。

2023年のセレクションは、8つの部門で競われる40の体験と、インディペンデント・プロジェクトの優れた功績を称える「スピリット・オブ・レインダンス賞」で構成されます。受賞者は、12月2日と3日にVRChatで開催される2つのバーチャル授賞式で発表されるとのことです。

日本コミュニティから選出された体験をピックアップ!

ALBA

ノミネート部門は「Best Music Video of VR」。VR MUSIC DUO「AMOKA」より今年7月15日にリリースされた13曲目のシングル「ALBA」です。Music Videoは、DrMorroさんによる大作ワールド「ORGANISM」を舞台に撮影されたもの。

BEYOND A BIT – 想像のちょっと先へ

ノミネート部門は「Best Immersive Art Experience」。VRChatワールド「Steps of the Campanula – カンパニュラの足音」などで著名なワールドクリエイター・EstyOctoberさんを中心にVRバンド「Johnny Henry」のドラマーとしても知られるYuki Hataさんがコンポーザーを担当、そのほかAyanoTFTさん、sabakichiさん、Wata23さん、Waka123さんなどが協力し制作された体験型のワールドです。

初登場は、「SANRIO Virtual Festival 2023 in Sanrio Puroland」。その圧倒的な没入体験で大きな反響を呼び、今年3月に単独のワールドとして公開されました。

AMOKA STARLIGHT LIVE SHOW

ノミネート部門は「Best Immersive Music Experience」。1つ目に紹介した「ALBA」に続き、AMOKAからは2作品が選出されたようです。こちらは、ライブ体験を行うとのことで、公式サイトによると「今回のイベントのために準備された空飛ぶカラフルなステージで、日本のVR音楽シーンで活動を続ける二人による、臨場感あふれる音楽ライブパフォーマンスがVR空間上で体験できます。」とのことです。

同ページによると、チケットの予約が映画祭開催の数日前に開始すると記載されています。詳細はまだ分かりませんが、予約制もしくは有料イベントなのかもしれませんね。続報を待ちましょう。

VR JAPAN TOURS: UNDER THE AUTUMN MOON

ノミネート部門は「Best Immersive Experience」。日本人ユーザーが中心となって英語圏ユーザーに向けて日本のカルチャーを紹介するという珍しいコンセプトのコミュニティイベント「VRJapanTours」が、レインダンス映画祭に進出です。

メタカル最前線でも以前取材した同イベント。ツアーの前半では日本の文化に触れられる体験を、後半ではカソウ舞踏団、VDA (International VR Dancer Association)によるパフォーマンスを楽しめます。

CAPSULE LIVE IN VRCHAT: METRO PULSE

ノミネート部門は「Best Immersive Music Experience」。音楽プロデューサーである中田ヤスタカとボーカルのこしじまとしこによる音楽ユニット「CAPSULE」がVRChatに登場したことで大きな話題を呼んだライブ「METRO PULSE」がレインダンス映画祭にも登場します。

本ライブの全体プロデュースは、Kizuna AIを世に送り出したActiv8とアソビシステムの共同プロダクションである「ANNIN」が担当。Activ8の制作協力のもと、実写MVからXRライブまで様々な作品にたずさわる「ReeeznD」がライブ制作監督を、SANRIO Virtual Festivalへも出演した「キヌ」が演出監修を担当しました。

公演日など詳細は明かされていませんが、再び公演を見る機会もあるのではないでしょうか。また、ワールドは現在も公開中です。

ノミネート作品一覧

BEST IMMERSIVE EXPERIENCE

  • Darkwood Manor
  • Failed To Render Presents: The World of Laughter
  • God is a DJ
  • Rise of Atlantis
  • VR Japan Tours: Under the Autumn Moon

BEST IMMERSIVE NARRATIVE

  • 40 Days Without The Sun
  • Behind the Frame: The Finest Scenery VR
  • Isle
  • Mormoverse: Under the Pillow
  • Where is Noddy

BEST IMMERSIVE GAME

  • Broken Spectre
  • Max Mustard
  • Retropolis 2: Never Say Goodbye
  • Tin Hearts
  • The 7th Guest VR

BEST IMMERSIVE WORLD

  • Astral Bounds: Cerulean Tide
  • District Roboto: Complex 7
  • Horse Canyon
  • Magnetize
  • This world will be deleted in 24 hours

BEST IMMERSIVE MUSIC EXPERIENCE

  • Amoka Starlight Live Show
  • Capsule Live: Metro Pulse
  • Equilibrium
  • Iridescence
  • Project Synthetica: Symmetry

BEST IMMERSIVE ART EXPERIENCE

  • Beyond a Bit
  • Dragon Magic
  • Entanglement XR
  • Metamorphosis (to be announced shortly)
  • Virtual Museum of Virtual Art Presents: Thickness of Calligraphy

BEST SHORT FILM OF VR

  • A Snapshot of You
  • Emergence
  • Shiba Squad Survivor – Episode 5
  • The Painters of Virtual Reality
  • Ulterior Motives

BEST MUSIC VIDEO OF VR

  • Alba
  • Golden Hour
  • Light and Void: EVIL
  • King Gizzard & The Lizard Wizard – Witchcraft
  • The Adventurer

●参考リンク
レインダンス映画祭公式サイト
レインダンス・イマーシヴ公式サイト

ABOUT US
アシュトン「メタカル最前線」初代編集長
2021年3月より「VRChat」はじめソーシャルVR/メタバースの魅力を発信するメタバースライターとして活動。週100時間以上仮想空間で生活する「メタバース住人」として、AbemaTV「ABEMA PRIME」、関西テレビ「報道ランナー」、TBS「サンデー・ジャポン」ほか多くのメディア取材を受ける。2022年4月に「メタカル最前線」を創刊。