3月30日から4週に渡って、TBSテレビはVRChatにてメタバース音楽ライブ「META=KNOT 2024 in AKASAKA BLITZ」(以下、META=KNOT)が開催されます。
本イベントでは、名取さなさんをはじめ、「SANRIO Virtual Festival 2024 in Sanrio Puroland」で活躍したキヌさんといったバーチャル上で活躍するアーティスト16組が出演します。会場のモチーフには2020年9月に閉館となったライブハウス「赤坂 BLITZ」が使われています。
今回はメディア向けの体験会に参加。潮成実・浮遊信号・長瀬有花・名取さな、計4組のライブの様子を1曲ずつ見てきました。
TBSテレビがなぜメタバース音楽ライブを開催するに至ったのか。開催の経緯や想いについても聞けましたので、合わせてチェックしていきましょう。
キヌに惚れて、さらなるアーティストを発掘するために
今回のイベントを開催するに至った経緯について、TBSテレビの担当者はパーティクルライブを手掛けているアーティスト、キヌさんの名前を挙げました。
キヌさんのパーティクルライブを見て、VRChatをはじめとしたソーシャルVR・バーチャルで活躍するアーティストを発掘できないだろうか、かつてニコニコ動画から米津玄師が世に出たように、新たなアーティストが発掘したいと思ったそうです。
そのため、今回のイベントではチケットで収益を出すことはやめ、プラットフォームも表現力を最大限に引き出せるVRChatを選びました。多くの人が参加しやすいAndroid対応も行わず、PCVRで参加できる環境でない人はYouTubeの配信で見てもらう形にしました。そのためTBSテレビにおいて、META=KNOTは「投資」の位置づけで開催となります。
単純な模倣ではないVRChatを合わせた会場と演出
現在X(Twitter)にて楽曲当てキャンペーンが開催されているため、披露した楽曲には触れずライブ中の演出を中心に取り上げていきます。
WEEK1からWEEK3まで披露するアーティストは、野外ステージで楽曲を披露。デジタル空間を表したワイヤーフレームが見られるTBSテレビ本社オフィスが背後にあります。
ライブでは、ステージの周りにあるライトがアーティストと楽曲に合わせて目まぐるしく動きます。
他にも、音楽を視覚的に体感できる「オーディオリアクティブ」が盛り込まれた演出もありました。床が音楽に合わせて光るのですが隆起している部分もあり、まさに音楽を視覚化させる試みです。
そして面白い演出だったのが、空の色が変わること。
一見、そんなに面白いのか?と思うかもしれませんが、空の色を変えることはアーティストの雰囲気を引き立たせるのに一役買っています。空の色が変わったときに歌っていたのは長瀬有花さんですが、優しい歌声と淡い優しい色をした空はマッチしていました。
今回のライブでの演出は、VRならではといった演出よりもアーティストを引き立たせることを意識しているとのこと。音楽の視覚で体感できたり、空の色が大胆に変わったりしていますが、いずれもアーティストの歌や動きを引き立たせるためでした。
パーティクルの演出を盛り込んだWEEK4
最終週となるWEEK4では、屋内ステージでライブを披露。実際の資料を参考にしつつ、VRChatに最適化した作りになっているとのことです。
今回の体験会では、名取さなさんのライブを体験。ライブ中にはパーティクルの演出が登場し、盛り上げていきます。先程のアーティストを引き立たせる方針なのは変わらず、視覚的にも楽しめる作りになっているので必見です。
WEEK4のステージではパーティクルライブのような演出が盛り込まれているとのこと。中でもクリエイティブディレクターのTakaomiさんは、大胆な演出を多く取り入れたパーティクルライブを行っているキヌさんに負けないように作ったと語っていました。
最終週に披露するアーティストは、「春猿火&幸祜」と「名取さな」はVRChatでのライブは初とのこと。「発掘」したいと考えているイベントで初登場するアーティストが1組。そして、今回のイベントのきっかけともなった「キヌ」。
とくに最終週は、バーチャルで活躍するアーティストたちが「見つかる瞬間」にさせると言わんばかりの気合いの入り方です。
META=KNOTでは、全インスタンスで共通のライブが見られます。そのため、人数が多くて満員になることはありません。ぜひ次世代で活躍するアーティストが集う4週間になるので、ぜひ3月30日から毎週参加してみてください。