皐月賞を前にして「自分が」発走してみないか?JRA公式監修のバーチャル中山競馬場に行ってみよう!

4月13日には中山グランドジャンプ、そして4月14日には皐月賞と、春の中山競馬場開催を締めくくる障害・平地の2大GIレースが開催されます。

というわけで、今回はバーチャルマーケット2023 Summerで初公開された『JRA 中山競馬場 Nakayama Racecourse』を紹介。JRA(日本中央競馬会)監修の、公式が細部まで拘って作り込まれたワールドです。屋内外の観戦席、馬券売り場、そして競走コース、すべてが競馬ファンにとっての新たな聖地といえるほど作り込まれています。

せっかくの中山競馬場での大レースが控えている今。VRChatにあるバーチャル中山競馬場で、予習がてら「自分が」発走して行ってみませんか?

スタンド内からスタート、そして「あの曲」が

ワールドに入ると、まずは競馬ファンには馴染み深いスタンド内の投票所が目に飛び込んできます。流石に勝馬投票券は買えませんが、精巧に再現された投票機にワールドへの期待が増していきます。

投票機の上を見て気付いたのですが、馬券発売は東京競馬場の最終レースなんですね。他の競馬場の馬券は現実でも買えるのでおかしな光景ではないのですが、開催時「じゃないから」こその仕掛けがあるため、あえてそうしているのでしょう。実際には東京競馬場(府中市)と中山競馬場(船橋市)で同時に競馬が開催されることはありません。

一方で耳から入ってくるものは……!

競馬ファンならおなじみの曲、GIレース調教BGMとしておなじみの「ディアンジー」が流れているのです。アップテンポな楽曲自体に加え、競馬ファンにはこれから大レースだという期待も上乗せされてこの時点で気分は最高潮。はやる気持ちを抑えるのが大変なくらいです。

壁面の案内図ももちろん掲載。

そして投票用マークカードとおなじみの「あの」えんぴつも。ちなみに、『ペグシル』という商品名だそうです。

指定席エリア

エレベーターに乗ると「ゴンドラ階」と呼ばれる、5階にあるG-Seat席へ移動できるとアピールされていますので、早速上がってみましょう。

競馬場全体を見渡せる屋外席に到着します。前述の通りスタンドの5階に位置するため眺望は抜群。
本ワールドでは省略されていますが、G-Seat席には屋内席も用意されており、実際の中山競馬場では屋内外の席を両方使えるお得な座席になっています。

こちらは屋外指定席。

ブロックごとに色分けされています。

あの名馬に乗れる!

観客席だけではありません。普段我々が入ることのできない、パドックやコースにも入れるのです!一旦ワールド入場地点にリスポーンして、改めてまっすぐ進んでいきましょう。

すると、乗馬体験ができるという案内が。

右へ進むと乗馬体験ができるとのこと。早速進んでみましょう。

操作説明があり、馬に乗るレースゲームができます。いきなり実践形式で、乗馬体験とは。

進んでいくと12頭が並んでいます。バーチャルな存在になっても馬はかわいいですね。

10番ブイケットチャンに、

11番パラリアルワールド、

12番パラリアルアキバなど、イベントに関係した名前の馬たちがいます。
実際の馬名では「冠名」と呼ばれる、馬主が自分の馬であることを分かりやすく示す接頭辞・接尾辞のようなものがあるのですが、「パラリアル~」はこれと同じものと言えそうです。

……急に実在の馬が1頭だけ出てきました。

本馬はキタサンブラック。演歌歌手の北島三郎さんの所有馬であり、2017年の引退当時では日本国内最多タイのGIレース7勝という記録を持つ、紛れもない名馬です。一般的なサラブレッドは440-470kg程度ですが、本馬はデビュー当時から500kg超え。晩年には530-540kg程度とかなりの大型馬になりました。サラブレッドの脚は非常にもろく、ガラスの脚とも言われるものですが、この雄大な体格でありながら大した怪我もなく頑丈で健康にキャリアを終えています。

またサラブレッドは気性の荒さを出すものも多いなか、賢く穏やかで人の指示によく従う馬でした。大きく、穏やかで、頑丈で、強い。そして当時通算獲得賞金王にもなったという、まさに規格外のサラブレッドだったのです。

先ほどの「冠名」の補足ですが、「キタサン〜」は北島三郎さんの所有馬であることを表すものです。

そんなキタサンブラックに乗ってゲートイン!

ゲートインすると右側に『GameStart』のマークがありますので、これを押していざレースへ。

さてレーススタート!移動はデスクトップならWASDキー、VRなら左スティックで前後左右に動けます。移動自体はゲーム寄りで簡単に操作可能。
簡単でありながら、ほぼ騎手と同じ目線を再現しており、臨場感抜群です。VR機器をお持ちであればぜひVRモードでお楽しみください。

余談ですが、武豊さんのジョッキーカメラのブレのなさは驚異的です。他のジョッキーカメラと比べるとその恐るべきブレのなさを感じられる……と思います。30年トップを張り続ける人の体幹の恐ろしさや……

ニンジンが出てくるので取ります。

すると画面上にニンジンが流れてくるので、タイミングよく左クリックやトリガーボタンを押して加速します。

上の図はカメラ操作を優先しすぎて早すぎるタイミングで押したのでMissです。

完璧なタイミングでボタンを押せばPerfectになり、大きく加速することができます。

ゲートから出て2回ゴールポストを通過すればゴールです。ゲート位置からもおそらく中山競馬場の芝2000mをモデルにしているコースと思われます。

……つまり皐月賞ですね!

ゴール後には獲得ポイントが表示されます。

レースゲームとは無関係ですが、ダートコースも走れます。
……キタサンブラックはダートのレースに出たことはありません。

そんな「あなたの夢」も、叶えられるのです。

さらに、中山競馬場名物の障害コースも走れます。この障害コースは、年2回、中山グランドジャンプと中山大障害という日本の障害競走の二大レースだけでしか使われないコースを含んでいます。

上の写真は「大竹柵」という高さ1.6mを誇る最大の障害で、上記2レースでしか使われません。年2回しか使われないコースをいつでも好きに使えるなんて、素敵だと思いませんか?

障害コースの名物である水濠障害も完備。コース内の再現度は公式監修の本領発揮といえるでしょう。

高さ1.2m、幅はなんと3.7mという、大きな、大きな障害を自ら飛び越える体験はVRChat広しといえどもここだけでしょう。おまけに現地では騎手でもない限り、この障害は飛び越えることもできないのです。

VRChatならば体験できる。それだけ行きたくなりませんか?

いつでも、どこからでも、中山競馬場。

距離的な問題で実際の競馬場に行くのは難しいという方も、VRChatなら家からすぐに中山競馬場での観戦気分が味わえます。

さらに実際のコースに入って競走ができ、現地ではできない体験という付加価値も。決して現地に行けないからという代替ではなく、独自の魅力がここにはあります。

競馬ファンの方は、ソーシャルVRプラットフォームで新しい体験を、そうでない方は、競馬の魅力にここから触れてみませんか?