8月20日から9月3日まで、VRChat上にてVirtual Fashion Mall #3(以下VFM)が開催されています。総勢20のショップが出店されており、アイテムを組み合わせて試着ができるファッションイベントとなります。
会場は常時公開されており、自分の好きなタイミングで誰とでも行けます。ただしPCのみ対応のみとなっています。
今回は会場の様子をレポートし、出店者のオーナーと直接話せるTailor’sMeetUpDayにも参加してきました。
さらに、後半では今回のイベントの主催者であるきんととさんへインタビュー。イベントを始めた驚きの理由からフォトコンテスト実施の意図などイベントに込められた想いを聞いてきました。
目次
組み合わせて自由に試着ができる!? 会場レポート
4階建てのフロアで構成されており、2-4階にはショップが配置されています。展示されているアイテムは、そばにあるQRコードを読み込むことで販売ページにすぐに飛べて便利です。
アイテムに触れると試着モードになります。試着したタイミングである程度調整されますが、大きさや位置は細かく調整できます。アイテムの色変更も合わせて、アバターを動かして似合っているか見てみましょう。
試着する際は、既に着てる服が試着するアイテムと被らないように薄着、水着を推奨しています。肌が露出しているのが気になったり、ミラーで確認したい人は更衣室があるため気になる方は使うのをオススメします。
VFMがすごいのはここから。この試着したアイテムは複数持っていて、全身コーディネートまでできます。
さらに、イベント期間中は景品のもらえるフォトコンテストを開催。会場内で展示されている服を使ったコーディネートとアイテムポスターが映った写真をTwitterで投稿すると参加できます。ツイートには、ハッシュタグ「#VFMフォトコン」と「#VirtulaFashionMall」を付ける必要があるため注意です。
アンバサダー賞とスタッフ賞が用意されており、景品にはVFM特製のTシャツとショッパーがもらえます。
#オーナーのこだわりを聞こう! Tailor’sMeetUpDay
VFMの開催期間中には、出店しているオーナーと直接お話できるTailor’sMeetUpDayが行われています。回ごとに話せるオーナーが異なり、現在予定されているのは以下の通りです。
筆者が行ってきたのは初回で、猫面飾屋とkowareulのオーナーが参加していました。筆者がkowareulのオーナーである佐久本さんとお話をしてみたところ、Vroid衣装を作り始めたきっかけや、商品のサムネについてのこだわりを聞けました。
サムネは検索ページを見たときに、すぐに製作者が分かってもらえるように統一感を持たせていると話していました。boothで販売されているページを見ると、デザインですぐに分かる工夫がなされています。
商品を目の前にして、製作者に話を聞くことはイベントの機会を逃すとなかなかありません。ぜひ、貴重なチャンスを逃さずに行ってみてはいかがでしょうか
試着ギミックからイベントを考えた 主催者のきんととさんへインタビュー
ーーまずは自己紹介をお願いします。
きんとと VFMの主催をやっているきんととです。普段は色々な洋服を着たり、写真を撮ったりしています。
ーーVFMのコンセプトとはなんでしょうか
きんとと VFMは、会場にある試着ギミックを全面に押し出したイベントになっています。もともとアバターの衣装を買うときは、画像を見るだけで判断することが多いと思います。アバターだと試着は容易なのですが、衣装だとまだまだ難しいのが現実です。
そこでVFMでは、販売しているショップにお声掛けして試着できる形で展示し、手に取れるようにしています。また、試着ギミックは複数のアイテムを同時に着用できるので、複数のショップをまたがってコーデできるのも魅力です。
ーー体験してみて試着ギミックが凝っている印象はかなり感じました。試着ギミックはどのような経緯で実装されましたか。
きんとと イベント以前から試着ギミックは存在していたのですね。経緯を話すと、帽子の試着ができるワールドがあると聞いて、遊んで写真を撮っていたのですね。そしたら製作者のSandmanさんに話せて、「帽子以外の試着ができると嬉しい」と伝えました。
Sandmanさんが帽子以外の試着ができるように作ったのが、今の試着ギミックであるUdon Wearです。ギミックが出来たのを見て、もっと色んな人に使ってもらうにはどうすればいいのかと考えたのが今のイベントになります。
試着ギミックであるUdonWearとUdonHatはBOOTHに無料で出品されていて、どなたでもご利用可能なのでワールドに導入したい方は入れてみてください。
ーーその後、今に至るまでに変わったことはありますか
きんとと 初回だけVRoid Fashion Mallで、以降はVirtual Fashion Mallとしてやらせてもらっています。出展しているアイテムにVRoid向けの衣装が多いのは、VRoid Fashion Mallの名残ですね。
名前を変えた理由は、1回目が終わった後に帽子などのアクセサリーを取り扱っているショップから出展したいという声や、コーデの可能性に気づいたことからアイテムの種類を増やす目的があります。
お客さんを喜んでもらうのはもちろん、ショップの方が喜んでもらえる場へ
ーーここからは、ショップやワールドの掘り下げができればと思います。出店しているショップはどのように選びましたか。
きんとと ショップとしてのブランド感、一貫した価値観が感じられるものを選ばせてもらっています。例えば、蒼空の下の市場さんだとフェミニンな雰囲気がありますし、muuque. web shopさんでは独自の世界観の洋服を作っています。
ーーワールドにはなにか工夫はありますか。
きんとと VFMのこだわりにショップの色を全面に出すことがあるので、会場は白をベースに主張せず、できる限りショップ様へ入稿の際の制限をかけないように軽くしています。
ーー出店しているオーナーからリアクションはありましたか。
きんとと アイテムの売れ行きが普段と違って高かったり、着用している人の写真が見られたりするのは、オーナーにとって良い影響を与えていますね。着用している写真は、買わないとなかなか見られないので貴重です。
今回はフォトコンテストしているので、より写真が見られるかなって期待しています。フォトコンテストは、着用アイテムとポスターで応募するので、写真を見るとアイテムが分かるようにしているので、投稿するだけでアイテムの宣伝になるのですよね。
ーーイベントに意図があるとすると、Tailor’sMeetUpDayの開催意図はなんでしょうか。
きんとと オーナーと話せる場を用意するのとオーナーがお客さんと話してフィードバックする機会を作ることです。
実際にあったフィードバックだと、メンズ系のアイテムを作っている方が、メンズ系の需要あるかなと不安になっていたところ、男性アバターを使っている人との交流を通じて「もっとメンズ系商品を作ろう」となったのがありました。
ーー実際に話してみて思いましたが、熱が伝わるとついつい買いたくなるんですよね。
きんとと 愛を感じるものは買いたくなりますね。来てくれている人が楽しんでもらいつつも、ショップを出している人が有意義になるような工夫しています。例えば、VFMに新作を出す人に向けて、制作期間と販売までの期間を短くできるように、入稿を1週間前に設定しています。
ーーたしか開催期間中に販売した商品もありましたよね。
きんとと チル・ミチルさんのグラスは、このイベントのために生まれたって聞いて嬉しく思っています。あとは、Atmosphereさんもサングラスが新作だったはずですね。
ーー最後に記事を読んでいる人に向けてメッセージをお願いします。
きんとと もっとバーチャルファッションを楽しむ層が増えればと考えていて、VRChatで遊んでいる人たちもそうですが、まだアバターを持っていない層にも届けるようなアプローチができないかと模索中です。
また、今回のVFMは最大規模になってイベントぽくなったのですが、それぞれのショップさんに目が届くように調整します。宣伝方法も変えていきたいと思っていて、ショップに特化してアンバサダーに来てもらったりする形などを取りたいなって思っています。
ーーありがとうございました。
●参考リンク
・VirtualFashionMall公式サイト
・VirtualFashionMall公式Twitter
・きんとと(Twitter)
8/27(土)21時 YSIY 野菜ゆうき / アトリエミレア ミレア
8/31(水)21時 nullの足音 enu. / 五月雨服庫 サミダレシノ
※各回21:00~22:30の1時間半開催
※ショップ名 / オーナー名 (敬称略)