総勢42名が魅せた圧巻のショーケース VRダンスの可能性見せた「VRC Dance Challenge」を徹底レポート 

Dancer VTuberの海夏青(わたつみ なつせ)さんは5月14日、VRChat上にてダンスコンテスト「VRC Dance Challenge」を開催しました。全9チーム総勢36名のVRダンサーによるショーケースバトルと、[RUBI]さん、Makoto Junさん、Rucchiさん、NuclearCrowさん、そして海夏青さんとChihiro Kuromiyaさんの計6名のゲストショーケース。

途中、DJタイムや休憩を挟みつつ、約4時間に渡り開催された同VRダンスコンテストは圧巻そのものでした。筆者は、同イベントを協賛する「DIGICOCO」より招待を受け、現地会場にて観戦してきました。さっそくですが、現地で見てきたからこそ感じた熱気をお届けしていきたいと思います!

主催および司会などを務めた海夏青さんと、協賛DIGICOCOの代表Rucchiさん
会場および優勝賞品となる3Dモデル「桜mo」、観客アバターを提供したのはGOLDENTAKASAN

VRC DANCE CHALLENGE #ダンチャレVRC とは?

「VRC Dance Challenge」(略称:ダンチャレVRC)は、Dancer VTuberの海夏青さんがソーシャルVR「VRChat」にて主催するショーケース型のVRダンスコンテストです。トーナメント制ではなく、9チームそれぞれが順にショーケースを披露していき、審査員がパフォーマンスを採点し、最後に順位を発表する形式でした。

審査員を務めたのは、主催の海夏青さん、VRダンサーのChihiro Kuromiyaさん、バーチャル探検家・漫画家のリーチャ隊長の3名。審査結果では同点で2位が2チーム、1位と2位の差は1点差とかなりの接戦。リーチャ隊長も、審査結果発表時に当初はほぼすべてに満点をつけてしまい再構成する必要があったと語るほど、どのチームも見ごたえのあるショーケースとなっていました。

以下に、今回の審査結果とともに出場チームを紹介していきます。

2位 Panda-San Team VR

ジャンル:ジャズコンテンポラリー
メンバー:りりぃpenko

2位 B-OLD

ジャンル:踊ってて楽しいやつ
メンバー:dose-chanAsakaKA_IMUKMKカギ

1位 VIVE-RATION

ジャンル:ポッピン
メンバー:k-ya、おやゆび、たみ(people)TARZAN_yuuhey

個人賞・Chihiro Kuromiya Panda-San Team VR

ジャンル:ジャズコンテンポラリー
メンバー:りりぃpenko

個人賞・海 夏青 ぽっともっと大盛祭。

ジャンル:フリースタイル
メンバー:給湯器ぽっとSakaiさかいyamagoo柘榴石まおりん(ざくろいしまおりん)メインクーン三月 二葉 (mituki__futaba)konataFUTOTI

個人賞・リーチャ隊長 infant novice

ジャンル:シャッフル
メンバー:kakudenMoruMINMoMomilk(楽曲提供・その他協力:4ra8

出場チーム(出場順・敬称略)
  1. Cha®mnaname、まよねーず、なー
  2. infant novicekakudenMoruMINMoMomilk(楽曲提供・その他協力:4ra8
  3. ぽっともっと大盛祭。給湯器ぽっとSakaiさかいyamagoo柘榴石まおりん(ざくろいしまおりん)メインクーン三月 二葉 (mituki__futaba)konataFUTOTI
  4. StinkyShjossoLiquidKronosXanVu
  5. Panda-San Team VRりりぃpenko
  6. B-OLDdose-chanAsakaKA_IMUKMKカギ
  7. ダンス・ダンス・ブイアールyamagooender_year
  8. Night flappers!!オムレツzirconiaふぃどさちかぜwhisky_shsuky
  9. VIVE-RATIONk-ya、おやゆび、たみ(people)TARZAN_yuuhey

三者三様の見ごたえあるショーケース

ショーケースを観戦して、まず驚いたのがダンスジャンルの多様性です。1チーム目の「Cha®m」はセクシーなガールズヒップホップ。メンバーのnanameさんはVRChatのダンスクラブ「CLUB SILHOUETTE」でもダンサーをしており、ポールダンスも披露していました。

1チーム目を飾る「Cha®m」 椎名林檎の「丸の内サディスティック」に合わせガールズダンスを披露する
nanameさんによるポールダンス!

2チーム目「infant novice」は足の動きで魅せるシャッフル。VRならではのトレイルパーティクルが映える演出です。4チーム目の「Stinky」は手や腕、指の動きをメインに使ったタッティング。国境を超えた国際的なチームで、離れたところにいるにもかかわらず息ピッタリな手の動きを見せました。

2チーム目「infant novice」による息ピッタリなシャッフルダンス
足元のトレイルやアバターが消える演出などバーチャルならではの見せ方にも注目だ

他にも、今回2位を獲得した「Panda-San Team VR」は、ジャズ・コンテンポラリー。7チーム目の「ダンス・ダンス・ブイアール」に至ってはまさかのクラシックバレエと、本当に各チーム全く異なる色で勝負しており、長丁場のイベントも一切飽きることなく、食い入るように観戦することができました。

Panda-San Team VRが披露するのはジャズコンテンポラリーダンス。
日本語楽曲に合わせた表現力豊かなダンスだ
2人はなんとリアルの夫婦 実際に同じ部屋で踊るからこそ出せるコンビネーションを披露する
まさかのVRという最先端の場で披露するクラシックバレエ
素人でも分かる綺麗なバレエの動きに魅了される アバターの統一感もバーチャルならではの魅力だ
ジャンプが高い!そしてキレイ!

丁寧な音ハメタッティングに鳥肌立つ エントリーナンバー4「Stinky」

エントリーナンバー4「Stinky」 鳥肌モノのパフォーマンスだった

筆者が特に感動したのは、エントリーナンバー4「Stinky」です。

VRダンスは、その性質上トラッキングとの戦いである部分が大きいと思います。そもそも、VRゴーグルやトラッカーなど身体に様々な機材やケーブルを付けた状態でのダンスは、通常のダンスより制約がかなり大きいはずです。そのうえ、在宅環境でのモーショントラッキングは、プロの環境に比べるとどうしても飛びやすい。VRダンスで、激しい動きやダイナミックな動きを成立させるのは至難の業でしょう。

もちろん、ダイナミックな動きはその分感動も大きい。私も、ブレイクダンスの大技などをVRダンスで披露している様を見てその人間離れした動きに感動することは多いです。しかし、今回「Stinky」が魅せたダンスは手指の動きを中心としたタッティングでした。

冒頭からこの千手観音のようなコンビネーション抜群な手の動き 一気に引き込まれた
ダンスの所作ひとつひとつがとにかく丁寧で美しい

遠く離れた場所のはずなのに息ピッタリなコンビネーション。チルな楽曲に合わせた丁寧かつしっかりとはめてくる動き。選曲も相まって文字通り鳥肌が立つショーケースでした。

VRダンスの祭典 圧巻のゲストショーケース

NuclearCrowさんによる「竜とそばかすの姫」メドレー

全9チームのショーケースが終わると、次はゲストによるスペシャルショーケース。舞台を変えて、[RUBI]さん、Makoto Junさん、Rucchiさん、NuclearCrowさん、そして海夏青さんとChihiro Kuromiyaさんがパフォーマンスを披露します。

先ほどまでショーケースを披露していた参加チームのメンバーも今度は観戦に回ります。ゲストショーケースは、さすがといえるパフォーマンス。特にMakoto Junさんは、VRダンスとは思えない人間離れした凄技の連続で、観客陣からも驚嘆の声が度々上がります。

完全に宙に浮いている!?これがVRダンスなのかと終始驚く
ゆっくりと階段を上るような逆立ち こんなことが人間に可能なのか、しかもVRで……
まさかのノーハンド しかもこれで静止してしまうのだから…… 文字通り言葉を失うパフォーマンスだ

また、観客の目をくぎ付けにしたNuclearCrowさんのアバターパフォーマンスも見逃せません。ダンスの腕前もさることながら、まるで映画を見ているかのような引き込みがあるストーリー性も魅力です。ワールドごと巻き込んで引き起こされるNuclearCrow劇場は、VRChatユーザーなら一度は見ておきたい必見パフォーマンスです。

会場全体を巻き込むNuclearCrow劇場 もはや映像作品の域に達している
ワールドを縦横無尽に動き観客の周りを飛ぶNuclearCrowさん
まさにVRだからこそ。バーチャルの可能性を余すことなく総動員した神パフォーマンスだ

ゲストショーケースの最後を飾ったのは、審査員のVRダンサー Chihiro Kuromiyaさんと主催の海夏青さんによる息ピッタリなパフォーマンス。イベントの主催に、運営、司会に配信カメラと多忙を極めているはずの夏青さんですが、まったく疲れを感じさせないキレキレのパフォーマンスでした。すごい!

ゲストショーケースの最後を飾るは、まさかの主催と審査員!
さすが、息ピッタリなショーケースだ
4時間のイベント運営終盤とは思えない疲れを一切感じさせないキレキレなダンス。バイタリティすごい……!!

あっという間の4時間 走り抜けた主催・海夏青さんより独占コメント!

イベント全体のDJを務めたのはyukuruさん
ちなみに、このDIGICOCO仕様のDJブースは同サイトで無料配布されるとのこと

コンテストの第1部と第2部の間には、DJタイムとして今回イベント全体のDJを務めたyukuruさんによる30分のパフォーマンスもありました。もう出場したチームも、これからのチームも、観客も、DJパフォーマンス中には会場のいたるところでダンスを踊る参加者の姿が見られました。純粋にダンスや音楽が好きな人たちが集まっているんだと改めて実感した瞬間です。

DJタイムには会場で多くのダンサーが音に身体を揺らす
突発的なサイファーのようなものがいたるところで開かれていた

イベントが全て終了した後には、みんな絶対に疲労困憊なはずなのに、お酒を片手に打ち上げに向かう面々。あっという間の4時間はまさにメタバースストリートカルチャーシーンの最前線といえる光景でした。

主催・海夏青さんより独占コメント!「次回もやるしかない」

メタカル最前線では、そんな4時間の一大イベントを走り抜けた主催・海夏青さんより独占コメントをいただきました!「VRDancerの本気を見てみたかった」そんな夏青さんの言葉を体現したダンチャレVRC。次回開催に期待を寄せつつ、これからもVRダンスシーン、メタバースストリートカルチャーシーンに注目していきます!

海 夏青

昨年、「Virtual Anime Online」という、2対2のアニソンダンスバトルがVRChatで行われ、ものすごい大盛り上がりをみせたんです。

そのイベントが終わった後、「ショーケースのイベントもVRCで見てみたいな」といった声がちらほら上がっていて、これはもう夏青がやるしかない!と思い、さらに勝敗がつくコンテスト形式でのイベント開催に至りました。

VRDancerの本気を見てみたかったんです! その狙い通り、というか想像を遥かに上回る凄まじいショーケースを全チーム引っ提げてきてくれて、主催の夏青もびっくらこきました!

こんな最高のショーケースを山ほど見れるイベント…次回もやるしかないですね!! VRDanceはまだまだ大きな可能性を秘めています。みんなで更なる高みへChallengeするぞ!!

参考リンク
・海 夏青(TwitterYouTube
「VRC Dance Challenge」アーカイブ
DIGICOCO公式サイト

ABOUT US
アシュトン「メタカル最前線」編集長
2021年3月より「VRChat」はじめソーシャルVR/メタバースの魅力を発信するメタバースライターとして活動。週100時間以上仮想空間で生活する「メタバース住人」として、AbemaTV「ABEMA PRIME」、関西テレビ「報道ランナー」、TBS「サンデー・ジャポン」ほか多くのメディア取材を受ける。2022年4月に「メタカル最前線」を創刊。