まるドラへの愛の結晶が美術館に! 「まるドラ美術館」ワールドレポート&制作者インタビュー

皆さんは「まるドラ」というアバターをご存知でしょうか?

なにも考えていなさそうなのに、人間では到底たどり着かない領域にいそうな顔。

思わず触りたくなる丸み。手はあるけども、大きく動くわけでもないからデスクトップでも使いやすい便利さ。

そんな美術館ができるのであれば、ぜひ行ってみたいものです!今回はワールド制作者のくっしーEXさんとともに、コンパクトでかつまるドラの魅力がぎゅぎゅっと詰まったワールド「まるドラ美術館」を見に行きました。

地域の美術館をイメージしたコンパクトな作り

ワールドに入ると待っているのは、モダンな雰囲気の建物。イメージしたのは、地域にある美術館とのこと。

入ってすぐの受付にはまるドラのサンプルアバターが設置されています。

まるドラはmobile対応のアバターなので、美術館もmobile対応を意識しています。

受付の壁に描かれているイラストには、ポップな雰囲気にまるドラが散りばめられています。

今回私が行ってきたパソコン環境では、ワールド内にライティングが適度に効いているので、シンプルな作りながらも現実的で見ごたえある雰囲気があります。

また、作品や道順へ自然と誘導されている感覚もあり、ミラーのスイッチもゆるく点滅するので悪目立ちしない程度に視覚へ訴えかけてきます。

まるドラのイラストなどが展示。でもかなり自由!?

ワールド内ではまるドラに関連するイラストが展示されています。

あくまでも展示物のテーマが「まるドラ」であって、建物自体はごくありふれた小規模な美術館なのもポイント。レイアウトが細かく変わるので見ていて飽きないのもいい塩梅です。

全作品じっくり見ても30分も掛からないぐらいのボリュームでした。

展示物の中にはまるドラの制作者であるくれこさん提供の設定画や、BOOTHのショップ「赤羽雑貨店」で販売されている、まるドラ向け衣装も展示。

展示されている衣装の一部はセット販売でお安く購入できるので、まるドラの衣装を購入したい人はチェックしてみてもいいかもしれません。

まるドラに関わりがあれば何でもOKのような雰囲気があり、本当に方向性がかなり自由です。中でも自由すぎたのは、「丸銅鑼肆相図」の展示。丸銅鑼肆相図は「まるどうらしそうだいず」と読みます。

肆相図とは、日常的な風景や出来事を、悟りの視点から描いたもの。まるドラはどうやら禅にもつながるらしい……? それにしてもこのような展示は、美術館でどこかで見かけたことがあるのではないでしょうか。

ワールド公開後も作品の募集を行っているとのことなので、まるドラに関するイラストを展示してほしい人は下記のポストから概要をご覧ください。

まるドラ仕様のお土産コーナー。お土産は買えないがリアルグッズは買えるぞ

細かいところでもまるドラ仕様になっており、入口にはお土産コーナーが設置されています。いずれもまるドラにちなんだ物品で、欲しくなること間違いなし。ゆるい顔と丸いお腹周りがグッズとしての魅力を感じさせます。

きっと「うわ〜、実際に欲しいなぁ」と思った人もいるでしょう。なんと、今後リアルグッズが発売される予定です。詳しくはアバター制作者のXアカウントをご覧ください。

こだわりのチルスペース

ワールド制作者がVRChatで作業をすることもあってか、チルスペースもしっかり完備。チルスペースのみ動画プレイヤーの音が聞こえるように音を分けたうえで、動画プレイヤーと画像共有ギミック、ペンといった基本的な機能は用意されています。

ワールドを制作するうえで、ワールドの初期位置から見えない場所をチルスペースとすることで入口がたまり場になり過ぎないように工夫したとのこと。

純粋なチルワールドならばともかく、まるドラ美術館が主題であるためワールドに来た人の目的が混ざらないように棲み分けをするようにしています。チルスペースは、入口から左に曲がった突き当りにありますが、案内は見えないうえ順路は直進なので知らないとまず向かわない場所です。

制作に至った背景

最後にワールド制作者のくっしーEXさんに制作に至った背景などについて聞いてみました。

東雲(筆者)

 まるドラ美術館を作ろうとしたのはどういったキッカケがあったのでしょうか。

くっしーEX

 第一に自分が見たいという思いが強く、思い立ったが吉日と周りの人を巻き込んで作り始めました。
建物のモデリングは知り合いのおみるさんに依頼し、プロップのレイアウトやテクスチャ、ライティングなどの実装は自分で行いました。他にも館内にあるイラストやピクトグラムは、まるドラ制作者のくれこさんとジカウムさんに依頼しました。

東雲

 今回のまるドラ美術館はかなりコンパクトに作られている印象ですが、制作するのにあたって心がけたことはありますか?

くっしーEX

コンパクトに作ろうとしたのは、巻き込むとしても仲の良い人たちで無償で趣味の範囲でできるものでまとめた結果ですね。無限に大きくすることもできますが、まるドラを知らない方が遊びに来たとして、知らないものを20-30分見ても疲れると思いますし、ワールドもクロスプラットフォームに対応したかったので容量の問題もありました。

東雲

まるドラがmobile対応ですし、ワールドも同じように合わせたいのも意図として分かります。

くっしーEX

また、BGMやアンビエンスなども現状では用意していません。ワールドに何度も来る人はBGMを切ってしまう傾向が強いことに加えて、イラストを見ながら会話を楽しめる環境にしてみました。

東雲 

前に音周りで関わっていたTOKYO MOODでこだわりを見せていた姿を見ると、随分割り切りがいいですね。

まるドラ美術館は、まるドラの良さをコンパクトにまとめる作りがなかなかに面白いワールドです。今回を機に知った人でも、ふらっと立ち寄って「こんなアバターがいるのか」と分かると思います。

まるドラのアバター自体もBOOTHで500円で販売されています。冒頭でお伝えした通り、手の動きが大きくないのでデスクトップで使っていても棒立ち感が目立ちません。メインのアバターは別に持っていても、持っておくと何かと便利な場面もあるばずです。

ぜひ、VRChatに入るときにも「まるドラ美術館」に立ち寄ってみてください。